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ジョゼ・ヴァン・ダム[1](José van Dam, 1940年4月25日 - )、本名ジョゼフ・ヴァン・ダム[2](Joseph van Damme)は、ベルギーのバス・バリトン歌手。男爵。
1940年、ベルギー・ブリュッセルに生まれる。17歳のときブリュッセル王立音楽院に入学、フレデリック・アンスパシュに学び、最優等で卒業する。
オペラでのデビューは1961年、パリ・オペラ座でのロッシーニ『セビリアの理髪師』のドン・バジリオ役(異説あり)。同座には1965年まで在籍し、ビゼー『カルメン』のエスカミーリョ役を皮切りに主役級を歌うようになる。その後ジュネーヴ、ミラノ・スカラ座、ロンドンのコヴェント・ガーデン王立歌劇場など各地に招かれ、ジュネーヴではミヨーの『罪ある母』(La mère coupable)の初演(1966年)にも参加した。またロリン・マゼールの注目をうけ、彼の指揮によるラヴェルの『スペインの時』の録音(ドイツ・グラモフォン)に参加、またマゼールが率いていたベルリン・ドイツ・オペラにも1967年から加わる。
ヴァン・ダムはパリ(オペラ・バスティーユ)、ロンドン(コヴェント・ガーデン)、ニューヨーク(メトロポリタン歌劇場)、ミラノ(スカラ座)、ベルリン(ドイツ・オペラ)、ブリュッセル(モネ劇場)、ブエノスアイレス(テアトロ・コロン)などの常連であり、また、ザルツブルク音楽祭、エクス=アン=プロヴァンス音楽祭、オランジュ音楽祭などの音楽祭にもしばしば出演していた。
ヴァン・ダムはまたオラトリオ、リートの卓越した歌い手としても有名であり、その舞台およびレコーディングは数々の賞を獲得している。1974年にはベルリンの宮廷歌手の称号を授与されている。
1988年には映画監督ジェラール・コルビオの処女作『仮面の中のアリア』(Le Maître de musique)に年老いたオペラ歌手の役で主演し、その演技も評判となった。また1998年[3]と1999年[4]には、ミュージカル『ラ・マンチャの男』(ジャック・ブレルによるフランス語翻訳版)で主役を務めた[3][4]。
1998年8月にはベルギー国王アルベール2世より男爵位を授爵された。
2010年をもって歌手活動から引退。2011年より自身の祖国・ベルギーのエリザベート王妃音楽院にて若手歌手の育成にあたり、マスタークラスも開催している[5]。
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