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電気式人工咽頭(でんきしき・じんこういんとう)ないしは、人工声帯(じんこう・せいたい,英:Electrolarynx)は、声帯を失い、自力で言葉を発することができなくなった人が、特殊な装置を使って、電気的に言葉を発することができる装置のことを言う。
第二次世界大戦の銃撃で頚部などを打たれ、やむを得なく咽頭を摘出しなければならない患者(戦傷者)が増加したことから、アメリカ合衆国で声帯を失った人たちへの対策として研究・開発されたもので、その後、喉頭癌の摘出手術により声帯を失った人たちにこの人工声帯を取り入れる人が増え、近現代においては食道発声と、シャント発声(気管と食道を連結させる手術)と並んで多用されている。
人工声帯を発するには、円形(髭剃りや懐中電灯に似たもの)の特殊な装置のスイッチを入れ、先端にある振動板を下咽頭に当てて、振動を与えさせて、体壁に伝導・共鳴させる(これを原音という)。この原音の出ているときに、口の形や舌の動きを正しく認識し発声させる。
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