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『フェノメノ』は、一肇による日本のホラー小説シリーズ。イラストは安倍吉俊が担当している。星海社FICTIONS(星海社)より2012年6月から2015年6月まで刊行された。2015年11月から2016年7月まで星海社文庫にて文庫化し刊行された。
第1巻の第1・2章に関しては、星海社のWEBサイト「最前線」にて2012年1月から4月まで連載小説としてほぼ毎月掲載していた。作者の近作である『幽式』(ガガガ文庫刊/小学館)と世界観が同一であり、一部登場人物が共通している。
単行本第1巻発売のプロモーションとして、ニトロプラスより単行本の第1章を忠実に再現したビジュアルノベルが制作され、秋葉原で一部パッケージ版が無料配布されたほか、2012年6月16日にニトロプラスの特設サイト上で無料で配布されている[1]。
また2012年7月18日には星海社の最前線サイトにおいてフェノメノの第一章である「願いの叶う家」を『栗山千明の新月朗読館』の企画の第一夜として栗山千明ナレーションによる朗読がustreamまたはニコニコ生放送にて配信された。脚本は朗読用に原作者である一肇が書きおろしをし、イラストは安倍吉俊となまにくATKが、映像制作はufotableが担当した[2]。朗読はCDとして収録し、脚本とイラストが収録された冊子とともにまとめられ、2012年9月14日に星海社FICTIONSレーベルより発売された。iphone・ipadアプリとしても発売されている。
2012年9月9日には星海社のカレンダー小説の「占いの日」の作品として登場人物の一人である「鴉」に焦点を当てたスピンオフ作品「-Raven Notes- 鴉の備忘録」が星海社の最前線において9月17日までの1週間期間限定で公開された。イラストは安倍吉俊、彩色仕上げはニトロプラスが担当した[3][4]。
2015年4月30日に稼働開始したアーケードゲーム『ニトロプラス ブラスターズ -ヒロインズ インフィニット デュエル-』(エクサム)にてパートナーキャラクターとして「フェノメノ」から「美鶴木夜石」が参戦した[5][6]声は、折笠富美子が担当している[7]。
2015年秋から2016年夏にかけて全5巻で発売された。文庫版独自のあとがきが加えられているほか、単行本版の2・3巻が合本されているため1冊少なくなっている。レーベルは星海社文庫。単行本に未収録であった「Raven Notes- 鴉の備忘録」を第3巻と第4巻に分けて収録される予定と発表され[8]、収録された。
Windows XP home/XP Pro/Vista/7 日本語版専用ソフトとして2012年6月16日に無料でニトロプラスの特設サイトで公開された。原作の第1章『Case01「願いの叶う家」』を忠実にゲーム化しており、原作者である一肇が脚本を担当している。
『幽式』は2008年にガガガ文庫(小学館)より刊行された、一肇による商業第2作品目のホラー小説。イラストはわかば。フェノメノシリーズから見れば前日譚であり過去の話でもある。フェノメノと一部登場人物・舞台が共通している。
オカルト好きな高校生の時央は幼少の頃侵入した古びた洋館に恐怖心を感じていたが、意を決してオカルトサイト異界ヶ淵に書き込む。芳しい反応を得られず反応が欲しくてオフ会でも聞きこむものの管理人のクリシュナを始め異界ヶ淵のオフ会メンバーの良い反応は得られず落ち込む。その後に転校してきた唯とともにその古びた洋館に入ることになる。唯の言葉によって過去のトラウマに囚われそうになるも、そこにたまたま調査に訪れたクリシュナたち異界ヶ淵の調査メンバーが助けに入る。そして、ある時のオフ会において、色条みれと会った後時央の周辺に異変が生じ始める。
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