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『カンテ・ディアスポラ』(CANTE DIASPORA)は、2008年9月17日に発売されたソウル・フラワー・ユニオンの9枚目のアルバム。
『カンテ・ディアスポラ』 | ||||
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ソウル・フラワー・ユニオン の スタジオ・アルバム | ||||
リリース | ||||
ジャンル |
ミクスチャー・ロック 大衆音楽 | |||
レーベル | BM-tunes | |||
ソウル・フラワー・ユニオン アルバム 年表 | ||||
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前作『ロロサエ・モナムール』以降、ソウル・フラワー・モノノケ・サミットの『デラシネ・チンドン』、2000年代のベスト盤『ゴースト・ヒッツ 00-06』、7〜8曲入りのマキシ・シングル3作(『ラヴィエベル〜人生は素晴らしい!』『寝顔を見せて』『海へゆく』)、ライヴDVD『ライヴ辺野古』などを立て続けにリリースしていた彼らが、満を持して3年ぶりに発表した73分の大作である。中川敬自身が雑誌のインタヴューなどでローリング・ストーンズの『メイン・ストリートのならず者』やボブ・ディランの『ブロンド・オン・ブロンド』、ビートルズの『ホワイト・アルバム』などのアナログ2枚組アルバムを引き合いに出したように、ソウル・フラワーのリリース史上最も収録時間の長い作品になっている。
本作は、新たな米軍基地建設計画に揺れる沖縄・辺野古の人々との出逢いや(「辺野古節」「海へゆく」)、ヨルダンのパレスチナ難民キャンプでのライヴ(「パレスチナ」)、また、中川敬に息子が出来たこと(「もっとおっぱい」「寝顔を見せて」)などが音楽制作に大きな影響を与えており、ハリウッド的二元論の世界(「月光ファンファーレ」)から半径1メートルの世界(「もっとおっぱい」「寝顔を見せて」)へ到達する、というコンセプト・アルバムになっている。
また、長年癌闘病中であった舞踏家・歌舞伎昌三(同年12月8日永眠)へのエールとして書かれた「愛の総動員」や、重度障害者の友人にインスパイアされた「閃光花火」などが収録されている。
サウンド面では、彼らの長年の盟友でありソウル・フラワー・アコースティック・パルチザンのメンバーでもあるピアニスト・リクオが全曲ベーシック録音から参加しており、伝統的に彼らのレコーディングにあった中川と奥野のダビング作業が極力押さえられ、楽器数のわりにシンプルな音世界を構築している。ブラスはBLACK BOTTOM BRASS BAND、フィドルは金子飛鳥が担当している。
なお、アルバム・タイトルの「カンテ」はスペイン語で「うた」、「ディアスポラ」は古代ギリシャ語で「離散」という意味で、アルバム・ジャケットは、戦争写真家ジェームズ・ナクトウェイによるニカラグアの写真である。
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