Loading AI tools
日本の漫画、メディアミックス作品 ウィキペディアから
『週刊少年ジャンプ』(集英社)にて2004年2号から2018年42号まで連載。その後、完結編が『ジャンプGIGA』2019 WINTER vol.1からvol.3、および「銀魂公式アプリ」で連載された[2]。コミックス1巻から77巻までの累計発行部数は5800万部以上(デジタル版含む)[3]。
作者の空知の初連載作品であり、SF時代劇の体裁を採った、人情コメディストーリー漫画。空知は、この作品の属性を「SF人情なんちゃって時代劇コメディー」と表現している[4][5]。
話数カウントは「第○訓」(○には漢数字が入る)となっており、各話のサブタイトルは漫画本編の内容を意識した教訓的な物・作者の素朴な疑問・ことわざ・ツッコミなどが付けられている。
連載当初は誌上アンケートの結果が振るわず、打ち切りすれすれの掲載順位が続いていたが、第十一訓あたりから少しずつ人気を博していき[5]、終盤は数度の連載先の変更を経て、15年半に及ぶ連載となった。完結に至っては、3度の告知や最終話の配信延期を繰り返したことから「終わる終わる詐欺」とも称された[6][7]。
本作品の第1巻には、読切作品である『だんでらいおん』[8]、第2巻には『しろくろ』[9]、第24巻には『13 サーティーン』[10]、第38巻には『ばんからさんが通る』[11]が収録されている。
基本的には主人公の銀時たちと周囲の面々が繰り広げる1話から3話程度で完結するドタバタギャグコメディが描かれることが多いが、その中に混じって銀時の過去やそれにまつわる因縁を軸にしたストーリーが進められていく形となっている。『将軍暗殺篇』以降はストーリー本筋に関わる長編シナリオの連続で構成されており、ところどころにコメディ的な要素を挟みつつも、主要人物の死の明確な描写といった物語のクライマックスを意識した描写が多く、サブタイトルも簡略化されたりと、全体的にシリアスな作風になっている。
江戸時代末期、地球は「天人(あまんと)」と呼ばれる宇宙人の襲来を受ける。まもなく地球人と天人との間に十数年にも及ぶ攘夷戦争が勃発、数多くの侍たちが攘夷志士として天人との戦争に参加したが、天人の強大な力の前に弱腰になった江戸幕府は、天人の侵略をあっさりと受け入れ開国してしまう。そして幕府は天人による傀儡政権となり、天人たちが我が物顔で江戸の街を闊歩するようになった。一方で国・主君のために天人と戦った攘夷志士たちは弾圧の対象となり、他の侍たちもその多くが廃刀令によって刀を失い、力を奪われていった。
天人の襲来から20年後、剣術道場の跡取りである志村新八は剣術を生かす道も無く、意に沿わないアルバイトで姉である志村妙と生計を立てていた。そんな新八の前に風変わりな一人の侍が現れる。無気力な外見だが未だに変わらない侍魂を持った青年、その名も坂田銀時。銀時の男気に惹かれた新八は、侍の魂を学ぶために彼の営業する万事屋で働き出す。やがて万事屋には、戦闘種族である夜兎族の少女の神楽や巨大犬の定春が転がり込んでくる。
そして万事屋として江戸のあらゆる依頼事に首を突っ込む銀時たちは、江戸の治安を預かる警察組織・真選組や、かつて銀時が攘夷志士として天人と戦ったころの盟友であった桂小太郎・坂本辰馬・高杉晋助、神楽の父の”えいりあんばすたー”・星海坊主など、様々な人間たちと関わり合っていくことになる。
桂はかぶき町で近頃横行する辻斬りに遭い、ある日突然姿を消した。時を同じくして、刀鍛冶・村田鉄矢の父・仁鉄の打ったとされる妖刀「紅桜」が何者かに盗まれる。行方を追う銀時たちは辻斬りの正体であった人斬り・岡田似蔵の元に辿り着くが、銀時は異様な形をした紅桜を手に入れていた似蔵の前に敗れて重傷を負い、そして似蔵が所属していた高杉晋助率いる攘夷派のテロリスト集団・鬼兵隊一味によるクーデター計画を知る。実は紅桜は鉄矢によって意思を持った生物兵器へと造り替えられていて、鬼兵隊は鉄矢の力を借り、紅桜を用いて江戸を火の海にしようとしていた。万事屋と桂一派は計画を阻止すべく、江戸の上空で鬼兵隊と対峙する。似蔵は紅桜に完全に寄生されて自我を失い、最後は鉄矢の妹・村田鉄子の打った刀によって倒され、鬼兵隊の計画は阻止される。そして桂は実は生存しており、高杉を説得するために一人乗り込んでいた。その時、鬼兵隊が宇宙最大の犯罪シンジケート・春雨と手を組んでいたことが発覚。攘夷思想を放棄してまでもこの国と世界を壊すことに執着する高杉に対し、銀時と桂は次に出会った時は敵として対峙する決意を固める。
