Remove ads
ナミビアの砂漠 ウィキペディアから
ナミブ砂漠(ナミブさばく、英語: Namib Desert)は、ナミビアの大西洋側に位置する砂漠[1]。北はアンゴラとの国境付近から、南は南アフリカ共和国北端にまで及ぶ[1]。南北は1,288 km、東西は幅48 kmから161 km[1]。面積は約50,000 km2にわたる。約8,000万年前に生まれ、以来現在まで存在し続けている世界で最も古い砂漠と考えられている。「ナミブ」は主要民族であるサン人の言葉で、「何もない」という意味である。
大西洋を北上する寒流・ベンゲラ海流の影響で生じた典型的な西岸砂漠である。ドラケンスバーグ山脈からオレンジ川を通して流れ出た砂が海岸で強風によって内陸に押し返されて形成され、最終的には砂岩を形成する。その過程で鉄分が付着し酸化するため、酸化鉄の色によって砂は白から赤く変色する。中央部にはクイセブ川が流れ、この川を境に北部では岩石砂漠、南部では移動性の強い砂丘列が連なり、その間に岩石丘陵が存在する[1]。年間降水量は120 mm以下であり、一部では25 mmに満たないが2、3日に1度程度の割合で海上から海霧(移流霧)が流れ込む。朝方には風に乗って100 km以上内陸部にまで霧が進入する。この移流霧に体を立てて雫を集めるトカゲや昆虫が見られ、砂漠内に自生する植物や生物の貴重な水分供給源となっている。沿岸の海上はかなりの暴風が吹き荒れており、海岸には沖合で濃霧のため難破した船舶や鯨などが打ち上げられスケルトンコースト(骸骨海岸)と呼ばれている。
砂漠の中央部にはゴバベップ研究所[2]があり、ナミブ砂漠を中心に各種の研究を行う研究者が世界各地から集まり、調査研究活動を行っている。
北部の岩石砂漠地帯に、大きな緑のオアシス・ブランドバーグ山(英語: Brandberg Mountain、炎の山)が存在する。
砂丘は風により絶えずに変形するため、表層以下にも酸素が多く含まれる。多くの無脊椎動物、爬虫類と哺乳類などは地面の下で活動することが知られる[3]。
ナミブ=ナウクルフト国立公園に含まれる砂漠地帯が、2013年の第37回世界遺産委員会でUNESCOの世界遺産リストに加えられた(ID1430)。ナミビアではトゥウェイフルフォンテーンに続く2件目の世界遺産であり、自然遺産としては初である。
この世界遺産は世界遺産登録基準のうち、以下の条件を満たし、登録された(以下の基準は世界遺産センター公表の登録基準からの翻訳、引用である)。
Seamless Wikipedia browsing. On steroids.
Every time you click a link to Wikipedia, Wiktionary or Wikiquote in your browser's search results, it will show the modern Wikiwand interface.
Wikiwand extension is a five stars, simple, with minimum permission required to keep your browsing private, safe and transparent.