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『ドラゴンラージャ』(드래곤 라자、DRAGON RAJA、龍族)は、イ・ヨンド(이영도、Lee Young-Do、李榮道)による韓国の小説。翻訳は洪和美。イラストは金田榮路。
1997年に韓国のパソコン通信、ハイテル(하이텔)に連載が始まり、2005年に岩崎書店から単行本が発売された。そのほか台湾、中国でも出版されており、国内外累計売上二百万部を記録している。 オンラインゲームやラジオドラマ(韓国のみ)、モバイルゲームも存在する。韓国ではこの小説の影響でファンタジーブームが起こった。
この節にあるあらすじは作品内容に比して不十分です。 |
バイサス王国の西の端・ヘルタント領地のロウソク職人候補、フチ・ネドバルは17歳のキレ者。9月のある日ある日、近くの灰色山脈に住むブラックドラゴン・アムルタットの第9次征伐軍の援助として、首都からホワイトドラゴンのカッセルプライムと、そのラージャ(媒介人)であるデートリヒ・ハルシュタイルがやってきた。そして、フチの父も参加する第9次アムルタット征伐軍は灰色山脈へと向かう。
数日後、征伐軍の敗残兵を通じて、アムルタットからの多額の身代金の要求される。
カッセルプライムの敗北を国王に報告し、身代金を工面するため、フチは戦士のサンソン、読書家のカールと共に「ヘルタント使節団」を結成し、首都バイサスインペルを目指し旅をした。
そして12月、ヘルタントに戻った使節団は、宝石をアムルタットに渡し、人質を解放する。
本作は「マナ」と呼ばれる無知性体が満ちた世界を舞台としており、マナによく反応する金属は「マナメタル」と呼ばれている。
本作は大きな大陸の一角で描かれる物語で、同作者の『フューチャーウォーカー』と世界観を同じくしている。本作においては、落葉から初雪までの間に、一生忘れられない様々な出来事が起こる「魔法の秋」という概念があり、自身の魔法の秋をその期間中に自覚した者はその期間に偉業を成し遂げるとされている。
本に描かれている大陸図では、中央にバイサス王国、バイサスから見て南にジャイファン王国、南東にイルス公国、北にヘゲモニアが描かれている。一方、大陸の西部は開拓されていない。
本作においては魔法が運用されており、このうち大きな代償とひきかえに願いをかなえる「ウィッシュ」は最高位の呪文として位置づけられている。また、朝に呪文書を見ながら呪文を暗記する「メモライズ」という手法もあるが、当日にメモライズした魔法しか使えないという欠点がある。
本作においては人間以外にも、オーガやバンパイア といったファンタジーにおいては定番の種族だけなく、アビスの迷宮を守護する魔獣「バーログ」といったモンスターも登場する。なお、本作における「アンデッド」は生きていないモンスターの総称であると同時に、ユピネルの混沌とヘルカネスの調和で存在する反の世界の住人として位置づけられている。
また、本作においては様々な精霊が登場しており、特定の言葉を唱えることで召喚できる[注釈 1]
本作におけるドラゴンは、強大な力と無限の知識と長寿を持つ種族にして、魔法の生みの親として描かれていると同時に、自らの神を持たない孤高の存在としても位置付けられている。
ドラゴンには、活動期と睡眠期があり、睡眠期の間に血液が下に溜まるのを防ぐ為に血管に一時的に弁膜が形成される。ドラゴンが活動期に入ることを「ウェイク」と呼び、弁膜が壊れる時の音は「ウェイクサウンド」と呼ばれる。ウェイク期間は年齢に比例し、壮年期のドラゴンは、3回のウェイクがあり、3ヶ月かかる。また、ドラゴンの示威行動であるドラゴンフィアは他の生物を恐怖に陥れる効果がある。
大魔術師ハンドレイクによってドラゴンと人間の仲を取り持つ「ドラゴンラージャ」という存在が作られた。また、ドラゴンを殺したものにあたえられる「ドラゴンスレイヤー」といった称号や、ドラゴンの許しを得てドラゴンに乗る騎士「ドラゴンナイト」といった存在もいる。
主なドラゴンの種族は以下のとおりである
かつてドラゴンロードが支配していた地に、ルトエリノ・バイサス率いる軍がドラゴンロード討伐の「栄光の七週間戦争」によって、ドラゴンロードを追放することに成功、ルトエリノが建国した。多くの山脈に囲まれた巨大な盆地のような地形をしている。スパイがもぐりこむなど、ジャイファンとは抗争状態が続いている。最高位は国王。象徴は赤い鷲。バイサス暦は「栄光の七週間戦争」を元年とし、4月2日から新年が始まる。人口約35万人。
