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井上直久が描く絵画や漫画の舞台となる架空の国家 ウィキペディアから
イバラード(Iblard)は、画家井上直久が描く絵画や漫画の舞台となる架空の国家。
名前の由来は自らの居住地である大阪府茨木市であり、宮沢賢治のイーハトーブ(モデルは岩手県)に倣っている。西はスイテリアという国(モデルは吹田市)と、東はタカツングという国(モデルは高槻市)と接する。
魔法の存在する世界であり、人々はシンセスタという思念に反応する鉱物等を用い、ソルマ(虚像)という技法によって自分の思い浮かべたものを表現する。空にはラピュタと呼ばれる浮島や小惑星が無数に浮かび、街の建造物は植物に覆われている。この世界の公共交通機関は車輪のない宙に浮く高速鉄道「ジーマ」や市電である。空間や重力、ものの見え方や感じ方なども一定ではなく、可変的なものとして描写される。住民は人間をはじめ、外見はモグラやカエルやトカゲにしか見えない者や、培養人間、龍、森の人(J・R・R・トールキンの作品に登場するエントにちなむ)など多種多様であり、コウイカや恐竜・爬虫類、小惑星などとも意思の疎通がなされる。「めげゾウ」のような特徴的な存在もいる。
土地としてのイバラードは野原の国で、住民は多かれ少なかれ魔法使い(他者と思念を共鳴させてソルマを出現させられる者)である。スイテリアはエルフめいた人々の住むバイオとハイテクの国、タカツングはラピュタとレアメタルの国という。
井上が背景画を提供したスタジオジブリ製作のアニメ映画『耳をすませば』の挿話「バロンのくれた物語」、および三鷹の森ジブリ美術館の短編作品『星をかった日』(井上の同名の絵本が原案)の舞台にもなっている。三鷹の森ジブリ美術館の館内には「上昇気流II」が壁画として描かれている他、『耳をすませば』の場面の元になった「上昇気流」は宮崎駿が所有している。
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