ニコンのデジタル一眼レフカメラ製品一覧 は、ニコン の発売してきたデジタル一眼レフカメラ の一覧である。便宜上アナログ電子カメラニコンQV-1000C も含める。
ニコンのデジタル一眼レフカメラ
ニコンQV-1000C (1988年12月発売) - 0.38メガピクセルの2/3inCCDでアナログ撮影[1] する電子スチルビデオカメラ 。従前のスチルビデオカメラは画質が荒かったが、このカメラは白黒専用とすることで新聞紙面用には充分な画質を得た[2] 。マウントは10個の電気接点で信号のやりとりをする専用電子マウントでQVニッコール 10-40mmF1.4とQVニッコールED 11-120mmF2.0の2本の専用レンズが用意された。アダプター「QM-100」を介せばFマウントの交換レンズもマニュアルフォーカスで使用できる。記録媒体は2inフロッピーディスク。ISOは400、800、1600相当。このカメラ以前はニコン F4などで撮影したフィルムを現像して電送機にかけていたが、このカメラでは専用電送機ニコンQV-1010T に内蔵されるCRTモニターで確認し現像なしで写真を電送できるため大幅な時間短縮を実現した。
ニコンD70
デジタルカメラの原理・仕組みについてはデジタルカメラ を参照
ニコンのデジタル一眼レフカメラは、銀塩フィルムを使うFシリーズと同様のマーケティング方法が取られ、市場の開拓時に無理に廉価な製品を販売すると機能、性能に問題のある製品となり、ブランドイメージが落ちかねない。高価でもプロの使用に耐える高級機を販売し、量産効果に合わせて普及価格帯に下りていく(D1⇒D100⇒D70⇒D50⇒D40⇒D60)。この戦略は成功し、特にプロ向けのデジタル一眼レフカメラの市場はニコンとキヤノンでほぼ二分していた[3] 。
ニコンの一眼レフカメラは、FシリーズやEシリーズ、Dシリーズなど、ほとんどのカメラがFマウントと呼ばれるバヨネットタイプのマウントを採用している。1959年のニコンF 発売以来、もっとも長寿命のマウントであり、ニコンだけでなく多くのサードパーティからFマウント用レンズ、アクセサリが発売されており、実際にユーザが所有している。これらの資産をニコンが捨てなかったことは、ユーザがニコンを信頼する理由の一つである。
ニコンEシリーズ
富士写真フイルム(現・富士フイルムホールディングス )と共同開発された、ニコン初のデジタル一眼レフカメラのシリーズ。縮小光学系をボディ内に備えることで24×36mm(ライカ)判使用時と同じ焦点距離/画角感覚で使用できるが、その反面ボディの大型化を招いた。D1 発売以降はその役目を譲った。
E2 (1995年9月発売) - 富士からもフジックスDS-505 として販売された。1.3メガピクセル。110万円。
E2s (1995年9月発売) - 富士からもフジックスDS-515 として販売された。140万円。
E2N (1996年9月発売) - 富士からもフジックスDS-505A として販売された。1.3メガピクセル。記録媒体は PCMCIA/ATAタイプI/II準拠のPCカードで撮影可能枚数は15MBカード装着時ハイモード5枚、ファインモード21枚、ノーマルモード43 枚、ベーシックモード84枚。89万円[4] 。
E2Ns (1996年11月発売) - 富士からもフジックスDS-515A として販売された。E2N に秒3コマ、最大5コマの連写機能を追加した。130万円。
E3 (1998年6月発売)- 富士からもフジックスDS-560 として販売された。1.4メガピクセル。記録媒体は PCMCIA/ATAタイプI/II準拠のPCカードで撮影可能枚数は15MBカード装着時ハイモード5枚、ファインモード21枚、ノーマルモード43枚、ベーシックモード84枚。ISO800、1600、3200相当。77万円。
E3s (1998年6月発売)- 富士からもフジックスDS-565 として販売された。E3 に秒3コマ、最大12コマの連写機能を追加した。98万円。
Dシリーズ
デジタル一眼レフカメラ。
センサーサイズによって機種タイプが異なり、ニコンでは24×36mm(ライカ)判フルサイズのイメージセンサを採用しているものをFXフォーマット、24×36mm(ライカ)判フルサイズより小さいAPS-Cサイズ のイメージセンサを採用しているものをDXフォーマットと呼んでいる。
Dシリーズにもノイズリダクション機能を搭載しているが、COOLPIXシリーズとは異なる方式のため、COOLPIXシリーズのようなノイズキャンセルの差分を得るための時間はほとんどない。
さらに見る D1桁シリーズ, D3桁シリーズ ...
