ダーリウィリアン(英: Darriwilian)は、国際層序委員会によって定められた地質学用語である、地質時代名の一つ。4億6730万年前(誤差110万年)から4億5840万年前(誤差90万年)にあたる、中期オルドビス紀を二分した後期である。前の期は中期オルドビス紀前期であるダーピンジアン、次の期は後期オルドビス紀前期であるサンドビアン[1]。日本語ではダリウィル期とも呼ばれる[2]。
ダーリウィリアン階の基底はフデイシの種 Undulograptus austrodentatus の初出現で定義されている[3]。
名称
ダーリウィリアンは1899年に地質学者トーマス・サージェント・ホールがオーストラリアのビクトリア州グラント郡のダーリウィル教会区にちなんで提唱した[4]。
GSSP
ダーリウィリアン階の国際標準模式層断面及び地点(GSSP)は中華人民共和国浙江省常山県の南西3.5キロメートル地点の黄泥塘村の付近の黄泥塘セクション(北緯28.8539度 東経118.4897度)で、主に黒色頁岩からなるNingkuo累層の露頭である。ダーリウィリアン階の基底はフデイシの種 Undulograptus austrodentatus の初出現で定義されている[5]。第二の示準化石はフデイシの Arienigraptus zhejiangensis である[5]。
ダーリウィリアン階はイングランドの層序区分ではArenigやLlanvirnと重複する[6]。ダーリウィリアンの基底はArenigのフェニアン階の層準と対比できる[5]。
生物層序
ダーリウィリアン階の基底は U. austrodentatus 帯の基底でもある。このゾーンは北大西洋のコノドント Microzarkodina parva 帯の直上に位置する。また、この基底は北アメリカのコノドント Histiodella altifrons 帯の上に位置する[5]。
U. austrodentatus ゾーンは世界中の露頭から知られており、ダーリウィリアン階の基底を容易に対比できる[7]。
地層の分布
タイ王国南部のサトゥーン県からはダーリウィリアンからカティアンまでの化石帯が3つ、マレーシアのランカウイ群島からはダーピンジアンからカティアンまでの化石帯が4つ報告されている[8]。
脚注
Wikiwand in your browser!
Seamless Wikipedia browsing. On steroids.
Every time you click a link to Wikipedia, Wiktionary or Wikiquote in your browser's search results, it will show the modern Wikiwand interface.
Wikiwand extension is a five stars, simple, with minimum permission required to keep your browsing private, safe and transparent.