スダルマン
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スダルマン(Sudharman)は、ジャイナ教のマハーヴィーラの11人の高弟(ガナダラ)のうちの最後の生き残りで、マハーヴィーラ亡きあとの教団を率い、聖典を伝承した。アルダマーガディー語ではスハンマ。バラモンの出身で、ゴートラはアーグニヴェーシヤーヤナ(アッギヴェーサーナ)[1]。
概要
『アーヴァッサヤ・ニッジュッティ』(アーヴァシヤカ・ニルユクティ)によると、スダルマンはマガダ国コーッラーカ[2]のバラモンとして生まれた。マハーヴィーラには11人のガナダラがあったが、スダルマンはその5番目であった。マハーヴィーラの弟子になったのは50歳のときで、その30年後にマハーヴィーラが没した。11人のガナダラのうち当時生きのこっていたのはインドラブーティ・ガウタマとスダルマンのふたりだけだった[3]。ガウタマはマハーヴィーラの没後すぐに完全智を得、その後はスダルマンが教団を率いたと考えられる。スダルマンはまた聖典の唯一の伝承者となった[4]。12年後に完全智に達し、ラージャグリハにおいて100歳で没したと伝えられる[4][5]。
スダルマンは弟子のジャンブーに聖典を伝承した。聖典の多くはスダルマンがマハーヴィーラから聞いたことをジャンブーに話す形式で書かれている[4]。ジャンブーは最後の完全者(完全智に達した人物)とされる[6][4]。ジャンブーより後の聖典伝承者は聴聞完全者(śruta-kevalin)と呼ばれる[6]。聖典は150年間ほど完全に伝承されたが、バドラバーフのときに飢饉によって教団は散り散りとなり、伝承に大きな損失が発生したといわれる[7][8]。
脚注
参考文献
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