破損した愛刀の代わりとして手に入れた妖刀「村麻紗」の呪いで、ヘタレオタクの「トッシー」へと変貌してしまった土方十四郎。丁度時を同じくして真選組の元には土方とは犬猿の仲である参謀・伊東鴨太郎が帰陣するが、妖刀の呪いで醜態を晒し続けた土方を謹慎処分に追い込み隊内を掌握した伊東は、局長・近藤勲と副長の土方を暗殺して真選組を完全に我が物にせんと画策しており、裏で人斬り・河上万斉を始めとする鬼兵隊と手を組んでいた。そして武州行きの列車内で近藤の暗殺を企てるが、伊東派に就いたと見せかけていた一番隊隊長・沖田総悟の寝返りにより阻まれる。しかし鬼兵隊は元より伊東程度の小物と組むつもりはなく、伊東を利用して内乱を引き起こし、弱体化した真選組を伊東ら反乱分子諸共壊滅させるのが真の目的であった。しかし妖刀の呪いを打破した土方と、その依頼を受けて真選組を守るべく近藤たちと共闘した万事屋たちの活躍により万斉と鬼兵隊は退けられ、内乱は鎮圧。伊東も最後は土方との一騎討ちに敗れ息を引き取る。その後篇末にて、鬼兵隊が仕掛けたこの内乱は、春雨が幕府との密約を結ぶ間に中央から目を逸らすための囮の役割も担っていたことが明かされる。
銀時の財布を擦ろうとしたスリの少年・晴太。その理由は地下に存在する遊郭「吉原桃源郷」に捕らわれた自分の母である吉原一の花魁・日輪を買い取り、解放するためだった。銀時たちは晴太と共に吉原に赴くが、吉原を支配する夜兎族の男・鳳仙の命を受けた自警団「百華」の首領・月詠の襲撃を受け、さらには時を同じくして現れた神楽の兄・神威と手下の夜兎たちにより晴太を攫われてしまう。銀時は晴太と日輪を解放するために夜兎族最強と称される「夜王」・鳳仙に挑む。最終的には脱出した晴太によって日の光が開放され、それを浴びて弱体化した鳳仙は敗れ、吉原はその支配から解放されることになった。
銀時の元に突如弟子入りを志願してきたヤクザの元人斬り少女・椿平子。時を同じくしてかぶき町四天王のお登勢・西郷特盛・泥水次郎長・華佗の4人は、近年稀に見るかぶき町の緊張状態の中、全面衝突が起こるのを避けるために互いに私闘を禁じ、破ればその勢力は他の3勢力により取り潰し、という合意を設ける。しかしその直後、平子は銀時を罠に嵌め、お登勢が次郎長に斬られて意識不明の重体に陥った上に、スナックお登勢と万事屋は取り潰されることになってしまう。平子は実は次郎長の娘であり、裏で華佗と組んでいた。しかしお登勢の亡き元旦那・寺田辰五郎との約束を胸に店を護ることを決意した万事屋たちと、万事屋やお登勢との絆から彼らを護るために立ち上がった仲間たちの前に、平子たちは劣勢に立たされる。次いで春雨・元第四師団団長としての正体を現した華佗の策略により、平子たちごと包囲されたかぶき町の面々は窮地に陥る。かぶき町を自分たち天人のものにせんとする華佗の目論みをいち早く見抜いていた次郎長も、第四師団の精鋭部隊に囲まれるが、次郎長を追って来た銀時と共にこれを殲滅する。回復して現れたお登勢の叱咤によって戦意を取り戻したかぶき町の面々によって、華佗が町に放った部隊も全滅した。一旦は退くも、負傷により入院していた四天王を抹殺するために再び現れた華佗の軍勢は、姿を見せた平子によって一蹴される。平子は贖罪の念から落とし前をつけようとするも、万事屋に制止され、彼らの計らいによって次郎長と涙の和解を果たし、共に旅に出る。
後日談では華佗は春雨の地球部隊の役割として江戸に潜伏にしていた鬼兵隊に捕縛されており、その足で春雨の本部に赴いた鬼兵隊に対して春雨の阿呆提督は、自身の地位を脅かしかねない第七師団団長の神威をも捕らえるよう命じる。そして神威の公開処刑と同時に高杉をも暗殺しようと企むが、それを察していた高杉の寝返りにより神威が解放され、さらに鬼兵隊と第七師団のメンバーたちの乱入により十二師団が神威の側に付くなど形成が完全に逆転し、逃げようとした阿呆提督は神威に始末され、十二師団は高杉と神威により乗っ取られることとなる。
名門佐々木家の不肖の息子・佐々木鉄之助の教育を真選組へ依頼され、彼を小姓に雇った土方。彼の性根を叩き直した一方で、街の見回り途中に彼の兄であり真選組と並ぶ江戸の警察組織・見廻組局長の佐々木異三郎との間に諍いを生じ、さらに鉄之助は、かつて自身が所属していた攘夷グループ・知恵空(ちぇけら)党に捕えられ、人質となってしまう。人質に構うことなく知恵空党を潰し、さらに鉄之助を預かった真選組に責任を取らせて取り潰しに追い込もうとする見廻組だったが、潜入していた銀時の加勢もあって見廻組を制した真選組は、鉄之助の奪還に成功する。一方の異三郎は事態の終息後、瓦礫の山となった現場に現れた高杉と接触する。
