ヤエヤマシタン

マメ科の植物の一種 ウィキペディアから

ヤエヤマシタン

ヤエヤマシタン(八重山紫檀[1]、学名:Pterocarpus vidalianus[2])はマメ科インドカリン属(またはシタン属)の落葉高木。環境省及び沖縄県絶滅危惧IA類[3]。昭和30年12月16日に琉球政府の天然記念物に、昭和47年5月15日の沖縄復帰時に国の天然記念物に指定された[4]

概要 ヤエヤマシタン, 保全状況評価 ...
ヤエヤマシタン
ヤエヤマシタンの花
保全状況評価
絶滅危惧IA類環境省レッドリスト
Status jenv CR.svg
Status jenv CR.svg
分類APG IV
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 angiosperms
階級なし : 真正双子葉類 eudicots
階級なし : コア真正双子葉類
core eudicots
階級なし : バラ類 rosids
階級なし : マメ群 fabids
(真正バラ類I eurosids I)
: マメ目 Fabales
: マメ科 Fabaceae
亜科 : マメ亜科 Faboideae
: ツルサイカチ連 Dalbergieae
: インドカリン属 または シタン属 Pterocarpus
: ヤエヤマシタン P. vidalianus
学名
Pterocarpus vidalianus Rolfe
シノニム

Pterocarpus indicus auct. non Willd.

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樹姿
(沖縄県石垣市内 植栽)
互生する小葉からなる奇数羽状複葉
表面に刺を有するヤエヤマシタンの未成熟豆果

特徴

高さ15–25m、幹径50–90cm。葉は奇数羽状複葉で長さ15–30cm、小葉は全縁、卵形~楕円形で先端が尾状に尖り、側小葉は3–5対で顕著に互生する。花は黄色で芳香があり、長さ約15mmで、長さ10cmほどの総状花序または円錐花序となり、初夏に開花する。豆果は褐色の円盤形で直径4–5.5cmほど、周囲に広いをもち、中央に5mmほどの刺を散生し、中に赤色の種子を1個もつ[4][5][1]

インドシタンP. indicusと同種[4]あるいはインドシタンの品種ヤエヤマシタンP. indicus f. echinatus[6]とされることもあるが、本種は豆果中央部に刺が生える点でインドシタンとは異なる[1]

分布と生育環境

自生個体は沖縄県石垣島にごく稀産。石垣市平久保のヤエヤマシタン自生地として国の天然記念物に[7]、また野底の自生地は石垣市天然記念物に[8]それぞれ指定されている。この他、植栽木は沖縄県内各地の公園などにみられる。国外ではフィリピンに分布[1]

利用

庭園樹[5]、公園樹。唐木の一種とされる。辺材は淡黄白色、心材は紅褐色で、高級装飾用材・家具材[4]や建材用として乱伐され、著しく減少した[1]

脚注

参考文献

外部リンク

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