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ペンシルベニア州の郡 ウィキペディアから
エリー郡(英: Erie County)は、アメリカ合衆国ペンシルベニア州の北西隅に位置する郡である。人口は27万0876人(2020年)[1]。郡庁所在地はエリーであり、同郡で人口最大の都市である。
エリー郡はその全体でエリー都市圏を構成している。
エリー郡は1800年3月12日にアレゲニー郡から分離して設立された。アレゲニー郡は1792年まで論争が続いていたエリー三角地帯を吸収していた。この年までニューヨーク州とペンシルベニア州の双方が領有を主張しており、連邦政府が仲裁するまでどの郡にも属していなかった[2]。
エリー郡と隣接するクロウフォード郡、マーサー郡、ベナンゴ郡、ウォーレン郡の新設5郡は、当初自主的な運営ができなかったので、暫定的に地域の政治を管理するためにクロウフォード郡のミードビルで5郡管理組織が設立された。エリー郡が独自の郡役人を選んだのは1803年だった[3]。
エリー郡は地下鉄道 (秘密結社)の中にあった。これは奴隷制度廃止運動家や自由黒人の社会の助けを借りて、エリー湖を通ってカナダに、ニューヨーク州を通って東部に、あるいはエリーに留まって、奴隷が自由の身分を得られるようにした組織だった。今日、自由への旅を考える教育プログラムとして、地下鉄道の経験に関する対話型教育が行われている[4]。
アメリカ合衆国国勢調査局に拠れば、郡域全面積は1,558平方マイル (4,035.2 km2)であり、このうち陸地798.9平方マイル (2,069 km2)、水域は759.1平方マイル (1,966 km2)で水域率は48.7%である[5]。郡内の都市はエリー市とコリー市の2市だけである。
エリー郡の北東はニューヨーク州シャトークア郡、東はウォーレン郡、南はクロウフォード郡、西はオハイオ州アシュタビューラ郡と接している。北は直接エリー湖である。エリー湖の対岸はカナダなので、エリー郡は州内で唯一カナダと接する郡になっている。
北緯42度線より北にそこそこの土地があることでも州内唯一の郡である。
エリー郡の郡庁所在地はエリー市である。自治憲章を持っており、郡執行官によって運営されている。行政府のその他の役人としては、エリー郡会計監査官、同検死官、同地区検察官、同保安官、同事務官がいる[6]。
郡執行官はエリー郡公選弁護人事務所について、公選弁護人長を指名する[7]。また刑事事件諮問委員会のメンバーも指名する[8]。
エリー郡公衆安全部と救急管理機関は、2008年1月にサミット・タウンシップにあるエリー郡職業訓練校近くに完成した公衆安全ビルに引っ越した。緊急コール対応や危険物処理はこの新施設を本拠に行われる。この建物は鉄筋コンクリート製であり、7つの新通信塔や非常時対応発電機を備え、藤田スケールF3の竜巻にも耐えられるように設計された。エリー郡矯正部は、エリー市の18番通り東と鉄道線の間、アッシュ通り沿いにあるエリー郡刑務所を運営している[9]。
立法府は郡政委員会である。地理的に7つに分けられた選挙区で選ばれる7人の委員で構成されている[10]。議長と副議長は互選で選ばれている。
司法府はエリー郡一般訴訟裁判所の判事9人と地区裁判所の地区裁判官15人で構成されている。裁判所の管理は地区裁判所管理官、副管理官、管理官補が行っている。エリー郡庁舎はエリー市中心街ペリー広場近くにある。
2008年11月時点でエリー郡には185,081人の登録有権者がいた[11]。
エリー郡は州全体の選挙で民主党を支持する傾向にあり、2008年の選挙では州役人4人の全て民主党員を選んだ。2000年、2004年、2008年の各大統領選挙では、民主党候補がそれぞれ9%、8%、20%の支持率差で郡を制した。
エリー郡はアメリカ合衆国下院議員ペンシルベニア州第3および第5選挙区に属し、2013年時点ではどちらも共和党議員を選出している。ペンシルベニア州議会上院では第21および第49選挙区に属しており、下院では第1、第2、第3、第4および第5選挙区に属している。2013年時点で上院は共和党が2人、下院は民主党3人、共和党2人となっている。
年 | 人口 | %± | |
---|---|---|---|
1800 | 1,468 | — | |
1810 | 3,758 | 156.0% | |
1820 | 8,553 | 127.6% | |
1830 | 17,041 | 99.2% | |
1840 | 31,344 | 83.9% | |
1850 | 38,742 | 23.6% | |
1860 | 49,432 | 27.6% | |
1870 | 65,973 | 33.5% | |
1880 | 74,688 | 13.2% | |
1890 | 86,074 | 15.2% | |
1900 | 98,473 | 14.4% | |
1910 | 115,517 | 17.3% | |
1920 | 153,536 | 32.9% | |
1930 | 175,277 | 14.2% | |
1940 | 180,889 | 3.2% | |
1950 | 219,388 | 21.3% | |
1960 | 250,682 | 14.3% | |
1970 | 263,654 | 5.2% | |
1980 | 279,780 | 6.1% | |
1990 | 275,572 | −1.5% | |
2000 | 280,845 | 1.9% | |
2010 | 280,566 | −0.1% | |
2020 | 270,876 | −3.5% | |
United States Census Bureau |
以下は2010年の国勢調査による人口統計データである。
基礎データ
人種別人口構成
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先祖による構成
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年齢別人口構成
世帯と家族(対世帯数)
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ペンシルベニア州法の下では4種類の自治体がある。市、ボロ、タウンシップ、町である。
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国勢調査指定地域はアメリカ合衆国国勢調査局が人口統計データを取るために設定した地域である。州法の下では実際の司法権が及ぶ範囲ではない。村などその他の未編入領域も下記に挙げる。
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ペンシルベニア州は盲聾者用チャーター・スクールを含め36の私立学校に認可を与えている。これらの学校に通う生徒は州全体から来ている。私立学校は州私学委員会から免許を与えられる。重度の障害がある生徒には無料で特別な教育を実施する。これら学校の授業料は60%を州が負担し、40%を生徒の住む地元教育学区が負担する。州内には教育省が予算を承認するチャーター私学4校と非チャーター私学30校がある。これらの学校は4,000日・生徒以上の特別教育を行っている。両親にはこれらについて料金を請求しない.[12]。2009年、州教育省は認可された私立学校の生徒授業料について9,800万米ドルを手当てし、盲聾者用チャーター・スクールに通う生徒には3,680万米ドルを手当てした[13]。
エリー郡には州立公園が下記の2か所ある。どちらもエリー湖岸にある
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