トリパノソーマ症(トリパノソーマしょう、trypanosomiasis)とは鞭毛虫類キネトプラスト門トリパノソーマ属原虫の感染を原因とする疾病の総称。
日本では家畜伝染病予防法において届出伝染病に指定されている(対象は牛、水牛、馬)。なお、日本獣医学会の提言で法令上の名称が「トリパノソーマ病」から「トリパノソーマ症」に変更された[1]。
特徴
クルーズトリパノソーマ(Trypanosoma cruzi)感染を原因とするシャーガス病、ブルーストリパノソーマの1亜種であるTrypanosoma brucei gambiense感染を原因とするガンビアトリパノソーマ症(慢性睡眠病)、Trypanosoma brucei rhodesiense感染を原因とするローデシアトリパノソーマ症(急性睡眠病)が代表的な疾患である。いずれも吸血昆虫により媒介される。家畜に認められるトリパノソーマ症のうち,媾疫トリパノソーマ(Trypanosoma equiperdum)による媾疫は媒介者なしで感染する唯一のトリパノソーマ症である。
原因 | 感染経路 | 症状 | |
---|---|---|---|
媾疫 | Trypanosoma equiperdum | 交尾感染 | 生殖器の炎症、貧血 |
スルラ病 | Trypanosoma evansi | 吸血昆虫媒介 | 熱性浮腫、貧血 |
ナガナ病 | Trypanosoma brucei | ツェツェバエ媒介 | 腹部・陰囊の浮腫、貧血 |
脚注
参考文献
関連項目
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