Dシリーズ年表
D1桁シリーズ
D3桁シリーズ
D2桁/D4桁シリーズ
その他
DX
FX
DX
FX
DX
FX
1999
D1
2001
D1X
D1H
2002
D100
2003
D2H
2004
D70
2005
D2X
D2Hs
D200
D70s
D50
2006
D2Xs
D80
D40
2007
D3
D300
D40x
2008
D3X
D700
D90
D60
2009
D3S
D300S
D5000
D3000
2010
D7000
D3100
2011
D5100
2012
D4
D800
D800E
D600
D5200
D3200
2013
D610
D7100
D5300
Df
2014
D4S
D810
D750
D3300
2015
D810A
D7200
D5500
2016
D5
D500
D5600
D3400
2017
D850
D7500
2018
D3500
2020
D6
D780
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D1桁シリーズ
D1桁シリーズはカメラマン、報道、デザイン事務所などのプロ用途向けモデルである。
フラッグシップであるD1桁シリーズは仙台ニコンで製造される「Made in Japan 」であったが、2021年にタイ工場への生産移管を表明した[5] 。
ニコンD1
D1 (1999年9月29日発売、DXフォーマット) - キヤノン のデジタル一眼レフカメラEOS D2000 が198万円、EOS D6000 が360万円という非常に高価であったのに対し、65万円という当時としては極めて低価格で販売され、プロを中心としたデジタル一眼レフカメラ普及の基礎を作った。搭載CCD自体は10.8メガピクセルを備えていたが、感度、画質や速度を優先し4画素を1画素として出力したため有効画素数は2.6メガピクセルと低かったが、新聞に掲載するには必要十分な解像度だったこと、ISO1600という高感度撮影が可能だったことから報道機関を中心に普及した。カメラボディはニコンF100 ・ニコンF5 をベースに作られたため、比較的堅牢性が高い。
D1X (2001年5月31日発売、DXフォーマット) - 有効画素数5.3メガピクセルでありながら、RAWのデフォルトサイズを6メガピクセルか10メガピクセルで選択できる。10.8メガピクセルCCDを備え、縦の2画素を1画素として扱っている。2.0型液晶モニタ。
D1H (2001年7月25日発売、DXフォーマット) - D1X の連写性能を向上したモデルで5コマ/秒、最大40コマの連続撮影、最高1/16,000秒のシャッタースピード、1/500秒のシンクロスピードを実現した。有効画素数は2.7メガピクセルで電子シャッターと機械式シャッターを併用。
D2H (2003年11月29日発売、DXフォーマット) - ニコンが開発したJFET式センサ「LBCAST」を採用し、37msのレリーズタイムラグ、8コマ/秒、最大40コマの連続撮影が可能となっている。有効画素数は4.1メガピクセル。2.5型液晶モニタ。オートフォーカスセンサーも11点に増え、より激しい動きの被写体にも対応できるようになった。この機種よりデジタル一眼レフカメラを主体としたボディワークを利用するようになった[6] 。後に発売されたニコンF6 はD2H のボディーワークの一部デザインのほか、オートフォーカスセンサーなどを流用している。ボディ構造材にマグネシウム合金を採用。電源はリチウムイオン二次電池 。ディスプレイを中心として左右にボタンを配したシンメトリーデザインで操作性に寄与している。
D2X (2005年2月25日発売、DXフォーマット) - 新画像処理システムで色再現力と階調性を徹底的に追求したモデル。センサーは12.4メガピクセルのCMOSを採用。センサの中央部6.8メガピクセルだけを使うことで、ニコンD2H 並の秒間8コマの連写ができるクロップ高速の機能を備えた。
