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フクロエビ上目 (フクロエビじょうもく、学名: Peracarida) は、軟甲綱の甲殻類で、海水、淡水、地上に生息するものを含む。主に、関節肢の最も基部に近い節に、薄い板状の覆卵葉からなる育児嚢が形成されることで区別される[2]。フクロエビ上目は、甲殻類で最も大きな分類の1つで、約1万2000種が含まれる。大部分は体長2 cm以下だが[3]、恐らく最大の種であるダイオウグソクムシは76 cmにも達する[4]。
この上目の最も顕著な特徴は、メスが育児嚢を持つことである。この育児嚢は、胸肢の最も基部の節から伸び、剛毛に覆われた大きく柔軟な覆卵葉で囲まれ、胸骨を屋根とする空間の床を形成している。この空間は、卵が抱かれる場所で、多くの場合はここで直接発生する[3]。他の特徴としては、1対(稀に2 - 3対)の顎脚や臼歯と門歯の間の下顎骨、胸部体節と融合しない甲羅を持つことである[5]。いくつかの目では、マンカ幼生と呼ばれる段階で、最後1対の脚を欠く[5]。地中に生息するテルモスバエナ目は覆卵葉を持たず、メスの甲羅が伸びて卵嚢の背面を形成している[3]。
正確にどの目がフクロエビ上目に含まれるかについては、若干の不合意がある。Martin & Daviesは、以下の11目を含めている[6]。
しかし、Ruppert, Fox and Barnesはテルモスバエナ目を除外し、これをPancaridaという別の目に含めている。また、ロフォガスター目、アミ目とPygocephalomorpha目を1つのアミ目 (Mysidacea) にまとめている[3]。しかし、Meland and Willassenは分子データによりこの3つの目は近縁ではないことを示した[7]。また、Lowry and Myersは端脚目 (Amphipoda) の1亜目であったインゴルフィエラを、形態分類に基づいて目に昇格させている[8]。
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