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コルビーチーズ(Colby cheese)は、牛乳から造られるセミハードタイプのチーズ。もともとコルビーチェダー(Colby Cheddar)と呼ばれ、アメリカ合衆国が原産地である。
1885年、ウィスコンシン州コルビーにおいて、ジョセフ・F・スタインウォンド (Joseph F. Steinwand) は父から受け継いだ工場で新しいタイプのチーズを作り出した。チーズの名前は、その3年前に設立された[1]村の名前にちなんで呼ばれている[2]。なお現在、コルビーチーズは広く製造されているが、発祥地のコルビーでは生産されていない。
コルビーチーズの製法はチェダーチーズに近いが、チェダリングは行わない[3]。コルビーチーズはセミハードタイプと見なされているが、チェダーチーズよりもやわらかく、水分を含み、マイルドである。これは、ウォッシュしたカードを用いるためである[4]。製造時にホエイ(乳清)は水に置き換えられ、これがカードの酸味を減らすとともに、コルビーチーズの特徴的なマイルドな風味につながっている。多くのチーズと同様に、1ポンドのチーズを製造するためには1米ガロン以上の牛乳を使用する(チーズ1kgに対して牛乳8リットル以上)。
モントレー・ジャックチーズの製法は、コルビーチーズとほぼ同様である。しかし、コルビーチーズはアナトーで調味され、甘いナッツ風の風味とオレンジ色の色彩が添えられる[3]。
ロングホーン(Longhorn)は、アメリカにおけるコルビーチーズの最も良く知られたスタイルである[5]。「ロングホーン」という名は、オレンジ色の長い筒状をしたチーズの形状に由来している。コルビーは本来の四角形や半円状の形状でも供される[6]。コルビーチーズは熟成させず、すみやかに乾燥させる[5]。
コルビーチーズは風味がマイルドであるため、料理にはめったに使われない。典型的には、テーブルチーズとして、あるいはスナックやサラダに入れて用いられる。
コルビーチーズとモントレー・ジャックはしばしば混ぜられ、コルビージャックと呼ばれるマーブルチーズが造られる[7]。ピンコニングチーズは、コルビーに近い熟成チーズである。
2015年、芸術家のジョン・リーペンホフ (John Riepenhoff) とチーズ職人のボブ・ウィルズ (Bob Wills) は、ダブルクリーム・コルビー ("Double Cream" Colby) を開発した[8]
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