D2Hs (2005年3月25日発売、DXフォーマット) - D2X の発売に伴い、D2H の細かなボタン位置などをD2X と共通化したマイナーチェンジモデル。
D2Xs (2006年6月29日発売、DXフォーマット) - D2X により大容量のバッテリーや高視野角液晶モニターを採用し、クロップ高速時のファインダー表示などを改良したマイナーチェンジモデル。2007年8月にアメリカ航空宇宙局 によりスペースシャトル での記録撮影用カメラとして採用され、レンズ、スピードライト と共にボディー76台を受注した。実際に宇宙で使用されるものは潤滑剤がアメリカ航空宇宙局指定のものに変更される以外は市販品と同じであった。
ニコンD3
D3 (2007年11月30日発売、FXフォーマット) - D2Xs の後継機。これまでDシリーズが採用して来た「DXフォーマット」でなく「FXフォーマット」と呼ばれる12.1メガピクセル24×36mmCMOSを採用。クロップモードを搭載しFXフォーマット以外に5:4フォーマットやDXフォーマットでの撮影も可能。また従来機では対象ユーザー層に合わせて機種ごとで画像生成設定を変え[7] ていたため異なる機種を併有したり新機種に買い換え場合に発色傾向をそろえることができず不便というユーザーの声に応え、色彩統一システム「ピクチャーコントロールシステム」を初採用。設定はスタンダード、ビビッド、ニュートラル、モノクロームの4設定が用意され、ピクチャーコントロールシステム搭載機[8] では機種が異なっても同じ設定をセットすればまったく同じ発色傾向が得られるようになった。画像処理コンセプト「EXPEED」も初採用。また、ニコンのデジタル一眼レフカメラの1桁機としては初めてライブビュー機能が実装された。
D3X (2008年12月19日発売、FXフォーマット) - ニコンD3 と共通のボディに,24.5メガピクセルのFXフォーマットCMOSを採用。常用感度はD3 のISO200〜6400相当に対して、よりスタジオ撮影に重点を置いた本機はISO100〜1600相当と低くなっている。
D3S (2009年11月27日発売、FXフォーマット) - 有効画素数が12.1メガピクセルのFXフォーマットCMOS。感度ISO200〜12800相当まで拡大。「Dムービー」と呼ばれる動画撮影機能を搭載。カメラ内で完結できる、動画からの静止画の切り出しが可能。2009年12月、ニコンはアメリカ航空宇宙局からスペースシャトルでの記録撮影用カメラに11台を交換レンズ「AF-Sニッコール14-24mmF2.8G ED」とともに受注した。D一桁シリーズの中ではD3Sで初めて超音波によるイメージセンサーのホコリを落とす機能が追加された。
D4 (2012年3月15日発売、FXフォーマット)‐ 有効画素数が16.2メガピクセルのFXフォーマットCMOS。画像処理エンジンは「EXPEED3」を採用。常用感度は100~12800、増減感領域を含めると50~204800まで対応。測光システムでは91000分割RGBセンサーを搭載し、光学ファインダー撮影時での顔認識も可能。フォーカスポイントはD3同様51点だが、11点はf/8対応である。約40万回のレリーズテストをクリアする高い耐久性を有する。有線LANコネクタを搭載し、ワークフローの効率化が図られた。
D4S (2014年3月6日発売、FXフォーマット)- [9] - D4のブラッシュアップモデル。2014年1月7日に開発発表。有効画素数は16.23メガピクセルと微増、新センサーとなり画像処理エンジンは「EXPEED4」を採用。常用感度は100〜25600、増減感により50〜409600までの対応となった。AF性能などの機能向上が図られた。
D5 (2016年3月26日発売、FXフォーマット)- 有効画素数が20.82メガピクセルのFXフォーマットCMOS。常用感度はISO100~102400。拡張感度は最低側がISO50相当、最高がISO3280000相当。画像処理エンジンは、新しいノイズ低減機能を搭載した「EXPEED5」を搭載。AF測距点は153点へと増加し、さらにその配置エリア全体の面積が、D4Sより130%以上と広くなっている。プロ機としては珍しく、背面モニターにタッチパネルを採用した。
