為替バンド制
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為替バンド制(かわせバンドせい、英: Currency band)とは、為替レートが変動可能な範囲を予め決めたうえで、その範囲内で為替レートの変動を許容する為替相場制度のこと[1][2]。為替バンド制において、為替レートが変動可能な範囲は為替変動幅(あるいは為替バンド)と呼ばれる。為替バンド制のうち、代表的なものとしてはWilliamson(1985)[3]によって提案されたターゲットゾーンがある[2]。変動相場制度と固定相場制度の中間的な制度であり、2015年現在シンガポールが採用しているほか[4]、かつて欧州でも採用されていた。国際金融のトリレンマから、自由な資本移動を認める場合、自国の為替を別の通貨に完全に固定すれば、その国の金融政策の独立性は失われるが、ある程度の為替変動幅を持つ為替バンド制を採用した場合には、完全ではないにしろ、ある程度の金融政策の独立性が保たれる。