2ヶ月に1度、「セレナ」と「ルミナス」という2つの満月が同時に浮かぶ現象が起こり、このような日は「ツインムーンの祝祭日」と呼ばれ、。セリュデルヘンがバイサスインペルをバイサスの首都と決めた日でもある。伝説によればセリュデルヘンがルトエリノの命令で、首都に相応しい土地を探す旅をしていた。そして、2つの満月が同時に浮かんだ日に出会ったアシャスの命により、バイサスインペルを首都にした。
砂漠の国。森がなく、エルフも存在しないとイルリルはみている。 東端には、神の手で暗黒を封印するために作られたといわれている「アビスの迷宮」がある。「妻以外の女性と口を利かない」等男女に関する慣習が厳しい。 また、戦闘に必要な技法を意味する「永字八法」という概念がある
大陸には沢山の神々の信仰が根付いているという設定であり、うち「調和のユピネル」と「混沌のヘルカネス」の二柱は神というよりは万物の法則を表した物で、両者を直接信奉する宗教はないが、全ての宗教はこの二柱を理解し易い様に作られた概念である「下位神」に従っている。調和と混沌という両極の存在である両者はよく秤にたとえられ、「ユピネルとヘルカネスの秤はどこまでも長い」とされる。また、両者は共存する為に時間を作り、それにより万物が流転し始めた。
信仰する神によって挨拶の受け答えが決まっており、例えば、告げる側がエデルブロイの信者であれば「風にゆれるコスモスを」と言い、言われた側は「嵐を眠らせる花びらの栄光を」と応える。特に信じる神がいないものは相手にあわせる。
神に認められ、権能(ディバインパワー)の行使を許可された者はプリーストまたはプリースティス(以下:司祭)と呼ばれる。彼らは基本神殿で暮らしているが、在家司祭は自宅での生活が許されている。彼らは一種の名誉職であると同時に、彼らの属する教団は勢力が強い。なお、自分の体に神を降臨させる巫女はシャーマンと呼ばれる。
また、セイクリッドランド(神臨地)という土地では、一神の律法しか存在しない。
上位神 | 神 | 備考 |
---|---|---|
調和のユピネル | エルフと純潔のグランエルベール | |
鷲と栄光のアシャス | バイサス王家の守護神であり、バイサス王家は代々アシャスの在家プリーストでもある。 | |
バラと正義のオーレム | ルス王家が仕えている。 | |
大地と回想のシムニアン | ||
鉄鎖と自由のニルリム | ジャイファン王家の守護神。 | |
山と隠匿のイルセイン | 最後まで地上に残った神であったが、デスナイトの襲来によって地上を離れた。『フューチャーウォーカー』にのみ登場。 | |
『|フューチャーウォーカー』にのみ登場。 | ||
猫と夢のコリ | 教団は滅亡しており、現在はほとんど信仰されていない。『フューチャーウォーカー』にのみ登場。 | |
混沌のヘルカネス | 嵐とコスモスのエデルブロイ | 宗教規則でビールの製造が禁止されている。 また、総本山であるグランドストームはドワーフたちによってつくられた。 |
オークと復讐のファレンチャー | ||
剣と破壊のレッティ | ||
ドワーフと火のカリス・ヌーメン | ||
ホビットとわかれ道のテペリ | ||
カラスと疾病のゲデン | 疾病の第一原因者。墓だけを守る墓守。普段は、化身である双頭のカラス・チェロイとしてバイサス王国サウスグレードのイパシルにおり、市民から直に捧げられた供物を受け取る時もある。 ゲデンの力を借りた兵器が開発された。 |
タイトル、ISBN、発売日、表紙、帯、ページ数、内容の順に記す。
「太陽にむかって走る馬」
「やかんと頭の比較」
「五十人の子供らと大魔術師ペレール」
「牡牛と魔法剣」
「復讐の黒い手」
「トップメイジ」
「港の少女」
「人間の武器」
「星は見つめる者に光をくれる 」
「約束された休息」
「前を見るがうしろを考える」
「不吉な予言」
「大魔術師の挽歌」
「正解のない選択」
「夕陽にむかって飛ぶドラゴン」
かつてNet Game Centerは『ドラゴンラージャ』というMMORPGを日本向けに展開していたが、「2003年11月に発生したサーバー障害にて致命的な問題が判明し、今後会員に十分なサービスを提供できない」という理由から、2003年12月22日にサービスを休止した[1]。
その後、YNK JAPANとKESPIが2005年7月1日から2007年9月4日までMMORPG『Dragon Raja』を運営していた[2]。
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