D6 (2020年6月5日発売、FXフォーマット)- 有効画素数が20.82メガピクセルのFXフォーマットCMOS。常用感度はISO100~102400。拡張感度は最低側がISO50相当、最高がISO3280000相当。画像処理エンジンは「EXPEED6」を搭載。新開発AF専用エンジンを搭載。AF測距点は105点ですべてがクロスセンサー。-4.5EVの低輝度にもAFが可能になった。記録メディアがCFexpress(TypeB)に対応。Bluetooth、GPS(みちびき対応)を内蔵。
Df
Dfは従来のDシリーズとは別に開発されたモデル。
Nikon Df
Df (2013年11月28日発売、FXフォーマット)‐ ニコンFM/FE系 のデザインを汲む、レトロ外観のデジタル一眼レフカメラ。往年のニコン銀塩カメラを彷彿とさせる直線的デザインと機械式ダイヤルの採用、同社デジタル一眼レフカメラで初、標準装備ではF4 以来となるレンズマウント部への可倒式露出計連動レバーの採用による非Aiニッコールレンズが使用可、レリーズケーブルAR-3が使用可など、他のニコン製デジタル一眼レフカメラとは一線を画す。撮像素子、画像処理エンジンはD4と同じデバイス(有効画素数が16.2メガピクセルのFXフォーマットCMOS、EXPEED3)を採用。常用最大ISO感度は12800、増減感を含む設定可能ISO感度範囲は50-204800もD4と同じである。AF関係は39点AF(7点f/8対応)、2016分割測光センサー搭載、レリーズテストは約15万回をクリアなどはD600/D610と同等である。ただし動画撮影機能は搭載していない。名称は、デジタルカメラを表す「D」 と最先端技術であるD4画質と往年のニコンの精密機械技術が「融合(fusion)」を果たしたという意の「f」 から採られている。名称を「DF」 にしなかったのは、「F」 はニコンFのイメージが強すぎるため(本来、ニコンでの大文字Fは、フィルムカメラを表す記号)。なお、試作段階ではマニュアル操作、機械式シャッター搭載機を意味する「M」 を付けた「DM」 も検討されていた(本機は機械式シャッターは搭載されていない)。[10] 軍艦部のロゴは旧ニコンのロゴマークに似たゴシック書体正体の「Nikon」となっている。これは、現行の斜体ロゴでは、デザイン上マッチしなかったため開発側が決めたもの。しかし、ニコンには社内規定として、製品に斜体の現行ロゴを配さなければならない、とあるため、開発した後藤研究所と会社との交渉の結果、軍艦部のロゴは製品出所を表すロゴではなくあくまでデザインの一つ、軍艦部のみの特例、製品出所を表す斜体ロゴは背面液晶下部と本体底部に配する、という条件にて、ゴシック体のロゴが採用された[11] [12] 。D1桁シリーと同じく仙台ニコンの工場で生産された為、ダイヤル付近の目立つ位置に「Made in Japan」とプリントされている[13] 。「長い歴史のあるFマウントの昔のレンズが使える、ニコンにしかできないカメラ」として、2014年のカメラグランプリ 大賞と「あなたが選ぶベストカメラ賞」を受賞した[14] 。
D4桁シリーズ
D2桁シリーズの番号枯渇に伴い2009年より登場。初心者向け~プロのサブカメラとして幅広いラインナップを有する。
D3000番台シリーズ
D4桁シリーズのうち、最も下位に位置する初心者向けモデル。シャッター優先オートや絞り優先オートなどをガイド付き設定可能な「ガイドモード」を搭載しているのが特徴。