かつての伝説の花魁・鈴蘭が老いた今も待ち続ける客を探す銀時たちは、その客が先代将軍・徳川定々であるという情報を掴み、江戸城へと乗り込む。しかし殿中で銀時たちは定々の罠に嵌まり、将軍暗殺未遂の罪を着せられて牢に捕らえられてしまう。そこで銀時たちは鈴蘭の本当の想い人が誰であるのかを知らされ、真選組の手引きにより脱獄し鈴蘭の無念を晴らすために大量の護衛たちを退けて定々の元に向かうが、その前には暗殺組織・天照院奈落とその頭目・朧が立ちはだかる。かつての師・吉田松陽の怨敵である定々と朧を前に追い詰められる銀時たちだったが、真選組と見廻組の協力を始めとして将軍・徳川茂々の命で江戸中の全ての警察組織が定々の敵に回ったことにより、形成が逆転する。天導衆の元に逃れようとする定々に対し、茂々は天導衆の介入を制するべく自らも将軍の座を辞すことを宣言。定々は過去の数々の謀略を暴かれたことにより失脚し、投獄され、後に銀時と同じく松陽の弟子であった高杉の手によって暗殺される。一方の天導衆は、敵対する一橋派を封じるべく茂々に将軍職の続投を命じるが、茂々はそれ以降天導衆と一橋派の本格的な対立に巻き込まれていくこととなる。
自らを「死神」と称する少女・池田朝右衛門と出会った銀時たちは、出奔していた彼女の実家である幕府お抱えの処刑執行人一族・池田家にて、当主である十八代目・池田夜右衛門から巷で相次ぐ辻斬り事件の真相を伝えられる。朝右衛門は、父同然の存在であった先代・夜右衛門が、処刑されるはずの罪人たちを秘かに逃がしていたという事実を闇に葬るため、彼を内々に処刑し、主人殺しの謀反人の汚名を背負って一族を抜けたのである。そして辻斬りを行っていたのは、その罪人たちを葬ろうとしていた十八代目・夜右衛門であった。罪人の中には銀時の名も含まれていたことを知った銀時たちは、池田家に救われたその命を以て朝右衛門を守り、逃がすように頼まれる。だが夜右衛門の真の目的は、かつて一橋派の恨みを買って弾圧の憂き目に遭った罪人たちの生き残りである銀時の首を売り渡し、幕閣入り間近と謳われる一橋派に取り入って池田家の名を守ることだった。しかし銀時の過去を知った朝右衛門は、先代・夜右衛門の処刑人としての矜持を守るべく夜右衛門を打ち破り、銀時らと共に船から脱出する。己の過ちを悟った夜右衛門は銀時らと朝右衛門を逃がすべく一橋派の追っ手を足止めするも重傷を負い、一連の様子を見ていた一橋喜々によって首を刎ねられて始末される。そして残された朝右衛門は、彼の後を継いで十九代目・池田夜右衛門を襲名する。
殿中で将軍・徳川茂々の暗殺未遂事件が発生。暗殺を画策した喜々率いる一橋派と手を組んだ高杉と神威は、天子のいる京へと向かう茂々一行を鬼兵隊と春雨、それに一橋派についた伊賀の忍たちを率いて次々と襲撃する。万事屋や真選組、そして茂々との絆を胸に再結集したお庭番衆らと共に忍の里・伊賀へと向かった茂々たち一行は、一橋派と内通していた裏切り者を始末した百地乱破ら将軍派の忍と共に、追ってきた鬼兵隊や春雨の第七師団と激闘を繰り広げ、そしてついに銀時は宿敵の高杉と、神楽は兄の神威との一騎討ちに突入する。だがあと一歩で脱出しようとしていた茂々たちの前に、突如天導衆に連れられた喜々が現れる。喜々は天導衆から、自身は高杉たちに利用されているに過ぎなかったことを聞かされて激怒し、高杉たちを将軍の命を狙った賊として切り捨て、次期将軍の座を見返りに天導衆に鞍替えしたのだった。そして両陣営の潰し合いによる消耗を待って現れた天導衆は、先の一件で茂々から預かっていた解官詔書を突き付けて茂々に退位を命じるが、茂々は最後の将軍として国を護るために京で新政権を樹立することを宣言。そして京でかつての仲間たちを集め再起を図ろうとするも、喜々の差し金によって裏切った旧友・友之介によって毒針を刺される。死を悟った茂々は、何も知らない妹のそよの膝の上で眠るように息を引き取るのだった。
