酸化鉄(III)
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酸化鉄(III)(さんかてつ さん、Iron(III) oxide)は、酸化第二鉄(さんかだいにてつ、ferric oxide)、ヘマタイト (Hematite)、赤色酸化鉄(せきしょくさんかてつ、red iron oxide)、合成磁赤鉄鉱(ごうせいじせきてっこう、maghemite)、弁柄(べんがら、colcothar)、三酸化二鉄(さんさんかにてつ)、三二酸化鉄(さんにさんかてつ)、あるいは単に錆として知られる、幾つか存在する鉄の酸化物の一つで、常磁性を示し、組成式はFe2O3で示される化学物質である。
概要 識別情報, 特性 ...
酸化鉄(III) | |
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別称 酸化第二鉄 赤鉄鉱 | |
識別情報 | |
E番号 | E172(ii) (着色料) |
KEGG | C19424 |
特性 | |
化学式 | Fe2O3 |
モル質量 | 159.69 g/mol |
外観 | 赤褐色固体 |
密度 | 5.24 g/cm3, solid |
融点 |
1566 °C (1838 K) 分解 |
構造 | |
結晶構造 | 菱面体晶 |
熱化学 | |
標準生成熱 ΔfH |
−825.50 kJ/mol |
危険性 | |
引火点 | 不燃性 |
関連する物質 | |
その他の陰イオン | 硫化鉄(II) |
その他の陽イオン | 酸化鉄(II) 酸化鉄(II,III) 酸化ルテニウム(IV) 四酸化オスミウム |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
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結晶は硬く金属光沢をもった黒色だが、粉末になると赤褐色を示す。一般的にみられるものは常温常圧で生成した微結晶の集合で、非常にもろい赤褐色の固体。水酸化鉄の脱水や、金属鉄の自然酸化によって生ずる。赤鉄鉱を構成しており、これを還元して金属鉄を得る。「赤さび」と呼ばれる錆は、鉄の自然酸化によってこの物質ができることによって生ずる。
2008年度日本国内生産量は 148,413t、消費量は 3,976t である[1]。