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ピスハンド (pisuhänd、「火花(滴)の尾」) またはトゥリヘンド (tulihänd、「火の尾」)とはバルト地方のエストニアの民話に登場する魔物で、家を富ませる妖精クラットの異称かほぼ同義語とされる[1]。
エストニアの家の精霊(「財宝運び」)はピスハンドやクラットと呼ぶが[2]、クラット(kratt)の名称は、ポーランド語スクシャット(skrzat)などの借用で[3]、後者はドイツ語シュラート(Schrat)に相当する[4]。
英文の紹介では、ピスハンド(やスクラット[5])がドラゴンであると紹介されてはいるが[6]、エストニアの民間伝承では、あくまで火性の体や火花の尾であることを強調す名称に過ぎなく、これは「火竜」を想起されるものの、「竜」や「飛竜/飛蛇」だと形容された例は無いと、専門の民族学者の研究では発表されている[7]。
クラットの異称は30もあり[8]、ピスハンドの他にもプーク(puuk)を挙げられる[6][1]。このプークはスウェーデン語(puke)や低地ドイツ語(spōk, spūk、「亡霊」などの意)からの借用語とも考えられるが、エストニア語において「ダニ」「(血を)吸う者」の意味合いがあるという[9]。
ピスハンドは蛇の体に4本の脚が付いた、非常に小さなドラゴンである、とキャロル・ローズの事典に書かれるが[6][より良い情報源が必要]、じっさいのエストニアの伝承では、火の尾や火花の尾が強調されるばかりで(それ以外の外見的描写はとぼしい)と民族学者は解説している[7][10]。クラットは人型のこともあるが、中古品を寄せ集めた、四つ足や三つ足の怪物だったりもし、プークは蛇や鶏、哺乳類など様々な動物の姿で現れる[11]。
ピスハンド/クラットは宝を持ってきて(場合によっては隣家から盗む場合も)くれるの「財宝運び」の存在である[2][12]。
ドイツでも家蛇信仰がみられる[要出典]。ドイツ北部の財宝を運ぶ家の精霊ドラク(低地ドイツ語: dråk)が火柱の如くな姿をすることはあり、名前からして竜(ドレイク)や火竜(ファイアー・ドレイク)と同等に扱われる[13][14]。
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