D3000 (2009年8月28日発売、DXフォーマット) - D60 のマイナーチェンジモデル。デジタル一眼レフカメラとして初となる「ガイドモード 」を搭載。センサーは10.2メガピクセル。背面液晶は3型23万ドット。ライブビューや動画撮影機能は搭載しない。シャッター横のアクティブDライティングボタンがInfoボタンに変わっており、上面部の配置はD5000 とほぼ同じになった。背面に関してはD60 を踏襲。液晶が大型化しているが、重量はむしろわずかに軽くなっている。ボディ内にオートフォーカス用モーターが搭載されていないため、ボディのモーターを使用するレンズ(AF-S・AF-I以外)ではオートフォーカスは使用できない。
D3100 (2010年9月16日発売、DXフォーマット) - D3000 の後継モデル。14.2メガピクセルの新型CMOSセンサーを搭載。背面液晶は3型23万ドット。映像処理エンジンに新型のEXPEED2を搭載。ニコンの一眼レフでは初めて、フルHD(1920×1080、30p)動画撮影機能Dムービー を搭載した。また、D5000にも搭載されたライブビュー機能も搭載したことにより、エントリー機としての完成度を高めた。ボディ内にオートフォーカス用モーターが搭載されていないため、ボディのモーターを使用するレンズ(AF-S・AF-I以外)ではオートフォーカスは使用できない。
D3200 (2012年4月19日発売、DXフォーマット) - D3100 の後継機。2420万画素(有効画素)のAPS-Cサイズ23.2mm×15.4mmのCMOSセンサーを搭載。モニターには3インチ92万ドットの液晶ディスプレイを採用。画像処理エンジンはEXPEED3。D3100では数量限定だったレッドボディが標準でラインナップされた。また、別売ワイヤレスモバイルアダプターによるスマートデバイスとの双方向通信機能がニコンDシリーズで初めて搭載された。
D3300 (2014年2月6日発売、DXフォーマット) - D3200 の後継機。光学ローパスフィルターを非搭載とした2410万画素のCMOSセンサーを採用、一層の解像感向上を図っている。画像処理エンジンはEXPEED 4を使用、先に同エンジンを搭載したD5300同様最大常用ISO感度が12800にアップした。炭素繊維素材を使用したモノコック構造を採用し、小型化・軽量化を実現。さらに、レンズキットに使用される標準レンズのリニューアル(AF-S DX NIKKOR 18-55mm f/3.5-5.6 VR II採用)により、レンズを含めたトータルシステムが小型化されている。2016年の『映画 聲の形 』では、ニコンの協力によりD3300が緻密な描画で登場し、ストーリー上で重要な役割を果たす[25] 。
D3400 (2016年9月16日発売、DXフォーマット)- D3300 の後継機。ローパスレスの2416万画素のAPS-CサイズのCMOSセンサーを採用。最大常用感度がISO 25600にアップした他、SnapBridgeと呼ばれるBluetooth を用いたスマートフォンとの同時接続機能が追加された代わりに、Wi-fi機能は搭載していない[26] 。また、レンズキットとして付属する標準レンズの改良が行われ、AFにステッピングモーターを採用するレンズ(AF-P DX NIKKOR 18-55mm f/3.5-5.6G VR)へとリニューアルされた。従来なかった制約事項としてAF-SレンズDタイプはオートフォーカスできずマニュアルフォーカスで使用、モーターを内蔵しないAFレンズは露出モードMで使用可能だが露出計は使用できないということが生じた。
D3500 (2018年9月28日発売、DXフォーマット)- D3400 のマイナーチェンジ機。高さ1mm奥行き6mm質量30gだけ小型軽量化され365g(本体のみ)。撮影可能コマ数は1200コマから1550コマに向上した。
D5000番台シリーズ
D3000番台より上位に位置するモデル。ガイドモードは搭載しないが、バリアングル液晶モニターを搭載するのが特徴。
ニコンD5000
