オドリバエは、双翅目の科の一つであるオドリバエ科(Empididae)に所属する種の総称。オドリバエ科に属する種は、世界で3000種以上が記録されており[1]、その多くが全北区から発見されている。オドリバエ科の種は、他のオドリバエ上科の種と同じく捕食性で、他の双翅目に比べて非常に多彩な形態をもつ群である[1]。なお和名にハエとつくが、分類学的にはアブに近い仲間である。
概要
オドリバエは、幼虫、成虫共に捕食性のアブの仲間であり、主に他の双翅目昆虫を捕食している[1]。非常に広範な地域で発見されており、水辺または陸地の両方に生息している。また一部のオドリバエの仲間では、非常に複雑な求愛行動が知られており、オスが絹にくるんだ餌をメスに差し出して求愛する Hilara maura[2]や、オスが栄養価の低い獲物をメスに送り、「婚姻の儀」を行う Empis snoddyi[3]などといった種が知られている。
分類
オドリバエ科に属する種は形態的にも非常に多様であったため、もともと亜科とされていた分類群の一部が、科として独立した扱いとなることがある[1]。その考え方に従うと、セダカオドリバエ科(Hybotidae)、Atelestidae科が独立した分類群として扱われる。またタマオバエ亜科(Brachystomatinae)を科として独立させる考えもある。またかつてオドリバエ科の亜科であったネジレオバエ亜科(Microphorinae)は、アシナガバエ科の亜科の一つとして扱われている[4][5]。
亜科
- Brachystomatinae - タマオバエ亜科
- Ceratomerinae
- Clinocerinae
- Empidinae - オドリバエ亜科
- Hemerodromiinae
- Oreogetoninae
- Trichopezinae
ギャラリー
- Empis borealis
- Empis ciliata
- Empis livida
- Empis opaca
- Empis pennipes
- Empis stercorea
- Empis tessellata
- Empis variegata
- Hilara litorea
- Rhamphomyia crassirostris
- Rhamphomyia lamellata
- Rhamphomyia marginata
- Rhamphomyia sulcata
- Empididae sp.
脚注
参考文献
Wikiwand in your browser!
Seamless Wikipedia browsing. On steroids.
Every time you click a link to Wikipedia, Wiktionary or Wikiquote in your browser's search results, it will show the modern Wikiwand interface.
Wikiwand extension is a five stars, simple, with minimum permission required to keep your browsing private, safe and transparent.