カモメ亜科

ウィキペディアから

カモメ亜科

カモメ亜科(カモメあか、学名 larinae)は、鳥類チドリ目カモメ科の亜科である。狭義のカモメ科 Laridae sensu stricto・カモメ族 Larini とも。

カモメ(鴎)と総称するが、狭義にはその1種をカモメと呼ぶ。

特徴

世界中の沿岸域に生息するが、寒冷地が分布の中心である。飛翔能力を高度に発達させた水鳥で、海洋の沿岸域に生息する。日本では、冬鳥ユリカモメセグロカモメカモメ、および留鳥ウミネコオオセグロカモメが普通種である。

アジサシ亜科に比べ、やや大型で、は幅広く長く、が長く、(くちばし)は太い。

全長25–75cm捕食するほか、漁業廃棄物や海岸に打ち上げられた死骸を食べたり、陸地で小動物を捕食したり、他・時には同種のを食べたりと、食性は多様である。

分類と系統

要約
視点

伝統的に、カモメ科の3亜科(あるいは3科・3族)の1つとされてきた。狭義のカモメ科として独立科とする説もあるが、基底的な属がありいずれかの科が側系統となるため避けられる[1]

Noddies と総称されるクロアジサシ属 Anousハイイロアジサシ属 ProcelsternaシロアジサシGygis の3属またはその一部を含める説もあるが、これらはいずれの亜科とも別系統である[2][3]

系統樹は Baker et al. (2007)[2]より。ただしカモメ科内の系統関係については不確実な異論もある。彼らがサンプリングしていない属には ? をつけた。そのうちハイイロアジサシ属は Thomas et al. (2004)[4]より。カモメ亜科内の数属は Pons et al. (2005)[5]によるが、彼らが確度の高い結果を出していない Chroicocephalus は、Thomas et al. (2004) が ((Chroicocephalus, Hydrocoloeus), Rhodostethia) としていることからこの位置とした。

カモメ属および近年それから分離(ないし再分離)された属には☆をつけた。

カモメ科

クロアジサシ属 Anous

? ハイイロアジサシ属 Procelsterna

シロアジサシ Gygis

アジサシ亜科 Sterninae

カモメ亜科

アカメカモメ Creagrus

? Chroicocephalus

? ヒメカモメ Hydrocoloeus

ヒメクビワカモメ Rhodostethia

クビワカモメ Xema

ゾウゲカモメ Pagophila

ミツユビカモメ属 Rissa

? Leucophaeus

? Ichthyaetus

カモメ属 Larus

ハサミアジサシ亜科 Rynchopinae

属と種

要約
視点

属と種は国際鳥類学会議 (IOC)[6]、亜科の範囲はアメリカ鳥学会 (AOU)[7]より。10属54種。

出典

Loading related searches...

Wikiwand - on

Seamless Wikipedia browsing. On steroids.