D5000 (2009年5月1日発売、DXフォーマット) - D60 をフルモデルチェンジしたモデル。センサーはD90 と同等の12.3メガピクセル。動画撮影機能を搭載し、また背面液晶は2.7型23万ドット液晶のバリアングル液晶を搭載するなど、D60 とは全く別物のデジタル一眼レフカメラに仕上がっている。D90 とは違い、ボディ内にオートフォーカス用モーターが搭載されていないため、ボディのモーターを使用するレンズ(AF-S・AF-I以外)ではオートフォーカスは使用できない。なお、この機種は2009年7月下旬まで、突然電源が入らなくなる不具合を抱えている個体があったため注意が必要。対象の個体には無償修理が実施された。不具合を抱えた個体かどうかは、ニコンのホームページで確認することができる。
D5100 (2011年4月21日発売、DXフォーマット) - D5000 の後継機。バリアングル液晶モニターをD5000の2.7型23万ドットから3型92万ドットに大型高精細化し、横開き方式を採用。さらに、フルHD(1920×1080)動画撮影機能「Dムービー」もステレオ対応(別売り)、フレーム数もD5000、D7000の24pから30pとそれぞれ強化された。また静止画、動画にかかわらず、カメラ本体で演出効果を選択、設定できる「スペシャルエフェクトモード」を搭載。特にナイトビジョンモードは最高ISO 102400までの超高感度撮影が可能となっている。AFポイントは11点。連写4コマ/秒。撮像素子に上位機種D7000 と同じソニー製16.2メガピクセルのCMOSセンサーを採用。画像処理エンジンにEXPEED 2を搭載。ISO 100~6400(最大ISO 25600まで増感可能)の広いISO感度を実現している。D5000にはなかったレリーズ優先モードの搭載、HDR (ハイダイナミックレンジ)機能追加、D7000と同等の14ビット圧縮RAW(16枚の連続撮影可能)、SDメモリーカード の高速書き込み/読み出し規格UHS-I 対応など細かい点でも改良が行われている。
D5200 (2012年12月15日発売、DXフォーマット) - D5100 の後継機。2410万画素(有効画素)のAPS-Cサイズ23.5mm×15.6mmのCMOSセンサーを搭載。画素処理エンジンはEXPEED3。AFポイントは39点。連写は最高約5コマ/秒。レンズキット、ダブルズームキット限定でレッドとブラウンのボディが発売される。測光センサーやAFポイントなどで上位機種であるD7000に匹敵する部分も多くみられる。D3200同様、別売ワイヤレスモバイルアダプターによるスマートデバイスとの双方向通信機能可能。
D5300 (2013年11月14日発売、DXフォーマット) - D5200 の後継機。有効画素は2416万画素とほぼ同等ながら、D7100同様光学ローパスフィルターを非搭載とした2410万画素のCMOSセンサーを採用、一層の解像感向上を図っている。画像処理エンジンはEXPEED 4を初採用し、常用最大ISO感度を従来の6400から12800へ1段アップした(増感設定含めた最大感度は25600で変更なし)。液晶モニターはD5200の92万ドット3.0型(アスペクト比4:3)から108万ドット3.2型(アスペクト比3:2)に変更。従来機では外付けオプション対応であったWi-Fi機能とGPS機能の内蔵化、炭素繊維素材を使用したモノコック構造採用によるボディの小型軽量化など操作・携帯性の改善もなされている。
D5500 (2015年2月5日発売、DXフォーマット) - D5300 の後継機。有効画素は2416万画素(光学ローパスフィルター非搭載)はD5300と同等。画像処理エンジンはD5300と同じEXPEED 4ながら、常用最大ISO感度が12800から25600へ1段アップした(増感設定が無いため、設定可能な最大感度は変更なし)。液晶モニターは108万ドット3.2型(アスペクト比3:2)でD5300と同じだが、ニコンデジタル一眼レフカメラで初めてタッチパネルを採用。内部機器配置の見直しなどによりD750同様にボディの薄型化、ならびにD5300比較で60g軽量化(D3300と比較しても10g増にとどまる)も実現した。Wi-Fi機能は内蔵だが、GPS機能はD5500では外されている。
