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氷河による浸食作用 ウィキペディアから
氷食、氷蝕(ひょうしょく)とは、岩石や土砂が氷河によって削られ、侵食されることを指す。氷食地形が保存され、またより節理が入っているため、侵食抵抗性のある岩石ほど、氷食は発達しやすい。
氷食の作用は削磨と剥ぎ取りに2分される。
削磨は、さらに氷河底面に付着した微細な岩粉や砂による研磨と、粗大で硬い岩石片で流動方向に擦痕や条痕・溝などを刻む筋つけに分けられる。
氷河は流動する際に岩盤を研磨したり岩塊を剥ぎ取るなどの侵食作用とともに、その表面や内部に岩屑を乗せて運搬し下流部に堆積させる作用を持つ。したがって氷食地形は侵食地形と堆積地形に分けられ、いずれも特徴的な地形となる。
また、氷河によって運ばれた堆積物を、一般的にティルという。ティルが大規模になるとモレーンやドラムリンと呼ばれる。ティルの中でも大きな岩石は、周囲の氷河堆積物が長い年月を経て流失・風化しても残存する場合があり、周囲の地形と異をなした迷子石になる。
1909年 W.M.Davis が唱えはじめ、1911年 W.H.Hobbs によって説明された説。氷河の侵食によって地形が変化する過程を一般の地形輪廻になぞらえて系統立てたもの。ただしこの説は山地氷河の侵食の場合にのみ適用され、大地の表面がほぼ氷体下に埋没してしまう大陸氷河には当てはまらない。
上記のような氷食による地形の変化は、地盤隆起や気候変化が原因で山体が再び突起すると、同じような地形変化が繰り返される。このように地形が繰り返し変化する過程を氷食輪廻と呼ぶ。
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