ベストラ (衛星)

土星の第39衛星 ウィキペディアから

ベストラ[6][7] (Saturn XXXIX Bestla) は、土星の第39衛星である。逆行軌道で土星を公転する不規則衛星で、北欧群に属する[5]。また、同じ北欧群のナルビと共にサブグループ(下位群)であるナルビ群を形成していると考えられている。

概要 ベストラ Bestla, 仮符号・別名 ...
ベストラ
Bestla
仮符号・別名 Saturn XXXIX
S/2004 S 18
分類 土星の衛星
軌道の種類 北欧群中の
下位群であるナルビ群
発見
発見日 2004年12月13日[1]
発見者 D・C・ジューイット
S・S・シェパード[2]
軌道要素と性質
軌道長半径 (a) 20,209,000 km[3]
離心率 (e) 0.5145[3]
公転周期 (P) 1088.02 日 (2.979 年)[3]
軌道傾斜角 (i) 145.136°[3]
近点引数 (ω) 81.185°[3]
昇交点黄経 (Ω) 288.308°[3]
平均近点角 (M) 239.156°[3]
土星の衛星
物理的性質
直径 7 km[4][5]
平均密度 2.3 g/cm3[4] (仮定値)
アルベド(反射能) 0.04[4] (仮定値)
Template (ノート 解説) ■Project
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デビッド・C・ジューイットスコット・S・シェパードブライアン・マースデンジャン・クレイナらの観測チームにより、2004年12月13日~2005年3月5日の間に行われた一連の観測によって発見された。最初に確認されたのは12月13日の観測である。観測にはすばる望遠鏡W・M・ケック天文台ジェミニ北望遠鏡の大型望遠鏡群が用いられた[1][8]。2005年5月3日に小惑星センターのサーキュラーで他の11個の土星の新衛星の発見と合わせて報告され、S/2004 S 18 という仮符号が与えられた[9][1][8]

2007年4月5日に北欧神話の主神オーディンの母である霜の巨人の女性ベストラに因んで命名され、Saturn XXXIX という確定番号が与えられた[10]

土星からの平均距離は約 20,209,000 kmで、推定直径が約 7 km の小さい天体である。軌道離心率が 0.5 を超えている数少ない土星の衛星の一つである[3]。発見当初の初期観測に基づく軌道要素の推定では、軌道離心率は 0.77 と極めて高い推定値が算出されていた[1]。多くの巨大ガス惑星の遠方の不規則衛星と同様に、ベストラの軌道離心率や軌道傾斜角も、古在メカニズムによって変動していると考えられる。

出典

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