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合金の一種。 ウィキペディアから
リン青銅(リンせいどう、英: phosphor bronze)は、銅(Cu)を主成分とし、錫(Sn)を含む青銅の一種である。青銅の脱酸にリン(P)を用いるため、合金中にわずかにリンを含有している。
溶解鋳造時にリンを添加することにより脱酸を行う。同時に、溶湯の湯流れが良くなることで鋳造性を向上させている[1]。リン青銅は強度が高い上にバネ性に優れ、曲げ・絞りの加工性が良好であるなどの機械的性質[1]に加え、電気伝導率が高いことから、各種コネクタ、リレー(継電器)端子、ベアリングフレーム、ブレード材などの工業製品の素材として広く利用されている[2]。
また、通常の青銅と比べて音響特性が良いため、管楽器やシンバルなどの材料としても用いられる。
青銅は古くから知られている合金であるが、リン青銅は歴史が比較的新しく、鉄で大型製品の均一鋳造を行う技術がなかった19世紀頃に、当時の大砲の鋳造に用いられていた[3]。第二次大戦後、電子部品の軽量化・小型化が進む中で、上記のような特徴を備えたリン青銅の活用が始まった。その後、とりわけデジタル家電製品や携帯電話等の普及と共に、現在のようなリン青銅の用途が確立した[4]。
銅合金として、JIS規格の材料記号は頭文字Cで始まる4桁記号で表される[5]。なお、以下に示すものは旧JIS(2006。2013年10月21日までの経過措置期間あり)も含む。詳細は「参考文献」節のJIS H 3110を参照。
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