アーネシの曲線
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アーネシの曲線(アーネシのきょくせん) (伊: la versiera di Agnesi, 英: witch of Agnesi) またはアーネシの魔女は直交座標における方程式

すなわち によって表される曲線である。迂池線とも称する[1]。
18世紀イタリアの数学者マリア・ガエターナ・アニェージ(アーネシ)が研究したことからこの名がある。「魔女」というのはイタリア語の versiera(縄)の誤訳であって、意味はない。

原点 O と y 軸上の点 M を結ぶ線分を直径とする円がある。 原点 O から円上の点 A に直線 OA を引く。 直線 OA は M から x 軸と平行に引いた直線と、点 N で交わる。 点 N から線分 OM と平行な直線を引き、これが点 A から x 軸と平行に引いた直線と交わる点を P とする。 A の変化につれて P が描く軌跡が、アーネシの曲線である。
方程式
要約
視点

円の半径を a とすると(c=2a)、曲線の方程式はこうなる。
a = 1/2 のとき、この方程式は次のとおり単純になる。
t による媒介変数表示によって、次式で表すこともできる:
を OM と OA とのなす角(時計回り)とすると、曲線は次式でも表せる。
を x 軸と OA とのなす角(反時計回り)とすると、曲線は次式でも表せる。
性質

歴史
この曲線の性質については、ピエール・ド・フェルマー(1630年)、Guido Grandi(伊)(1703年)、マリア・ガエターナ・アニェージ(1748年)の研究が知られている[2]。
イタリアではこの曲線は la versiera di Agnesi と呼ばれており、その英訳は the curve of Agnesi であるが、ケンブリッジ大学の教授 John Colson の誤訳によって、witch of Agnesi とも呼ばれる[3][4][5]。
"The Witch of Agnesi" は Robert Spiller による創作小説。
脚注
参考文献
外部リンク
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