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グリーゼ393(GJ 393)は単一の恒星であり[6]、天の赤道上のろくぶんぎ座の北西に約1.5°の位置に存在する[7]。見かけの等級は9.65のため[1]、肉眼で見るには非常に暗く、観測できない。この恒星は視差に基づいて太陽から22.9光年の距離にあり[2]、視線速度+8.3km/sで遠ざかっている[1]。大きな固有運動を持ち、年間0.950秒角の速度で天球上を移動している[8]。太陽に対するこの恒星の実際の速度は32.9km/sである[1]。かじき座AB運動星団と似た運動をしているが、それとは無関係であると考えられている[4]。
グリーゼ393 Gliese 393 | ||
---|---|---|
星座 | ろくぶんぎ座 | |
見かけの等級 (mv) | 9.65[1] | |
分類 | 赤色矮星 | |
軌道要素と性質 | ||
惑星の数 | 1 | |
位置 元期:J2000 | ||
赤経 (RA, α) | 10h 28m 55.55130s[2] | |
赤緯 (Dec, δ) | +00° 50′ 27.6018″[2] | |
視線速度 (Rv) | +8.34±0.10 km/s[1] | |
固有運動 (μ) | 赤経: −603.003 ミリ秒/年[2] 赤緯: −732.075 ミリ秒/年[2] | |
年周視差 (π) | 142.1885 ± 0.0499ミリ秒[2] (誤差0%) | |
距離 | 22.938 ± 0.008 光年[注 1] (7.033 ± 0.002 パーセク[注 1]) | |
絶対等級 (MV) | 10.40[1] | |
物理的性質 | ||
半径 | 0.4459±0.0073 R☉[3] | |
質量 | 0.432±0.011 M☉[3] | |
表面重力 | 4.88±0.07 cgs[3] | |
自転速度 | 1.5 km/s[4] | |
スペクトル分類 | M2V[3] | |
光度 | 0.02687±0.00054 L☉[3] | |
表面温度 | 3579±51 K[3] | |
金属量[Fe/H] | −0.09±0.16[3] | |
他のカタログでの名称 | ||
BD+01°2447、GJ 393、HIP 51317、LTT 12805、2MASS J10285555+0050275[5] | ||
■Template (■ノート ■解説) ■Project |
グリーゼ393のスペクトル分類はM2Vであり[3]、これが核での水素核融合によってエネルギーを生成している小さな赤色矮星であることを示している。自転周期は遅く、彩層的に不活性であるように見える。これは、おそらく年齢が100億年の古い恒星であることを示唆している[4]。グリーゼ393は太陽質量の43%、太陽半径の44.6%を持っている。金属量は、太陽よりも低くなっている。有効温度は3,579ケルビンで、太陽光度のわずか2.7%を放射している[3]。
2019年に、ドップラー分光法によって1つの候補惑星が検出された。公転周期が1週間、軌道長半径が8.2Gmの、高温のスーパー・アースに分類されている。データで見つかったより長い周期の信号は、恒星の活動として解釈された[9]。
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