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ウミヘビ科(ウミヘビか)は、爬虫類有鱗目(ヘビ・トカゲの仲間)に属する科(学名:Hydrophiidae)。ウミヘビ類をコブラ科 Elapidae のウミヘビ亜科 Hydrophiinae とする説もある。
ウミヘビは海生に適応したヘビで、熱帯から亜熱帯の海域に生息し、回遊する種は亜寒帯の地域まで北上することもある。体型は種類によって異なり、セグロウミヘビのように腹板を持たない種や、エラブウミヘビのようによく陸に上がるために腹板を持つ種などさまざまな種がいる。
尾は縦に平べったくなっており、泳ぐのに適している。泳ぐ際は体を横にくねらせて泳ぐ。また、横縞を持つ種類が多い。これは、ウミヘビがアマガサヘビやサンゴヘビなどの横縞を持つコブラの仲間から進化してきたためであるという説がある。
性質はおとなしい種類が多いが、手で持つと咬まれることがある。また、好奇心から近付いてくることもあるようである。
毒ヘビの中でもトップクラスに強い毒を持つ種が多い。ウミヘビ科のヘビは、獲物や敵の神経の放電を塞ぐ神経毒を持ち、咬まれると主に麻痺やしびれが起き、やがて呼吸や心臓が停止して死に至る(ただし、スズメダイ科やハゼ科の魚類の固着性の卵塊を専門に摂食するカメガシラウミヘビとイイジマウミヘビの2種は、毒腺が完全に退化して唾液の毒性も失われているという)。
ウミヘビの場合は海中で咬まれることが多く、放っておくと身動きが取れなくなって溺死してしまう恐れもあるため、速やかに陸もしくは船上に上がることが望ましい。しかし、咬まれても毒を注入されることは少なく、人間の死亡例は少ない。
分類・和名は田原(2020)による[2]。分子系統解析により、複数の属がウミヘビ属に統合された。
以下の系統樹はSanders et al.(2012)による[3]。
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魚類のウナギ目には、ダイナンウミヘビやホタテウミヘビが属するウミヘビ科 (Ophichthidae) が存在する。英語でも Snake eel(ヘビウナギ)と通称され、ヘビのように細長い体や獰猛な顔つきが名前の由来であると思われる。
ウナギ目ウミヘビ科の生物は、毒を持たない海水魚の一種(ウナギやウツボの仲間)であり、本項のウミヘビとはまったく別の生物である。
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