クラビ級哨戒艦

ウィキペディアから

クラビ級哨戒艦

クラビ級哨戒艦英語: Krabi Class offshore patrol vessel)は、タイ王国海軍(RTN)の哨戒艦(OPV)の艦級[1][5]。対艦ミサイルを装備した2番艦については、コルベットに類別されることもある[2]

概要 クラビ級哨戒艦, 基本情報 ...
クラビ級哨戒艦
Thumb
551 クラビ(2013年撮影)
基本情報
艦種 哨戒艦艇
建造所 王立マヒドン造船所[1]
運用者  タイ海軍[1]
就役期間 2013年 - 就役中[1][2]
建造数 2隻[1]
要目
満載排水量 2,540t[1]
全長 90.5m[1]
最大幅 13.5m[1]
吃水 3.5m[1]
主機 MAN 16RK280 ディーゼルエンジン×2基[1]
推進器 2軸[1]
最大速力 25ノット[1]
航続距離 3,500海里(15ノット時)[1]
搭載能力 50名[1]
乗員 39名(訓練生5名)[1]
兵装
搭載機 ヘリコプター甲板のみ[1]
搭載艇 RHIB[4]
C4ISTAR TACTICOS[4]
レーダー
  • タレス バリアント 対空/対水上捜索レーダー[1]
  • 航海レーダー[1]
  • Lirod Mk2 射撃指揮レーダー[4]
テンプレートを表示
閉じる

BAEシステムズが設計と技術移転を行い、タイ王国の王立マヒドン造船所によって2隻が建造された[1][3]。技術移転契約はそれぞれ2009年と2016年に締結され、2013年と2019年に就役している[4][3]。2023年時点で2隻が運用中であり[2]、さらに2隻の建造が予定されている[5]

設計

イギリス海軍が運用しているリバー型哨戒艦バッチ1の設計を拡大発展させたもので、BAEシステムズでは「90m外洋哨戒艦」と称している[6]。この設計はイギリス海軍でもリバー型バッチ2として採用されて2018年から就役しているほか、ブラジル海軍でも採用されている[6]

満載排水量は2,540t、全長は90.5m、最大幅は13.5m、喫水は3.5mである[1]。機関にはMAN 16RK280 ディーゼルエンジン2基を搭載し、2軸で推進する[1]。出力はそれぞれ約9,700hpで[4]、速力は最大で25ノット(23ノットとする資料もある[4])である[1]航続距離は15ノット時で3,500海里[1]、12ノット時で7,800海里とされている[4]

装備

砲熕兵器には、主砲として艦首にオート・メラーラ社(現・レオナルド社)のスーパーラピット62口径76mm両用砲を1基と[3]、両舷にMSIディフェンス・システムズ社の30mm機関砲塔を各1基ずつ搭載している[4]。2番艦には艦対艦ミサイルとしてアメリカ製のハープーン ブロックIIがあり、艦中央部に連装発射筒2基が設置されている[3]。その他に、M2重機関銃が2基搭載されている[3]

電子装備は主にタレス製で、戦闘情報システムとしてはTACTICOSを搭載し、連接されたバリアント対空/対水上捜索レーダー[7]や航海レーダー、Lirod Mk2射撃指揮装置[8]をはじめ、通信システムやIFFなども同社のものが採用されている[1][4]。対潜兵装やソナーは装備していない[1]。格納庫や固有の搭載機はないが、20mサイズのヘリコプター甲板があり、スーパーリンクスなどのヘリコプターの運用に対応している[4]

同型艦

さらに見る 番号, 艦名 ...
番号 艦名 建造所 起工 進水 就役 状況
551[1] クラビ[5]
Krabi[1]
王立マヒドン造船所[1] 2010年
9月3日[1]
2011年
12月3日[1]
2013年
8月26日[1]
現役[2]
552[3] プラチュアップキリカン
Prachuap Khiri Khan[3]
2019年
8月[3]
2019年
9月27日[3]
閉じる

脚注

Wikiwand - on

Seamless Wikipedia browsing. On steroids.