新将軍に就任した喜々の下で改革が始動。手始めに茂々の暗殺を阻止できなかった責務により、近藤と警察庁長官・松平片栗虎に死罪が言い渡され、真選組は解散の上、これまで行われてきた警察行為は代わって見廻組に任せられることになる。銀時は市井視察において蛮行を働いた喜々を殴り飛ばして捕縛されそうになるが、突如現れた桂が自ら身代わりとして捕えらえ、収監された牢獄で同じく囚われていた近藤に接触。共闘するべく、彼と同じく捕らわれていた松平を牢獄から救出する。これに伴って宿敵であった真選組と桂一派は手を組み、近藤と桂を救い出すために彼らが収監された監獄島・黒縄島へと向かう。待ち受けていた異三郎率いる見廻組および奈落と対峙する真選組と桂一派、そして万事屋。しかし異三郎は、かつて自身の妻子を守れなかった国と自分自身への悔念から、倒幕勢力の決起を煽り、自身ごとこの国を終わらせようとしていた。異三郎の真意を見抜いていた奈落は、見廻組ごと黒縄島にいる全ての者を葬るべく島への砲撃を開始し、さらには奈落最強の先代首領・虚が黒縄島に降臨する。虚の圧倒的な力を前に手も足も出ない一行。なぜかその太刀筋を知っており互角に渡り合った銀時は、その仮面の下の素顔を前に茫然自失となるも、なんとか一太刀を浴びせてその場を逃れることに成功する。だが彼らの向かった先には、倒れ伏す異三郎と近藤の姿があった。その姿に絶望する真選組だったが、銀時の叱咤で戦意を取り戻し、最後は仮死状態から活性した近藤や一命を取り留めていた異三郎らと共に脱出を目指す。後一歩のところで異三郎は見廻組副長・今井信女と自身の弟・鉄之助を庇い、飛び立つ飛行船から落下して死亡。しかし彼の抗いによって生まれた倒幕の火は国中へ広がり、喜々政権の強引な手法に疑問を抱く家臣は次々と幕府を去ることになる。そして辛くも脱出に成功した真選組は喜々政権の魔の手を逃れるべく江戸を離れ、倒幕運動に転じるために下野することを決意する。
喜々政権の指名手配から逃れ地下都市・アキバへと潜伏した銀時たち。一方、裏で春雨を掌握した虚の策により兵力の大半を失った鬼兵隊と第七師団は散り散りになり、信女を追って万事屋の元を訪れた鬼兵隊の来島また子と武市変平太は助けを求める。銀時たちは、万斉ら鬼兵隊の残員と桂一派を救出した快援隊と合流し、家族である星海坊主と神威の行方を追うために鬼兵隊の船に乗り込んだ神楽を追って、その一家の故郷である惑星・烙陽へと向かう。銀時たちは待ち受けていた虚の私兵部隊と化した春雨十二師団と交戦し、「三凶星」と称される十二師団きっての実力者、馬董・范界・猩覚をも撃破する。奈落の攻勢により窮地に陥る万斉らだったが、意識を取り戻した高杉と銀時らかつての攘夷戦争時代の盟友たちが再集結したことにより、形勢が逆転。一方の星海坊主は姿を現した神威と激闘を繰り広げ、駆け付けた神楽が止めに入る中、そこへ突如現れた虚の襲撃を受ける。星海坊主は死闘の末、虚を退けることに成功するも重傷を負い、それに止めを刺そうとする神威だったが、銀時の妨害に遭って再び激闘を繰り広げる。止めに入った神楽に一瞬躊躇した隙を突かれて倒されるも、その直後に夜兎の血の覚醒に呑まれてしまった神威。しかし銀時と新八の加勢もあり、神楽の一撃を受けて自我を取り戻す。なおも兄として対峙しようとするも妹を攻撃できず、崩れ落ちた神威を、神楽は優しく膝元に抱きかかえる。そして己の敗北を悟った神威は、馬董ら取り残された春雨の残党らと共に再び海賊として宇宙へと飛び立つ。一方鬼兵隊を率いる高杉は、朧と互いの信念を賭けた一騎討ちを繰り広げ、撃破する。朧は高杉に対し、地球ごと自らを滅ぼさんとする虚の最後の計画を伝え、松陽との過去を回想しつつ彼の弟子たちに後を託して息を引き取る。
ついに地球への侵攻を開始したアルタナ解放軍の兵士たち。その傍若無人な振る舞いに、江戸では各地で住民たちの蜂起が相次ぐ。解放軍提督の一人・紫雀と、将軍・喜々らの間で持たれた交渉の末に一度は停戦協定を取り付けた地球側だったが、虚率いる奈落の、地球住民の仕業を装った解放軍駐屯地への襲撃によりそれが潰えてしまう。紫雀に代わって解放軍の指揮を掌握した提督の一人・圓翔の指示により、ついに解放軍による地球への総攻撃が開始、艦隊の大軍を率いて江戸城を砲撃し、多数の兵士たちや破壊兵器が投下され、さらには王蓋・蒼達・孫老師らが率いる荼吉尼・辰羅・夜兎の傭兵部隊までもが動員される。一方の宇宙では解放軍母船・天鳥船に搭載された惑星破壊兵器・火之迦具土神の起動を阻止すべく、高杉・桂・坂本らが天鳥船船内にて激闘を繰り広げ、馬董や万斉らが戦死するなど多くの犠牲を経ながらも火之迦具土神の起動装置を破壊することに成功。しかしなおも復讐の憎悪をぶつけるべく、天鳥船ごと地球に落下させるという手段に及ぼうとする圓翔だったが、坂本・桂・高杉との死闘の末についに敗北。だが喜々の制止により、己の過ちを悟って船の落下の阻止に動こうとした圓翔は、反発した解放軍の兵士に撃ち抜かれて絶命し、巻き込まれた喜々も命を落としてしまう。
