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米、麦、粟、ソバなどの穀類や豆類、芋類などを多めの水で柔らかく煮た料理 ウィキペディアから
粥(かゆ)は、米、麦、粟、ソバなどの穀類や豆類、芋類などを、多めの水で柔らかく煮た料理。粥の上澄み液は重湯(おもゆ)という。
穀類、水があれば簡単に調理でき、消化が良く体も温まることから、病気や風邪、胃や腸が弱っている時に食されるほか、離乳食や[1]精進料理、低カロリーのダイエット食品としても利用される。朝食に食べる人も少なくなく、ホテルのレストランなどの朝食メニューとしても供され、専門店やレトルトパック、フリーズドライ、缶詰などの商品も存在する。
生米から煮たものも、炊いた飯を煮たものも、ともに「粥」である[2]。
以下の米と水の分量比は、農林水産省による[3]。
中国、朝鮮半島、ベトナム、シンガポール、マレーシア、タイなど東アジア・東南アジアでも一般的な食事である。中国では全般に用いる「粥(ジョウ zhōu)」の他、米のものを「大米粥(ダーミージョウ dàmǐzhōu)」、「稀飯(シーファン xīfàn)」、「糜(ミー mí)」などとも呼ぶ。三分粥のような薄いものは汁物扱いで「米湯(ミータン mǐtāng)」、「撩命湯(リャオミンタン liáomìngtāng)」などと呼ぶ地域もある。中国では日本の粥より米が原型を残していない場合が多いが、地域によって、どの程度まで煮込むかの違いがある。例えば広東省では半分形が無くなる程度まで煮込むことが多いが、潮州料理では原型を残すことが多く、逆に順徳料理にはほぼ米の原型がなくなるまで煮た「冇米粥」(モウマイチョッ。米無し粥の意味)と呼ぶものがある。
アジアだけではなくヨーロッパやアフリカにも粥がある。フランスのブルターニュ地方では古くからそば粥が庶民の常食とされていた。中欧や北欧では、最も量の多い食事を昼に食べると、夕食は粥で軽く済ませることも多い。ドイツでは、オートミール、ソバ、米、セモリナなどの粥を穀物のスープと呼び、バター、砂糖、シナモン、レーズン、果物のコンポート、ナッツなどを加えて食べる。ロシアにもカーシャという粥がある。砂糖を入れて甘く作った牛乳粥は南アジア、西アジア、中近東、ヨーロッパ、北アフリカにかけての広い地域で見られ、例えばスペイン語圏の各国では「アロス・コン・レチェ」として、主に子どもが喜ぶおやつとしてよく食べられている。粥の水分を少なくすればプディング、多くすればスープに近くなる。
古くは日本の内海で航行する船は、海賊への防備のために船内で粥を煮立たせておいた[11]。海賊船が押し寄せ、船に乗り込もうとした際に熱い粥を柄杓で浴びせかけて撃退した[11]。
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