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中国人民解放軍空軍が運用する多用途中型輸送機 ウィキペディアから
Y-9(中国語:运-9/運輸-9)は、中華人民共和国製の多用途中型輸送機であり、陝西飛機工業公司(Shaanxi Aircraft Company)がY-8の後継として開発した航空機である。
Y-9の製造は陝西飛機工業公司が担当している。従来から中国人民解放軍で運用されているY-8後継として、新たに20トンの輸送力を持つ中型輸送機として開発された。設計主任はY-8の設計にも関わった彭飛[1]で、Y-8の改良で得られた操縦系統などの先進技術が導入されるという[1]。
新しい機体を導入するのは1975年から生産されているY-8が、性能的に陳腐化したためである。Y-8は旧ソビエト連邦(現在はウクライナ)のアントノフ設計局のAn-12(1957年初飛行)をライセンス生産したものであるが、Y-9はY-8F-600をベースとした中国の独自開発機である。
7個のマルチ・ファンクション・ディスプレイを有するグラスコクピットを採用し、エンジンは FW6JC を4基搭載[3]。 プロペラは複合材料を使用した6枚羽の新しいJL-4型6枚翅で[4]、水平尾翼の翼端には補助垂直安定板が装備される[3]。
Y-8を母機として特殊任務機などのハイテク機を開発した「高新プロジェクト」[注釈 1]はY-9にも引き継がれており、Y-9をベースにした特殊任務機もプロジェクト番号を用いて「高新8号」(GX-8)[注釈 2]のように称されることがある[7]。文献によっては英訳のHigh Newと称され、例えばGX-8を”High New 8”と表記することもある。
なお、プロジェクト番号と機種名は文献によってばらつきがあるが、本稿では基本的にJ. Michael Dahmの分類に準拠する[8]。
画像外部リンク | |
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Y-9XZ (GX-9) | |
Y-9T (GX-13) |
2012年11月19日、中国網はY-9が中国人民解放軍空軍に既に就役済みと報じた[30]。2016年12月23日には、中国人民解放軍陸軍の航空隊に就役した[31]。
また、2020年頃から人民解放軍は「高新プロジェクト」シリーズの特殊任務機を頻繁に台湾の防空識別圏へ進入させるようになっている[32][33]。
2024年8月には、長崎県の男女群島でY-9情報収集機が日本の領空を侵犯した[34]。これは中国の軍用機[注釈 3]が日本の領空を侵犯する初めての事例となった[35]。
タイ王国空軍と人民解放軍の合同演習である「ファルコンストライク」において、KJ-500やY-9LGが投入されている[27]。
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