地球では江戸の住民達が解放軍の傭兵部隊を撃破することに成功したものの、直後に再び現れた虚により、ついに地球中のアルタナが暴走を始める。定春や阿音・百音姉妹の奮闘により一時は収まったものの、直後に奈落の襲撃による足場の崩落に巻き込まれた定春がアルタナの奔流に呑みこまれてしまう。しかしなおもアルタナの内側から暴走を鎮めるべく験力を振るう定春、そしてついに虚との決戦に挑む銀時たち。真選組監察方・山崎退が首に致命傷を負うなど、多くの者が命を落とすが、亡き父・剣の言葉を胸に戦う意志を取り戻した新八の一撃が皆の戦意を回復し、さらにはアルタナの流れによる供給が途絶えたことで不死の力を失った虚を追い詰める。しかし、後一歩のところで定春が力尽きたことでアルタナの暴走が再開し、虚の回復を許してしまう。だが戦場に集った江戸の住民たちが己の命を験力に変えて定春の命を繋ぎ留め、剣を持つ者も持たぬ者も一つとなって戦う姿に初めて虚の中に「恐れ」の感情が芽生える。そして銀時らの一斉攻撃によりついに虚を倒すことに成功するが、「君は松陽を救えなかった」と言い残した虚は自らアルタナの奔流に飛び込み、消滅する。そして瓦礫の山となった戦場の跡に、制御を失った天鳥船の船体が空から落下し、辺りは光に包まれる。
この節の加筆が望まれています。 |
宇宙の知的生物天人(あまんと)諸族によって開国を強要され、銀河文明が導入された江戸のかぶき町を主たる舞台とする物語である。
本作品で描かれる江戸の風景は、木造の長屋が立ち並び、着物を纏って髷を結った者たちが行き交うという時代劇らしい物が目立つが、その一方で高層ビル、携帯電話、電子レンジ、テレビ、コンピュータゲームなど、科学技術の産物も登場している。これらの科学製品は多くは現代的な物だが、宇宙船、アンドロイドなど未来風の物も含まれており、サイバーパンク的な事件に見舞われる事もある。
「天人」は地球にやって来ている異星人たちの総称であり特定の種族の呼称ではない。天人は種族単位で独自の星系国家を形成している。物語において確認された天人国家の大使・大使館としては、戌威族の戌威星大使館[12]、茶斗蘭星大使[13]などがある。
徳川幕府は傀儡政権として存続している。長としての称号は「征夷大将軍」とされ、前代将軍として「徳川茂茂」が登場していたが、将軍暗殺篇の終盤からは一橋喜々が烙陽決戦篇で快援隊に束縛されるまでその地位に就いていた。
作中での具体的な年月日の経過について触れられることは少ないが、喜々政権の発足から真選組が江戸を離れるまでには3ヶ月が経過している。物語の本筋に関わる長編でキャラクターが初登場したり、事件がきっかけで世界情勢も大きく変化することが多い。
登場する組織・集団などについては銀魂の登場人物一覧を参照。
巻数 | サブタイトル | 発売日 | ISBN |
---|---|---|---|
一 | 天然パーマに悪い奴はいない | 2004年4月2日[21] | 4-08-873623-0 |
二 | 粘り強さとしつこさは紙一重 | 2004年7月2日[22] | 4-08-873632-X |
三 | 考えたら人生ってオッサンになってからのほうが長いじゃねーか! 恐っ! | 2004年9月3日[23] | 4-08-873653-2 |
四 | 親子ってのは嫌なとこばかり似るもんだ | 2004年11月4日[24] | 4-08-873672-9 |
五 | ベルトコンベアには気を付けろ | 2004年12月27日[25] | 4-08-873697-4 |
六 | 刀じゃ斬れないものがある | 2005年3月4日[26] | 4-08-873781-4 |
七 | どうでもいいことに限ってなかなか忘れない | 2005年5月2日[27] | 4-08-873806-3 |
八 | 娘の彼氏はとりあえず殴っとけ | 2005年8月4日[28] | 4-08-873844-6 |
九 | キャバクラ遊びは20歳になってから | 2005年10月4日[29] | 4-08-873864-0 |
