実質経済成長率(じっしつけいざいせいちょうりつ, Growth Rates of real GDP)とは、国内総生産の実質値に基づいた経済成長率のこと。実質成長率とも呼ばれる。名目経済成長率の対義語。
実質GDPは名目GDPと下記のような関係をもつ。
上式より、名目GDPをGDPデフレーターで除したものが実質GDPとなる。実質経済成長率とは、この実質GDPの変化率のことをいう。
GDPデフレータとの関係
名目GDP一定の場合、GDPデフレーターが下落すると実質GDPは上昇するという関係にあることがわかる。
たとえば、原油価格などが高騰して輸入デフレーター(輸入物価)が上昇したとする。このとき、他の条件が同じであれば、実質GDP(あるいは実質成長率)は上昇する。
これは、輸入デフレーター(GDPデフレーターの控除項目)が上昇するとGDPデフレーターが下落するという関係にあることによる。
名目経済成長率との比較
マネーサプライと密接な関係にある名目成長率に対し、実質成長率はむしろ労働、資本、生産性などによって左右されるという違いがある。
メリット
- 物価変動の影響が取り除かれているため、実際に感じる成長率に近く、また時系列による変化を比較しやすい。
デメリット
- 物価変動とあわせて算出する必要があり、計算が面倒である。また名目経済成長率のほうが実感に近いといわれる場合もある。
関連項目
外部リンク
- Quarterly Growth Rates of real GDP - OECD Quarterly National Accounts
- 経済成長率の推移(明治19年~昭和30年)
- 経済成長率の推移(昭和31年~)
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