D5600 (2016年11月25日発売、DXフォーマット) - D5500 の後継機。D5500からローパスレス2416万画素CMOSセンサーを引き継ぎ、常用最大ISO感度にも変更はないものの、先に発売されたD3400同様にSnapBridgeと呼ばれるBluetoothを使用したスマートフォンとの同時接続を採用している。またレンズキットに採用されるレンズにも改良が行われ、AFにステッピングモーターを使用する新型(AF-P DX NIKKOR 18-55mm f/3.5-5.6G VR)へとモデルチェンジした。
D7000番台シリーズ
D7000は、2010年10月29日に発売された[27] 。現在、D4桁シリーズでは最上位モデル。主に中級者向けではあるが、オートモードやシーンモードも搭載しており初心者でも使用可能。
D3000/5000系ではオミットされたAF駆動カップリングを装備しているため、古いレンズや社外レンズでもAFを稼働させることが出来る。
ニコンD7000
D7000 (2010年10月29日発売、DXフォーマット) - D90 とD300s の中間に位置づけられているハイアマチュア向けの新モデル。ソニー製16.2メガピクセルの新型CMOSセンサーを搭載。背面液晶は3型92万ドット。映像処理エンジンは先行して発売されたD3100と同様EXPEED2を搭載。SDカードスロット(SDXC対応)を2つ設けダブルスロット化、モードダイヤルの下に新たにドライブモードダイヤルを新設、AFポイントが11点から39点(うち9点クロスセンサー)に増加、2016分割RGBセンサーによるTTL開放測光、連写6コマ/秒、水準器表示、防塵防滴、ボディの一部にマグネシウム合金の採用などD90から大幅に改良が加えられている。またD300s同様ガラス製ペンタプリズムの採用によりファインダー視野率100%を達成、1920×1080フルHDでの動画記録可能、新型センサーの採用で常用ISO感度6400を達成など、D300sとも同等か部分的にはそれ以上の機能・性能を盛り込むことにより競合他社製品との差別化を図った。
D7100 (2013年3月14日発売、DXフォーマット) - D7000 のモデルチェンジ版。光学ローパスフィルターを非搭載とした2410万画素のCMOSセンサーを採用、一層の解像感向上を図っている。新たに「対DX1.3xクロップ」モードを搭載し、DXフォーマット比で1.3倍の焦点距離相当(FXフォーマット比で約2倍相当)での撮影が可能になった。映像処理エンジンはEXPEED3を採用。オートフォーカスも強化され、AFアルゴリズムはD4と同じとなった。AFポイントは上位機種と同じく51点に増加。中央1点はf/8でのAFにも対応し、1.3xクロップ時にはAFポイントが画面全体をカバーする。内蔵マイクがステレオになり、1920x1080/30p (1.3xクロップ時は60iも選択可)での撮影が可能になるなど動画機能も改良された。モードダイヤルがロック付きとなり、ライブビューの操作もレバーからボタンに、iボタンの新設など操作系に関しても若干の変更が見られる。
D7200 (2015年3月19日発売) - D7100 のモデルチェンジ版。ボディはほとんどD7100を踏襲しつつも、細部でリファインが施された(外観上の違いは、ペンタ部カバーの形状が若干異なることや、側面端子カバーの配置が異なる程度)。CMOSセンサーは2416万画素でほとんど変わりはないが、映像処理エンジンにEXPEED4を搭載したことで発色やホワイトバランスの精度が向上、感度上限もISO 25600(拡張時ISO 102400)へとアップした。AFセンサーはD750に搭載された"アドバンストマルチCAM3500IIを採用、-3EVの低照度でのオートフォーカスが可能となり、レンズも開放F値8まで対応している(それぞれ中央の一点のみ)。動画機能も強化され、フルHD撮影時でも60fpsプログレッシブ記録が可能となった。さらにWi-FiやNFCをサポートしスマートフォンなどとの連携が容易になった。なお連写速度は6コマ/秒で従来と変わらないが内蔵バッファが強化されたことで泣き所であった連続撮影枚数が大幅に伸び(6コマ→29コマ)バッファフルからの回復も向上している[28] 。
