ソール・インウィクトゥス

ウィキペディアから

ソール・インウィクトゥス

ソール・インウィクトゥスラテン語: Sol invictus、「不敗の太陽」の意味)は、ローマ帝国後期に盛んに信仰された太陽神であり、兵士の守護神でもあった。

Thumb
「ソール・インウィクトゥス」風にまとったイエス・キリストバチカン地下から見つかったモザイク画

概要

ローマ皇帝群像』によると、ソール・インウィクトゥスはローマ皇帝エラガバルス(在位:218年 - 222年)がシュリアエメサからローマへもたらした信仰(エーラーガバール)であるという。ローマ帝国内で次第に盛んになり、西暦274年12月25日にはアウレーリアーヌス皇帝はそれを伝統的なローマの様々な信仰と並んで、これを正式な信仰とした。現在これは、古代ラテンのソールの信仰の再建であったのか[1]、エーラーガバールの信仰の復活であったのか[2]、それとも完全に新しいものかについて、学者たちの意見は分かれている。

この神はアウレーリアーヌス帝後の皇帝たちにも支持され、彼らの時代の硬貨にも現れ、コーンスタンティーヌス1世の治世の最後まで続いた。ソール・インウィクトスに言及している最後の碑文は西暦387年にさかのぼり[3] 、5世紀には信者が相当いたため、キリスト教神学者のアウグスティーヌスは彼らに対して信じないように説教する必要があると考えた。[4]

他宗教との関係

ユダヤ教

ユダヤ教シナゴーグのモザイクで、中央に太陽、12の黄道帯の星座に囲まれ、星座に不正確に関連付けられた4つの季節といった太陽の伝統的なイメージは、初期のユダヤ人の芸術でも使用されてきた。

キリスト教

一部の歴史家によると、12月25日はソール・インウィクトゥスの祭りの日であったため、クリスマスはこの日に設定されたという。この説は、特に18世紀と19世紀に広く喧伝された。[5]

写真集

脚注

関連項目

外部リンク

Wikiwand - on

Seamless Wikipedia browsing. On steroids.