ヘルムート・シュミット(Helmut Schmid、1942年2月1日 - 2018年7月2日)は、オーストリア出身のタイポグラファー、グラフィックデザイナー。Helmut Schmid Design主催。娘にグラフィックデザイナーのニコール・シュミットがいる。
ドイツにて植字工の訓練を受けた後、スイスのバーゼルでエミール・ルーダー、ロベルト・ビュヒラー、クルト・ハウエルトに師事した。その後、西ベルリン、ストックホルム、モントリオール、バンクーバーで働いた後、来日、大阪のNIAで働く。1981年に独立し、大阪で活動を続ける。「スイスタイポグラフィー」を代表する一人。韓国ソウルの弘益大学、神戸芸術工科大学で教鞭を執るなど、教育活動にも従事する。ドイツでは1976年に社会民主党(SPD)のヴィジュアル・アイデンティティ、SPD政権時の連邦政府の発行物を手がけた。
日本では大塚製薬「ポカリスエット」「エネルゲン」、資生堂「ELIXIR」、化粧品「イプサ」などのロゴデザイン・パッケージデザインを手掛けた[1]。
商業的な仕事とは別に「デザインは姿勢である(Design is Attitude)」として個人的・社会的・政治的な実験作品も多く制作した。1970年代には、冷戦期の西ドイツの政党や、シュミット自身が指示し後に首相も務めたヴィリー・ブラントなどの政治家が発するメッセージから自らの政治的意見と合致する言葉を選択し、視覚的に表現して作品「ポリティポグラフィーエン」を個人的に制作した。1980年に誠文堂新光社から出版された著書『タイポグラフィ・トゥデイ』は発売以来大きな話題となり、2003年には新版が発売された。1988年からAGI(国際グラフィック連盟)会員[2][3][4]。
2018年7月2日、急性心不全のため死去した。76歳没[5]。
- 2012年 “15ポリティポグラフィーエン”(print gallery Tokyo/東京)
- 2007年 “デザイン・イズ・アティテュード”(gggギャラリー/東京・dddギャラリー/大阪)
- 1978年 “Politypograhien“(Print Gallery Pieter Brattinga Amsterdam/アムステルダム)
- 『Japan japanese』(朗文堂、2012年)ISBN 978-4947613837
- 『Design Is Attitude』 Helmut Schmid, Phillip Teufel, Fjodor Gejko, Victor Malsy 著(Birkhauser、2002年)ISBN 978-3764375102
- 『バーゼルへの道』(朗文堂、1997年)ISBN 978-4947613424
- 『タイポグラフィ・トゥデイ』(誠文堂新光社、1980年)
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