十 | 一寸の虫にも五分の魂 | 2005年12月2日[30] | 4-08-873886-1 |
十一 | 陽はまた昇る | 2006年2月3日[31] | 4-08-874017-3 |
十二 | 急がば回れ | 2006年4月4日[32] | 4-08-874040-8 |
十三 | 昨日の敵は今日もなんやかんやで敵 | 2006年7月4日[33] | 4-08-874130-7 |
十四 | 四人揃えばいろんな知恵 | 2006年9月4日[34] | 4-08-874252-4 |
十五 | 女の一番の化粧は笑顔 | 2006年11月2日[35] | 4-08-874274-5 |
十六 | 私と仕事どっちが大事なのとかいう女にはジャーマンスープレックス | 2006年12月27日[36] | 4-08-874294-X |
十七 | ゲームは一日一時間 | 2007年3月2日[37] | 978-4-08-874327-1 |
十八 | 男達よマダオであれ | 2007年5月2日[38] | 978-4-08-874354-7 |
十九 | 策士 策に溺れる | 2007年8月3日[39] | 978-4-08-874399-8 |
二十 | 夏休みは始まる前が一番楽しい | 2007年10月4日[40] | 978-4-08-874424-7 |
二十一 | 腰は曲がってもまっすぐに | 2007年12月4日[41] | 978-4-08-874445-2 |
二十二 | いつも心に一本のドライバー | 2008年2月4日[42] | 978-4-08-874475-9 |
二十三 | 旅行先ではだいたいケンカする | 2008年4月4日[43] | 978-4-08-874496-4 |
二十四 | 会ってもわからないこともある | 2008年7月4日[44] | 978-4-08-874524-4 |
二十五 | 見開きを使うとジャンプっぽい | 2008年9月4日[45] | 978-4-08-874564-0 |
二十六 | 昼間に飲む酒は一味違う | 2008年12月4日[46] | 978-4-08-874591-6 |
二十七 | 天は人の上に人をつくらず髷をつくりました | 2009年2月4日[47] | 978-4-08-874629-6 |
二十八 | 屋台に入るには微妙に勇気がいる | 2009年4月3日[48] | 978-4-08-874650-0 |
二十九 | 夜の蜘蛛は縁起が悪い | 2009年7月3日[49] | 978-4-08-874699-9 |
三十 | 乳輪のデカさと人間のデカさは比例する | 2009年9月4日[50] | 978-4-08-874728-6 |
三十一 | 人気投票なんて糞食らえ | 2009年11月4日[51] | 978-4-08-874749-1 |
三十二 | かぶき町野良猫ブルース | 2010年1月4日[52] | 978-4-08-874785-9 |
三十三 | ソンナ強ク美シイモノニ私ハナリタイ | 2010年4月2日[53] | 978-4-08-870021-2 |
三十四 | 無法の街に集うはキャッホーな奴ばかり | 2010年4月30日[54] | 978-4-08-870047-2 |
三十五 | お控えなすって!! | 2010年8月4日[55] | 978-4-08-870086-1 |
三十六 | 寿限無 | 2010年10月4日[56] | 978-4-08-870111-0 |
三十七 | 夏休みあけは皆ちょっと大人に見える | 2010年12月3日[57] | 978-4-08-870145-5 |
三十八 | おっさんの家庭事情は大分ハード | 2011年2月4日[58] | 978-4-08-870176-9 |
三十九 | 忘年会でも忘れちゃいけないものがある | 2011年4月4日[59] | 978-4-08-870208-7 |
四十 | 渡る世間は愛ばかり | 2011年7月4日[60] | 978-4-08-870237-7 |
四十一 | さよなライオンなんか言わせない | 2011年9月2日[61] | 978-4-08-870283-4 |
四十二 | バラガキからの手紙 | 2011年11月4日[62] | 978-4-08-870303-9 |
四十三 | ストレートパーマに悪い奴はいない | 2012年2月3日[63] | 978-4-08-870360-2 |
