フジウツギ属
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フジウツギ属(Buddleja)はゴマノハグサ科[1][注 1]の植物の属である。花が美しいので園芸用に栽培され、属名からブッドレア(ブッドレヤ)と呼ばれることが多い。世界に約100種あり、ほとんどは常緑または落葉性の低木[3]だが、一部に高さ30mに及ぶ高木や、草本もある。ヨーロッパ・オーストラリアを除く温帯・熱帯に分布する。多くは芳香があり、また蜜が多いのでよく蝶が吸蜜に訪れる。サポニンを多く含む[4][5][6]ので有毒ともいう[9]。
葉は長さ1-30cmで細長く、ほとんどは対生。花は長さ1cmほどの筒状で、花びらの先が4裂し、長さ10-50cmの密な円錐花序をなす。花の色は種類により白、桃色、赤、紫、橙色、黄色などいろいろある。果実は蒴果で[注 2]、多数の種子を含む[12]。
日本にはフジウツギB. japonica [7][13][14]とウラジロフジウツギB. curviflora [8][15][16][17]が自生する。フジウツギ(藤空木)の名は花序の様子や色が藤に似ていることから。
数種が園芸用に栽培されており、特によく栽培されるのがフサフジウツギ(ニシキフジウツギ)B. davidii [18][19]である。これは極端に寒い地域を除いて栽培しやすく、野生化することも多い。フサフジウツギは中国原産とされるが、秩父で野生状態で発見されたため、チチブフジウツギ[20]の別名がついている[注 3]。
そのほかオレンジ色のB. globosa や、ライラック色のB. alternifolia、またB. x weyeriana (B. globosa x B. davidii) などの交雑種が栽培される。沖縄県では中国原産のトウフジウツギB. lindleyana がよく栽培されている。
属学名はイギリス国教会宣教師で植物学者だったアダム・バドルAdam Buddle(1660 ? 1715)[注 4]にちなむ。正しくは"Buddleia"になりそうだが、リンネが"Buddleja"と書いたためこれが正式名として定着した。
栽培
ブッドレアは花木の中では、実生からの栽培が最も簡単なものの一つである。春まきで翌年から開花することが多い。ただ、木本としては比較的短命で、数年で枯れることもある。タネが入手しやすいのは、B. davidii の空色系と青・白・ピンクなどが混ざったもの、それにB. globosa である。
種まきは4月頃に行う。タネはかなり細かいが、一袋にかなりの量が入っているので、苗床などの播き、覆土はせずにそっと手のひらで押さえ、細めのじょうろで丁寧に水やりをするようにする。発芽までに10日から半月くらいかかる。混み合ったところは間引き、本葉が出てきたら一度仮植えし、1m位の間隔に定植する。春から秋まで日向または半日陰になる、水はけの良いところを好む。 移植をする際は、ひげ根が土と離れやすいので、注意が必要である。
挿し木も容易である。
- Buddleja globosa
- Buddleja alternifolia
- Buddleja marrubifolia
脚注
参考文献
関連項目
外部リンク
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