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CANDU炉
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CANDU炉(英語: CANDU reactor)とは、中性子の減速及び燃料の冷却に、主に重水を使用することを特徴とする原子炉のことである。減速材に重水を使用することから重水炉に分類される。CANDUとはCanadian deuterium uraniumの略である。1960年代にカナダ政府と民間企業との合弁企業によって設計された。
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![](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/5/5a/CANDU_Reactor_Schematic.svg/640px-CANDU_Reactor_Schematic.svg.png)
1 | 燃料集合体 | 8 | 燃料交換機 |
2 | カランドリア(原子炉圧力容器) | 9 | 重水(減速材) |
3 | 制御棒 | 10 | 圧力管 |
4 | 加圧器 | 11 | 蒸気 |
5 | 蒸気発生器 | 12 | 低温の二次冷却水 |
6 | 給水ポンプ | 13 | コンクリート製放射線遮蔽 |
7 | 再循環ポンプ |
CANDU (Canada Deuterium Uranium(カナダ・デューテリウム(aka重水素)・ウラン))は発電に使用されるカナダの加圧重水炉設計である[1]。アクロニム(頭字語)は、その 重水素 酸化物 (重水) 減速材 と (元は 天然) ウラン 燃料の使用を指す。CANDU炉はカナダ原子力公社(AECL)、オンタリオ水力発電委員会(Hydro-Electric Power Commission of Ontario)、Canadian General Electric、およびその他の企業間のパートナーシップによって、1950年代後半から60年代に初めて開発された。
CANDU炉には主に2つのタイプがあり、大規模プラントのマルチ原子炉工作物(installations)で使用することを意図していた約500 MWeのオリジナル設計と、単一のスタンドアローン・ユニットまたは小規模なマルチユニット・プラントで使用するように設計された600 MWeクラスの合理化されたCANDU-6がある。CANDU-6ユニットはケベック州とニューブランズウィック州と同様に、パキスタン、アルゼンチン、韓国、ルーマニア、と中国に建てられた。非CANDU-6設計の一例がインドに販売された。マルチユニット設計はカナダオンタリオ州でのみ使用され、より多くのユニットが州に設置されるにつれサイズとパワーが増大し、ダーリントン原子力発電所に敷設されたユニットでは~880 MWeに達することになった。CANDU-6に似た方法でより大きなユニットを合理化する努力はCANDU-9につながった。
2000年代初頭までに、オリジナルのCANDU設計の販売見通しは他社からのより新しいデザインの導入により次第に減少していた。AECLはCANDU-9の開発をキャンセルすることで対応し、そして改良型CANDU炉 (ACR) 設計に移行する。ACRは買い手を見つけられなかった; 最後の販売可能性はダーリントンでの拡張のためだったが、これは2009年にキャンセルされた。2011年10月、カナダ連邦政府はCANDUの設計を当時のAECLの旧原子炉開発およびマーケティング部門も買収したCandu Energy (SNC-Lavalinの完全子会社)にライセンス供与した。Candu Energyは中国核工業集団とのパートナーシップを通じて既存のサイトのサポートサービスを提供し、ルーマニアとアルゼンチンで、以前は停滞していた設備を完成させている。SNC-Lavalin(AECLの後継)は、アルゼンチン(アトゥチャ(?)3号機)で新しいCANDU-6炉の販売を進めており、中国や英国も同様である。ACR炉の販売努力は終了した。
2017年、業界との協議はNatural Resources Canadaが小型モジュール炉等の開発を目標とする"SMRロードマップ"[2]を打ち立てることを導いた。それに応じて、SNC-LavalinはCANDUの300 MWe SMRであるCANDU SMRを開発し、同社のウェブサイトで強調し始めた[3]。2020年、CANDU SMRはカナダのデモンストレーション・プロジェクトのさらなる設計作業には選ばれなかった。SNC-Lavalinは地球温暖化への対策による需要予測もあり、300MW SMRのマーケティングをまだ検討中である[4]。