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イヴリン・ベアトリス・ホールの著作 ウィキペディアから
『ヴォルテールの友人』(ヴォルテールのゆうじん、The Friends of Voltaire)は、イギリスの作家エヴリン・ベアトリス・ホールによるヴォルテールの伝記(逸話集)である。1906年にS・G・タレンティアのペンネームで出版された[1]後、翌1907年G・P・プットナムズ・サンズから本名で出版された[2]。ヴォルテールの伝記の古典であり、初版から100年近くたった2003年になっても出版が続いている[3]。
この本は、ヴォルテールと密接に関わってきた10人の人物とヴォルテールとの逸話を集めるという形式で書かれている。その10人は以下の人物であり、各章の章題には、その人物の特徴を表す単語が付けられている[4]。
エルヴェシウスの章には、後にヴォルテール自身の発言と誤認されるようになった有名なフレーズがある。エルヴェシウスの著書『精神論』(De l'esprit)はその内容から焚書処分となり、エルヴェシウス自身も断罪を受けたが、本書において、そのことについて説明しつつ、ホールは次のように書いた。
この本を嫌っていた人々、ヘルヴェティウスを愛していなかった人々が、今や彼に群がっている。ヴォルテールは、意図的にもしくは意図せずに、彼のことを侮辱していた。「オムレツのことで何の騒ぎだ!」焚書のことを聞いたとき、彼はこう叫んだ。そのような些細なことで人を迫害するとは、なんとひどく不当なことだろう! 「私は、あなたが言うことには反対するが、あなたがそれを言う権利は命をかけても守る」というのが、今の彼の態度だった[5]。
この 「私は、あなたが言うことには反対するが、あなたがそれを言う権利は命をかけても守る」(I disapprove of what you say, but I will defend to the death your right to say it)というフレーズは、当時のヴォルテールの態度をホールが説明したものだったが、後にヴォルテール自身の発言と誤解されて広まった。
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