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ジョー・サトリアーニのアルバム ウィキペディアから
『サーフィング・ウィズ・ジ・エイリアン』(Surfing with the Alien)は、アメリカ合衆国のギタリスト、ジョー・サトリアーニが1987年に発表した2作目のスタジオ・アルバム。
『サーフィング・ウィズ・ジ・エイリアン』 | ||||
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ジョー・サトリアーニ の スタジオ・アルバム | ||||
リリース | ||||
録音 | カリフォルニア州サンフランシスコ アルファ・アンド・オメガ・レコーディング、ハイド・ストリート・スタジオ[1] | |||
ジャンル | ハードロック、インストゥルメンタル・ロック | |||
時間 | ||||
レーベル |
Relativity Records エピック・レコード(リイシュー) | |||
プロデュース | ジョー・サトリアーニ、ジョン・クニベルティ | |||
専門評論家によるレビュー | ||||
チャート最高順位 | ||||
ジョー・サトリアーニ アルバム 年表 | ||||
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「オールウェイズ・ウィズ・ミー、オールウェイズ・ウィズ・ユー」はサトリアーニの妻に捧げられた曲で、「サッチ・ブギー」はジャズ・ドラマーのジーン・クルーパをイメージして作曲された[5]。所属レーベルのRelativity Recordsの社長バリー・コブリンは、サトリアーニから本作の制作の話を持ちかけられた際、流行のスタイルではないと訝しむ一方で、「サッチ・ブギー」のライヴ演奏を聴き「良いじゃないか、アルバム全体がこういう路線なのかい?」と尋ねたところ、サトリアーニは「大体こんな感じさ、曲のストックはまだまだある」と答えたという[6]。そして、本作は1万3千ドルという低予算で制作された[6]。
サトリアーニは当時まだアイバニーズのシグネイチャー・モデルを開発しておらず、本作のレコーディングでは、2本のクレイマー・ペイサー(以前より使用してきた2つのハムバッカー・ピックアップを搭載した白いギターと、新たに購入した、3つのシングルコイルのピックアップを搭載したギター)や、自身のオリジナル・ギター(ブギー・ボディ・ギターのボディやESP製のネックなどが寄せ集められた)を使用した[6]。ただし、新たに購入したクレイマー・ペイサーは使い勝手が悪く、サトリアーニは2017年のインタビューにおいて「スタジオでも限定的にしか使われなくて、私は今でもそのギターを持っているけど、レコーディングが終わってからは一度も使っていないし、どう使っていいかわからない。だけど、不完全な作りのギターとはいえ安かったから、メーカーには感謝しているよ」とコメントしている[6]。
本作の仮タイトルは『ローズ・オブ・カルマ』だったが、あるイギリス人インタビュアーからタイトルが良くないと指摘されたため、『サーフィング・ウィズ・ジ・エイリアン』に変更された[7]。デザイナーを務めたJim Kozlowskiの案により、ジャケットにはマーベル・コミックのキャラクター「シルバーサーファー」が使用された[7]。
アメリカでは自身初のBillboard 200入りを果たし、最高29位を記録した[4]。なお、サトリアーニは1988年にミック・ジャガーのツアー・ギタリストを務めていた頃、本作がジャガーの最新作『プリミティヴ・クール』の全米チャート最高順位を超えたという連絡をマネージャーから受け、サトリアーニ自身は「どうすればいいのか分からなくなった」とのことだが、ジャガーからは「ジョー、本当に凄いな。その調子で頑張れよ」と励まされたという[7]。本作はその後も売り上げを伸ばし、1992年2月にはRIAAによってプラチナ・ディスクの認定を受けている[8]。
オーストラリアでは1988年10月30日付のアルバム・チャートで初登場28位となり、同年11月27日に最高10位を記録して、最終的には25週連続でトップ50入りするヒットとなった[2]。また、「オールウェイズ・ウィズ・ミー、オールウェイズ・ウィズ・ユー」は、オーストラリアのシングル・チャートで最高37位を記録している[9]。
第31回グラミー賞では、本作が最優秀ロック・インストゥルメンタル・パフォーマンス賞にノミネートされ、収録曲「オールウェイズ・ウィズ・ミー、オールウェイズ・ウィズ・ユー」は最優秀ポップ・インストゥルメンタル・パフォーマンス賞にノミネートされた[10]。ジョージ吾妻は『BURRN!』誌1988年1月号のレビュー(当時は日本盤が発売されておらず「輸入盤アルバム」の枠で紹介された)で100点満点中72点を付け「ともすれば退屈になりがちなインスト・ナンバーにも、かなり多くのヴァリエーションを持ち込んでいて、このアルバムにかけるハッスルぶりがよくわかる」「そろそろ"スティーヴ・ヴァイの先生"という肩書きははずして、同じ土俵の中で見るべきだろう」と評している[11]。また、Stephen Thomas Erlewineはオールミュージックにおいて5点満点中4.5点を付け「1980年代中期から後期におけるギター・プレイの金字塔とみなせる作品で、速弾き全盛期における美点をすべて捉えている」と評している[12]。
「サーフィング・ウィズ・ジ・エイリアン」のギター・ソロは、『ギター・ワールド』誌のスタッフが2008年に選出した「最も偉大なギター・ソロ100」において30位となった[13]。
2016年に発売された日本盤再発CD (SICP-30913)には、ボーナス・トラック「ザ・クラッシュ・オブ・ラヴ」が追加された[14]。この曲は、元々は『ギター・プレイヤー』誌1988年2月号に付属していたソノシートの収録曲で[15]、同年発表のEP『ドリーミング #11』にも、唯一のスタジオ録音の新曲として収録されていた[16]。
2019年11月29日には、本作収録曲の全曲に関してギター・ソロやメロディを除去した「ストリップト・ヴァージョン」と呼ばれるボーナス・ディスクが付属した2枚組の再発LPが、3500枚限定で発売されたが、アートワークにおけるマーベル・コミックの使用料が高額になったことから、ここでのジャケットはサトリアーニ所有のギターを描いたイラストに差し替えられた[17]。
全曲ともジョー・サトリアーニ作曲。
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