ベローシファカ

ベローシファカ (Propithecus verreauxi) は、哺乳綱霊長類インドリ科シファカ属に分類される霊長類。

ベローシファカ
ベローシファカ Propithecus verreauxi
保全状況評価[1][2]
CRITICALLY ENDANGERED (IUCN Red List Ver.3.1 (2001)) ワシントン条約附属書I
分類
ドメイン : 真核生物 Eukaryota 界 : 動物界 Animalia 門 : 脊索動物門 Chordata 亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata 綱 : 哺乳綱 Mammalia 目 : 霊長目 Primates 科 : インドリ科 Indridae 属 : シファカ属 Propithecus 種 : ベローシファカ P. verreauxi
学名
Propithecus verreauxi Grandidier, 1867[1]
和名
ベローシファカ[3]
英名
Verreaux's sifaka[1][3]

分布

マダガスカル南部・南西部・西部^[1]

形態

体長39-50cm。尾長47.5-60cm。体重3-4.5kg。全身は白い体毛で被われる。頭頂部は黒やチョコレート色^[4]。

分類

以前は複数の亜種を含んでいたが、2000年代以降はコクレルシファカ（英語版）P. coquereli、クロカンムリシファカ（英語版）P. coronatus、デッケンシファカ（英語版）P. deckeniiとして分割する説が有力とされる^[4]。

生態

ベローシファカが横っ跳びで移動する様子

乾燥林・河辺林などに生息する^[1]。樹上棲。2-12頭の複数の雌雄が含まれる小規模な群れを形成し生活する。昼行性。樹間を跳躍して移動し、10mの距離を跳躍する事もできる。しかし近くに飛び移る木がない場合は、前肢と尾でバランスを取り横方向に跳ねるように地表を移動することもある。

食性は植物食で、植物の葉、花、果実などを食べる。地表に降りて水を飲む事は無く、植物や朝露を嘗めることで水分を摂取する。

繁殖様式は胎生。1-2月に交尾し、妊娠期間は155-165日。6-7月に1回に1頭の幼獣を産む。生後3-5年で性成熟する。

人間との関わり

生息地では食用とすることを、禁忌とする部族もいる^[1]。

農地開発や焼畑農業・薪や木炭採取・帆船やカヌーを作るための森林伐採・家畜の牧草地を作るために行われる制御されていない野焼きなどが原因の生息地の破壊、移民も含めた食用の狩猟などにより生息数は減少している^[1]。長期的な干ばつによる影響も懸念されている^[1]。1975年のワシントン条約発効時から、インドリ科単位でワシントン条約附属書Iに掲載されている^[2]。