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交響曲第1番 変ホ長調 作品2, R. 161 は、カミーユ・サン=サーンスが1853年に作曲し、最初に出版された交響曲である。
作曲は1853年の夏に行われ、初演は同年12月18日に、同時代のフランス音楽を積極的に演奏していた聖セシリア協会(la Société de Sainte-Cécile)のパリでの演奏会において、フランソワ・セガース(François Seghers)の指揮で行われた。作曲者名を隠して行われた初演は成功し、のちにサン=サーンスの作品であることが公表されると、臨席していたエクトル・ベルリオーズやシャルル・グノーから賛辞が寄せられた。楽譜は1855年に出版され、初演を指揮したセガースに捧げられている。
フルート3、オーボエ2、イングリッシュホルン1(第3楽章のみ)、クラリネット3、ファゴット2、ホルン4(ナチュラル2、ピストン2)、トランペット2、コルネット2、サクソルン2(バス、コントラバス各1)、トロンボーン3、ハープ4(第4楽章のみ、第2楽章で2、第3楽章で1)、ティンパニ(奏者2人)、シンバル、弦五部。
全4楽章、演奏時間は約30分。全体を通してロベルト・シューマンやフェリックス・メンデルスゾーン、ベルリオーズの影響が顕著である。しかし、器楽の分野の発展が遅れていた当時のフランスでは異例なほどの「大交響曲」であり、意欲的な書法が随所に見られ、18歳だった作曲者の成熟ぶりを示している。
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