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水産学部(すいさんがくぶ、英語: Faculty of Fisheries)とは、魚介類を中心とする水棲生物について、増殖、漁獲、加工、流通まで水産業全体を研究する学問体系を学ぶ学部である。
日本においては、水産業の中心を海洋が占めているために海洋学と混同される場合もあるが、産業への応用を目指す視点や漁獲および加工技術を含むことから異なる学問体系を取っている。近年、他の農学系の学部や商船大学などと統合され生物資源学部や海洋科学部と改編改称する大学もある。これは学問体系に縛られず海と陸を結んだ幅広い研究や海そのものの研究を為すためであるが、実際は畜産学部や水産学部といった言葉のイメージが古臭く感じられたり3Kを連想させるために学生が集りにくくなったための打開策という側面ももつ。
食糧生産を目標とする学問として農学の知識を応用する場合も多く見られ農学系学部に分類されるが、一次生産が漁獲という狩猟的な手段を中心としているため、資源管理という特有の体系を有する。また、畜産と比較して生産物が画一になりにくいため、加工および流通にも特有の面が見られる。
北海道大学、東京水産大学(現、東京海洋大学)、長崎大学、鹿児島大学の各水産学部は国策として研究海域を分担するため設置されたが特に制約は無い。実際、近場のフィールドを研究するメリットのほうが大きいため配置通りの研究の分散が為されている。
他に、農林水産省所管の省庁大学校として、国立研究開発法人水産研究・教育機構水産大学校(山口県下関市)がある。
東京水産大学が東京商船大学と統合され東京海洋大学になった2003年以降、「水産」という名称を大学名や学部名に含む大学は、北海道大学、長崎大学、鹿児島大学(加えて、省庁大学校を含めれば水産大学校)のみである[1]。「水産」の名称を持たなくても、下記のリンクに示す通り水産学系の学部・学科を持つ大学は全国各地にあり、農学系学部の一学科として設置されている大学が多い。
水産学部を卒業するなどして、水産に関する学科を専攻し学士の学位を取得し、1年以上その学科に関する実地経験(技術優秀)を有する者は、教育職員検定を経て高等学校教諭一種(水産実習)の普通免許状を取得することも可能となっている(教育職員免許法・別表第五)。
※水産学部、水産系学部、水産学科、水産系学科を持つ大学および省庁大学校
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