高州 (広東省)

高州（かうしゅう）は、中国広東省西部における行政区分。南北朝時代から元初にかけて、現在の広東省茂名市一帯に設置された。

概要

南朝梁により高州が立てられた。州治は高涼県に置かれた。

589年（開皇9年）、隋が南朝陳を滅ぼすと、高州の属郡は廃止された。607年（大業3年）に州が廃止されて郡が置かれると、高州は高涼郡と改称され、下部に9県を管轄した。隋代の行政区分に関しては下表を参照。

隋代の行政区画変遷
区分	開皇元年
州	高州										羅州
郡	高涼郡	杜原郡	永寧郡	宋康郡	斉安郡	陽春郡	連江郡	南巴郡	電白郡	海昌郡	石竜郡	高興郡
県	高涼県	杜原県	永寧県	宋康県	斉安県	陽春県	連江県	南巴県 梁封県	電白県	海昌県	石竜県	高興県
区分	大業3年
郡	高涼郡
県	高涼県 茂名県 杜原県 海安県 陽春県 連江県 電白県 石竜県 呉川県

623年（武徳6年）、唐により広州の電白・連江の2県を分割して、高州が置かれた。649年（貞観23年）、恩州が分離された。高州の州治は良徳県に移された。742年（天宝元年）、高州は高涼郡と改称された。758年（乾元元年）、高涼郡は高州の称にもどされた。高州は嶺南道に属し、良徳・電白・保寧の3県を管轄した^[1]。

1071年（熙寧4年）、北宋により竇州は廃止され、高州に編入された。高州は広南西路に属し、茂名・電白・信宜の3県を管轄した^[2]。

1278年（至元15年）、元により高州に安撫司が置かれた。1280年（至元17年）、高州安撫司は高州路総管府と改められた。高州路は湖広等処行中書省に属し、茂名・電白・信宜の3県を管轄した^[3]。

1368年（洪武元年）、明により高州路は高州府と改められた。高州府は広東省に属し、直属の茂名・電白・信宜の3県と化州に属する呉川・石城の2県、合わせて1州5県を管轄した^[4]。

清のとき、高州府は広東省に属し、茂名・電白・信宜・呉川・石城・化州の1州5県を管轄した^[5]。

1913年、中華民国により高州府は廃止された。

脚注

1. 『旧唐書』地理志四および『新唐書』地理志七上
2. 『宋史』地理志六
3. 『元史』地理志六
4. 『明史』地理志六
5. 『清史稿』地理志十九