四十四 | 傾城逆転 | 2012年4月4日[64] | 978-4-08-870387-9 |
四十五 | 心中立て | 2012年7月4日[65] | 978-4-08-870428-9 |
四十六 | ビームという響きはあらゆる者のハートを射抜く | 2012年10月4日[66] | 978-4-08-870496-8 |
四十七 | 担当編集は一人で足りる | 2012年12月4日[67] | 978-4-08-870532-3 |
四十八 | ハートに火をつけて | 2013年2月4日[68] | 978-4-08-870615-3 |
四十九 | 一杯のラーメン | 2013年5月2日[69] | 978-4-08-870647-4 |
五十 | 9+1=柳生十兵衛 | 2013年7月4日[70] | 978-4-08-870682-5 |
五十一 | アイドルの勲章 | 2013年9月4日[71] | 978-4-08-870802-7 |
五十二 | 朝と夜の死神 | 2013年12月4日[72] | 978-4-08-870834-8 |
五十三 | さらば死神 | 2014年2月4日[73] | 978-4-08-880006-6 |
五十四 | バッグは常に5千万入るようにあけておけ | 2014年5月2日[74] | 978-4-08-880041-7 |
五十五 | 春も冬も | 2014年7月4日[75] | 978-4-08-880135-3 |
五十六 | 光と影の将軍 | 2014年10月3日[76] | 978-4-08-880172-8 |
五十七 | 万事を護る者達 | 2015年1月5日[77] | 978-4-08-880209-1 |
五十八 | さらばダチ公 | 2015年4月3日[78] | 978-4-08-880328-9 |
五十九 | 3杯の盃 | 2015年6月4日[79] | 978-4-08-880364-7 |
六十 | 真の道 | 2015年8月4日[80] | 978-4-08-880445-3 |
六十一 | さらば真選組 | 2015年11月4日[81] | 978-4-08-880498-9 |
六十二 | あの頃の悪ガキ | 2016年1月4日[82] | 978-4-08-880579-5 |
六十三 | まんじゅうと朝飯 | 2016年3月4日[83] | 978-4-08-880624-2 |
六十四 | 旧き友と今の友 | 2016年5月2日[84] | 978-4-08-880668-6 |
六十五 | 兄妹 | 2016年8月4日[85] | 978-4-08-880748-5 |
六十六 | 天然パーマはグニャグニャ曲がっても戻ってくる | 2016年11月4日[86] | 978-4-08-880803-1 |
六十七 | ハチマキ巻いたら受験生に見える | 2016年12月31日[87] | 978-4-08-880884-0 |
六十八 | 次男坊は忘れられがち | 2017年4月4日[88] | 978-4-08-881046-1 |
六十九 | 昔の武勇伝は自分で話すと嫌われるので他人に話させろ | 2017年7月4日[89] | 978-4-08-881187-1 |
七十 | 悪事をはたらきながら善事をはたらくいきもの | 2017年10月4日[90] | 978-4-08-881207-6 |
七十一 | おもしろきこともなき世をおもしろく | 2017年12月4日[91] | 978-4-08-881226-7 |
七十二 | 手を借りるのは肉球のある獣にしておけ | 2018年3月2日[92] | 978-4-08-881357-8 |
七十三 | 命の灯 | 2018年6月4日[93] | 978-4-08-881497-1 |
七十四 | あばよ | 2018年8月3日[94] | 978-4-08-881537-4 |
七十五 | 救い | 2018年10月4日[95] | 978-4-08-881588-6 |
七十六 | あの日常 | 2019年1月4日[96] | 978-4-08-881713-2 |
七十七 | 天然パーマにロクな奴はいない | 2019年8月2日[97] | 978-4-08-881720-0 |
