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モクレン科の植物の属 ウィキペディアから
ユリノキ属(ユリノキぞく、学名: Liriodendron)は、モクレン科に分類される属の1つである。北米東部に分布するユリノキ(L. tulipifera)と、中国からベトナムに分布するシナユリノキ(L. chinense)の2種が知られる。落葉高木であり、葉は数カ所浅裂して特徴的な形を示す(右図)。花は黄緑色、上向きに咲く。世界各地で植栽されている。
ユリノキ属 | |||||||||||||||||||||
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ユリノキの葉と花 | |||||||||||||||||||||
分類 | |||||||||||||||||||||
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学名 | |||||||||||||||||||||
Liriodendron L., 1753[1] | |||||||||||||||||||||
シノニム | |||||||||||||||||||||
下位分類 | |||||||||||||||||||||
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学名の Liriodendron は、ギリシア語の lirion(ユリ)と dendron(木)に由来する[2]。和名のユリノキ(百合の木)もこれと同様である。
落葉性の高木であり、樹皮は灰白色で縦に裂ける[2][3](下図1a, b)。髄には隔膜がある[2]。冬芽は合着した2個の托葉で覆われており、托葉は葉柄と合着していない[3]。
葉は互生で螺生し、枝先にまとまってつくことはない[2][3]。葉柄は長い[3]。葉身は数カ所浅裂し特徴的な形をしている[2][4](上図1c)。
花は枝先に単生、放射相称の両性花であり、雌性先熟(雌しべが先に成熟し、その後で雄しべが成熟する)[2][3]。花の匂いは強くないが、テルペノイド(ユリノキではリモネン、シナユリノキではα-ファルネセン)を主成分とする[3][5]。花被片はふつう9枚、3枚ずつ3輪につき、最外輪の3枚は緑色、萼片状で反曲し、内側の花被片は黄緑色でオレンジ色を帯び花弁状、立ち上がって碗状になる[2][3](下図1d, e)。雄しべは多数、葯は外向、花糸は葯の1/3–1/2長[2][3](下図1d)。雌しべは多数が離生、花軸にらせん状につき、最外のものは不稔[3](下図1d)。胚珠は各心皮に2個[3]。
果実は非裂開性の翼果、多数集まって紡錘状の集合果となり、各果実が脱落して散布される[2][3][4](上図1f)。各果実に種子は1–2個、種皮は内果皮に合着している[2][3]。基本染色体数は x = 19 であり、ふつう 2n = 38[2]。
北米東部、および中国からベトナムに隔離分布する[2][3]。
日本でも中新世からホンシュウユリノキ(Liriodendron honshuensis Endo)の化石が見つかっており、古くはユリノキ属植物が分布していた[6]。
ユリノキ属には、(現生種としては)下記の2種が認識されている。
ユリノキ属の分類体系[1][7]
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