Remove ads

ヤルダーまたはシャベヤルダー(ペルシア語: شب یلدا)とは、イランまたはタジキスタンアフガニスタンアゼルバイジャントルクメニスタンなどペルシアの文化を持つ国々で祝われる1年で1番長い夜のこと[1][2]。日本でいう冬至にあたる。ヤルダー自体は誕生という意味。ペルシア語で「チェッレ」(ペルシア語: چله)又は「シャベ・チェッレ」(ペルシア語: شب چله)とも呼ばれる。

Thumb
東京で開催されたヤルダー2022

歴史

Thumb
Yalda pomegranate in Tehran Bazaar

古代ペルシア人はヤルダーの次の日から太陽が活力を取り戻し、それを受けて神の慈悲が増すと考えていた。そのため秋の最後の日、冬の最初の日を「誕生の夜」または「太陽の誕生の日」と呼び、それを盛大に祝った。そのため、ペルシアのカレンダーで冬の最初の月をデイ(ペルシア語: دی)と呼び、太陽の誕生としていた。デイはパフラヴィー語で、アヴェスターからきており、神を意味する。デイはペルシアの古いカレンダーで宗教的な正月であり、ミトラ教(英語: Mithraic mysteries)からキリスト教にも入り、西暦で1月1日が冬にあるのもこのことからきている。

太陽ゾロアスター教で神のシンボルであり、ペルシアの文化で最も大切なエレメントである。ペルシア人(イラン人)は数百年前からこの日を祝ってきた[3]

2022年に、イランとアフガニスタンの推薦によりUNESCO無形文化遺産として登録された[4][5]

慣習

ゾロアスター教の伝統では、1年で最も長く暗い夜は特に不吉な日であり、その長い夜の間、悪から人々を守るため、夜のほとんどを起きているように忠告された。人々は友人や親戚と集まり、夏の最後の残りの果物を共有し、長い夜を一緒に過ごしていた。この友人や家族と一緒に夜更かしをする伝統が、ヤルダーとして今日までイランの文化に残っている。現代でも、人々は、真夜中過ぎまで起きていて、食事、会話、詩の朗誦、物語や冗談を言ったり、踊ったりする。この夜のために特別に準備または保存された、さまざまな種類の果物やお菓子が提供される。よく提供される食べ物は、スイカ、ザクロ、ナッツ、ドライフルーツなどである。ドライフルーツやナッツを包み、家族や友人に贈ることもある。ヤルダー・ナイトのもう一つの伝統は、家族や友人にドライフルーツやナッツをチュールで包みリボンで結んで新婦に贈ることである(結婚式やブライダルシャワーの「引き出物」に似ている)。イランの ホラーサーン州 では新婦への贈り物は昔も今も義務となっている。ハーフェズの詩も朗読される。[6]

ギャラリー

脚注

関連項目

外部リンク

Wikiwand in your browser!

Seamless Wikipedia browsing. On steroids.

Every time you click a link to Wikipedia, Wiktionary or Wikiquote in your browser's search results, it will show the modern Wikiwand interface.

Wikiwand extension is a five stars, simple, with minimum permission required to keep your browsing private, safe and transparent.

Remove ads