特記のない限り、全て著者は空知英秋、発行は集英社(レーベル:ジャンプ・コミックス)。
単行本のおまけページに掲載されている4巻から始まった読者からの質問に作者が答えていくコーナー。
本編では語られていない作中のキャラクターや世界観の設定などが明らかにされ人気のあるコーナーである。また、銀魂とは全く関係のない悩みや質問もくる。なお質問は、はがきの方が選ばれやすいようである[134]。
アニメ銀魂の本編開始前や終了後、時間があるときに放送されるほとんどの質問やショートアニメはこのおまけページから抜き出している。
質問コーナー以外にも7巻から天人募集、15巻からイラストコーナーが始まっている。
6巻では初期設定が掲載されている。
週刊少年ジャンプ内での読者応募企画。キャラクターの人気投票が今まで5回行われており、結果は9巻、31巻、40巻、65巻、71巻に掲載されている。4回とも1位は坂田銀時。志村新八は4回目までは8位だったが[注 8]、5回目では7位となった。
「好きなセリフ」人気投票の結果発表が26巻で、第1回WJ表紙登場権争奪オールキャラ総選挙(本誌表紙における銀時の隣を決める選挙であったため、銀時は不参加)の結果が55巻に掲載されている。
『週刊少年ジャンプ』誌上で、キャラクターの台詞などゲーム中に登場する設定を募集することがある。
『3年B組金八先生』のパロディとして作られ、『赤マルジャンプ』に掲載された銀魂の番外編『3年Z組銀八先生』を小説化した作品。大崎知仁著。1巻は全編書き下ろし。2巻以降は増刊号や、『ジャンプスクエア』に掲載されたものに書き下ろしを加えた内容になっている。
特典として1巻には「土方十四郎のしおり」が、2巻には「銀魂高等学校3年Z組生徒証明書」が付属し、生徒手帳を使った親友占いも掲載、3巻以降はラフ画の漫画や『ジャンプスクエア』連載時のイラストアルバム、サブキャラクターが描かれたピンナップが掲載されている。第4巻には、Wii用ソフト「銀魂 万事屋ちゅ〜ぶ ツッコマブル動画」の予約特典ドラマCDを「Vジャンプ」にノベライズして掲載されたものも入っていて、初版限定でコミックス、キャラブックスと連動した三連合体栞の一部分がついている。
1巻がトーハンの2006年度ベストセラー〈新書-ノベルス〉部門では1位を獲得。2007年度ベストセラー〈新書-ノベルス〉部門で2巻が1位を獲得し、1巻も前回に引き続き3位となった。
『3年Z組銀八先生』の他、アニメ映画のノベライズ、実写映画のノベライズもある。
dTVで原作マンガをコマ割りして動かし、セリフや効果音などを付け加えたムービーコミックが配信された[152]。2017年7月1日より全12話(初回のみ1・2話同時。以後毎週火曜1話ずつ追加)。テレビアニメシリーズと同じキャストである。
東京急行電鉄にて、2017年8月1日から9月18日まで、スタンプラリーの実施と当作品のキャラクターをデザインした1日乗車券を発売[162][163]。
西武鉄道にて、2018年2月10日から3月31日まで、「銀魂×西武鉄道 銀魂目当てで西武線来いよおぉぉぉ!!キャンペーン」を開催[164][165]。
佐賀県にて、2018年8月10日から9月17日まで、「佐賀春プロジェクト」を実施。JR佐賀駅の南側駅前広場で『等身大佐賀春像』を設置。佐賀市歴史民俗館の旧牛島家に万事屋銀ちゃん佐賀出張所を設置し、コラボグッズが販売。また、市内の飲食店ではオリジナルポストカード付きのコラボメニューを販売[166][167]。
西武鉄道新宿線にて、2020年12月18日から2021年1月31日まで「アニメ「銀魂」が今回こそは本当に終わりらしいんで、西武鉄道で卒業祝いするぞォォォ!!キャンペーン」を開催。
Seamless Wikipedia browsing. On steroids.
Every time you click a link to Wikipedia, Wiktionary or Wikiquote in your browser's search results, it will show the modern Wikiwand interface.
Wikiwand extension is a five stars, simple, with minimum permission required to keep your browsing private, safe and transparent.