Loading AI tools
ウィキペディアから
パクロブトラゾール(paclobutrazol, PBZ, IUPAC名: (2RS, 3RS)-1-(4-chlorophenyl)-4,4-dimethyl-2-(1H-1,2,4-triazol-1-yl)pentan-3-ol)は植物成長調整剤、トリアゾール系殺菌剤の一種。植物ホルモンジベレリンの生合成を阻害することで、節間伸長の抑制による茎を太くする、根の生長、早期着果および結実などを、トマト[2]やコショウ[3]において引き起こす。PBZは、植物の寒冷に対する感受性を低下させる。PBZは、茎葉部の生長阻害を目的として樹木医に用いられるが、その他の有用な効果を樹木に与える。例えば、乾燥ストレスへの耐性の改善、深緑色の葉、カビやバクテリアへの抵抗性、根の成長の促進などである[4][5][6]。いくつかの木の種では、形成組織および茎葉部の成長の抑制が見られる[7]。
パクロブトラゾール | |
---|---|
1-(4-Chlorophenyl)-4,4-dimethyl-2-(1H-1,2,4-triazol-1-yl)pentan-3-ol | |
別称 PBZ, PP-333, Trimmit, Clipper, Cultar, Parlay, MET, ICI-PP-333, Multi-Effect Triazole | |
識別情報 | |
CAS登録番号 | 76738-62-0, 66346-05-2(2S, 3S体) 82336-55-8(2R, 3R体) |
PubChem | 616765 |
日化辞番号 | J126.272F |
EC番号 | 2663257 |
特性 | |
化学式 | C15H20ClN3O |
モル質量 | 293.79 g mol−1 |
外観 | 白色結晶 |
密度 | 1.22 g cm−3 |
融点 |
165 - 166 °C |
水への溶解度 | 26 mg/L |
メタノールへの溶解度 | 150 g/L |
危険性 | |
眼への危険性 | ウサギにおいて中程度の炎症 |
皮膚への危険性 | LD50 > 1000 mg/kg(ウサギ)、炎症を引き起す可能性 |
半数致死量 LD50 | 1300 mg/kg(ラット、嚥下) 369 mg/kg/4 h(ラット、吸入) |
出典 | |
MSDS[1] | |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
PBZは、ジベレリンの生合成経路において、ent-kaureneからent-kaurenoic acidへの反応を触媒するシトクロムP450を阻害する[8]。
PBZは通常土壌に散布され、根によって吸収された後、木部を経由して植物の上部に輸送される。葉面への塗布はほとんど効果がない[3]。種をPBZに浸漬すると、苗木の成長が抑制される[9]。
PBZは植物成長調製剤Bonziの活性成分である (4 g/L)。
Seamless Wikipedia browsing. On steroids.
Every time you click a link to Wikipedia, Wiktionary or Wikiquote in your browser's search results, it will show the modern Wikiwand interface.
Wikiwand extension is a five stars, simple, with minimum permission required to keep your browsing private, safe and transparent.