とびうお座ガンマ星

とびうお座の二重星 ウィキペディアから

とびうお座ガンマ星

とびうお座γ(とびうおざガンマせい、γ Volantis、γ Vol)は、とびうお座二重星である[4]見かけの合成等級では、とびうお座で最も明るくみえる恒星である[5]。2つの恒星は、連星ではないかと考えられ、また、変光が疑われている[5][6]

概要 とびうお座γ星 γ Volantis, 星座 ...
とびうお座γ
γ Volantis
星座 とびうお座
見かけの等級 (mv) 3.61[1]
位置
Thumb
とびうお座γ星の位置(赤丸)
物理的性質
色指数 (B-V) 0.92[1]
色指数 (U-B) 0.61[1]
他のカタログでの名称
Dun 42[2], CPD-70 600[3], IDS 07096-7020[1]
Template (ノート 解説) ■Project
閉じる

位置・外見

とびうお座γ星は、天の南極からおよそ20の位置にあり、大マゼラン雲から東南東におよそ9度の所にみえる[7]

Thumb
パラナル天文台の夜空(出典: ESO / Y. Beletsky)[8]。とびうお座γ星は、写真の中央付近にあり、大マゼラン雲の上(方角としては東)にみえている。

とびうお座γ星は、肉眼では分解できないが、望遠鏡でみるととびうお座γ1とびうお座γ2の2つの恒星からなり、離角が14、明るさは3.8と5.7等、小望遠鏡できれいにみることができる美しい二重星である[5][4]。明るい方のγ2星は黄金色、暗い方のγ1星は白ないし黄白色にみえる[7][4]。見かけの合成等級は3.6で、とびうお座の中では最も明るくみえる恒星である[5][4]

特徴

要約
視点
概要 とびうお座γ2星 γ2 Volantis, 見かけの等級 (mv) ...
とびうお座γ2
γ2 Volantis
見かけの等級 (mv) 3.78[3]
位置
元期:J2000.0
赤経 (RA, α)  07h 08m 44.8656955896s[9]
赤緯 (Dec, δ) −70° 29 56.149447560[9]
視線速度 (Rv) 2.8 ± 0.7 km/s[9]
固有運動 (μ) 赤経: 23.620 ミリ秒/年[9]
赤緯: 108.653 ミリ秒/年[9]
年周視差 (π) 24.4775 ± 0.1130ミリ秒[9]
(誤差0.5%)
距離 133.2 ± 0.6 光年[注 1]
(40.9 ± 0.2 パーセク[注 1]
物理的性質
質量 2.49+0.50
0.90
M[10]
表面重力 (logg) 2.7 cgs[11]
スペクトル分類 K0 III[3]
光度 58.9+4.2
3.9
L[10]
有効温度 (Teff) 4,866 ± 34 K[11]
色指数 (B-V) 1.04[3]
色指数 (U-B) 0.88[3]
金属量[Fe/H] -0.01 ± 0.03[11]
他のカタログでの名称
HD 55865, FK5 1189, HIP 34481, HR 2736, NSV 3448, SAO 256374[9]
Template (ノート 解説) ■Project
閉じる
概要 とびうお座γ1星 γ1 Volantis, 見かけの等級 (mv) ...
とびうお座γ1
γ1 Volantis
見かけの等級 (mv) 5.69[3]
位置
元期:J2000.0
赤経 (RA, α)  07h 08m 42.3702708288s[12]
赤緯 (Dec, δ) −70° 29 49.526709864[12]
視線速度 (Rv) 4.5 ± 0.8 km/s[12]
固有運動 (μ) 赤経: 11.069 ミリ秒/年[12]
赤緯: 107.302 ミリ秒/年[12]
年周視差 (π) 22.7501 ± 0.4619ミリ秒[12]
(誤差2%)
距離 143 ± 3 光年[注 1]
(44 ± 0.9 パーセク[注 1]
絶対等級 (MV) 2.51[13]
物理的性質
半径 2.473 R[14]
質量 1.69 M[15]
表面重力 (logg) 2.71 cgs[15]
自転速度 4.4 ± 0.2 km/s[13]
スペクトル分類 F2V[3]
光度 10.435 L[14]
有効温度 (Teff) 6,541 K[13]
色指数 (B-V) 0.40[3]
色指数 (U-B) 0.04[3]
金属量[Fe/H] 0.12[16]
年齢 1.4 ± 0.1 ×109[16]
地球から見た位置 (とびうお座γ2星との関係)
元期 2021
位置角 299°[17]
角距離 14.5秒[17]
他のカタログでの名称
HD 55864, HIP 34473, HR 2735, SAO 256373[12]
Template (ノート 解説) ■Project
閉じる

とびうお座γ2星は橙色に輝くK型巨星で、スペクトル型はK0 IIIと分類され、見かけの等級は3.78である[3]。表面の有効温度はおよそ4,900 Kで、K型星の範囲に合致する[11][18]。とびうお座γ1星はF型主系列星で、スペクトル型はF2 Vと分類され、見かけの等級は5.69である[3]。表面の有効温度はおよそ6,500 Kで、F型星であることと整合する[13][18]

とびうお座γ星が二重星であることを最初に記録したのは、ジェームズ・ダンロップ英語版である[17][19]。以降、150年以上監視されており、γ1星とγ2星は固有運動が共通する連星とみなされた[5][20]。相対位置の変化がみられ、軌道曲線が描けるようにはなっているが、情報は限定的で軌道要素を十分制限できていない[5][21]天球に投影したγ1星とγ2星の間の距離は、およそ600 auに相当するが、両者の年周視差の差まで考慮した実際の距離の見積りは2.7パーセクにもなり、連星ではない可能性もある[5][21]

とびうお座γ星は、ベンジャミン・グールドによって光度変化があるのではないかと言及され、変光星総合カタログ変光星候補として報告された[22][6]。グールドは、合成等級で3.56等から3.62等まで変化するとしたが、変光星候補はとびうお座γ2星に紐づけられている[22][6][3]。しかし、その後は変光が観測されず、確定した変光星にはなっていない[1][6]

脚注

関連項目

外部リンク

Loading related searches...

Wikiwand - on

Seamless Wikipedia browsing. On steroids.