D7500 (2017年6月9日発売)- D7200 の後継機(D7300・D7400は欠番。)であるが、大胆なモデルチェンジとなった。D500の高画質と高速性能を軽量・薄型ボディーに凝縮。プロ・ハイアマチュア向けのD500に対する、より一般ユーザー向けのD7500のコンセプトは、過去のD300に対するD90のコンセプトに近いと言える。D500と同等のDXフォーマット2088万画素のCMOSセンサーと映像処理エンジンEXPEED 5を搭載し、高感度性能は常用ISO51200に達する。連写については、14ビットロスレス圧縮RAWでも、最高約8コマ/秒で50コマまでの高速連続撮影としている[29] 。動画では、4K UHD(3840×2160)/30pで、最長29分59秒の動画を記録できるようになった他、従来は動画の保存形式がMOVしか選べなかったところをMP4にも対応した。また、スマートフォンとの連携が強化されるなど、時代を反映した機能が盛り込まれ、従来のWi-Fi機能に加え、Bluetoothによるスマートフォンとの常時接続、画像の自動転送も可能になった。高感度・連写・動画の性能アップ、新機能の追加、ボディの薄型軽量化及びグリップの大型化と、大幅なスペックアップを達成した。一方、それまでD7000シリーズで踏襲されていた特徴の一部がダウングレードされており、SDカードダブルスロットはシングルスロットに、ボディの素材はマグネシウム合金から炭素繊維素材のモノコック構造に変更された。また、ストラップ取付部の三角環の廃止、メーカー純正バッテリーグリップの廃止、露出計連動レバーの廃止がなされほか、背面リモコン受光部が省略された。
富士フイルム のデジタル一眼レフカメラ「FinePix S」シリーズのボディはニコンからの供給であり、特に2006年発売のS5ProはD200のボディをベースに作られている。撮像素子は富士独自のスーパーCCDハニカムだが、その他一部性能はニコンのものに準ずる。
2003年4月1日、サポート業務はニコンカメラ販売 株式会社に移管されている。そのため、カタログでは同社が表に出るようになった。なお、2008年2月にニコンイメージングジャパンへと社名変更となっている。
D3200・D5100・D3100・D7000・D300・D90・D80・D60・D40/D40x・COOLPIX(2007年春~2014年春モデル)・Nikon 1(J1、V1、J2、J3)のイメージキャラクターに木村拓哉 を起用している。
D5500・D5600のイメージキャラクターに小栗旬 を起用している。
「ニコン 初のデジタル一眼レフカメラ」と紹介されることがあるが、アナログである。 それまでのスチルビデオカメラは新聞紙上では使用機種を明記していたが、このカメラはそのような「言い訳」を必要とせず従前の銀塩カメラで撮影されたようにカメラ名を明記せずに掲載されたため一般にカメラ名が知られることはなかった。
それまでのデジタル一眼レフカメラのボディは既存のフィルム一眼レフカメラを流用したり、デザインを利用していた。
一般的に1桁機機は素材性重視の測色的発色、2桁機は初心者向けに派手目の発色である。
2007年2月現在ニコン製デジタル一眼レフカメラ史上最軽量。記録媒体にはSDカードを採用(SDHC対応)
販売時期にもよるが店頭で4~5万円程度、当時のミドルレンジで10万円前後であった事を考えればいかに凄まじいモノだったかがうかがえる。
聴覚障害者を題材にした作品であり、ニコンのグループ会社が補聴器を製造・販売していることから協力が実現した。
ニコン純正オプションの外付けWi-fiユニットにも対応しないが、SDメモリーカードの代わりにFlashair カードを挿入することでWi-fi転送が可能となる。 連写速度と連続撮影枚数はロスレス圧縮14bit RAW記録時。