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モーダスポネンス(ラテン語: modus ponens、MP)とは、論理学における妥当で単純な「論証」である。ラテン語で「肯定によって肯定する様式」の意。前件肯定(affirming the antecedent)または分離規則(the law of detachment)とも呼ぶ。
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推論の最も典型的な形式であり、一般に次のような形式である[1]。
論理演算の記法では次のようになる。
ここで、 は論理的帰結関係を表す。
モーダスポネンスを次のように表記する場合もある。
これらはいずれも前提条件が2つ存在する。第一の条件は条件文または論理包含演算であり、Q が P を包含することを示す。第二の条件は P であり、第一の条件の条件部分が真であることを主張している。これら2つの前提から論理的に Q が真であることが導かれる。
以下にモーダスポネンス的な文章の例を示す。
この論述は正しい。しかしそのことは論述に含まれる命題の各々が正しいかどうか(真であるかどうか)とは無関係である。モーダスポネンスとして「健全」な論述は、その結論が真となるいかなる状況に於ても、全ての前提が真であるべきである。論述が正しくとも前提の一部が真でない場合には「不健全」となり得るのであり、論述が正しくかつ全ての前提が真の場合には「健全」である。
ほとんどの論理体系でモーダスポネンスが採用されている。
命題論理では、モーダスポネンスが推論規則とされている。
メタ論理では、モーダスポネンスはカット規則である。カット除去定理によれば、シークエント計算のようなある種の論理計算ではカットは妥当な、許容される推論規則(admissible rule)である。
モーダスポネンスの拡張として multiple modus ponens(mmp)があり、以下のような形式である。
論理演算の記法で表すと次のようになる。
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