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『死者の書』(ししゃのしょ)は、釈迢空(折口信夫)による幻想小説。當麻寺に伝わる当麻曼荼羅縁起・中将姫伝説に想を得て書かれた。
初出は1939年(昭和14年)に『日本評論』1月号・2月号・3月号にそれぞれ「死者の書」「死者の書(正篇)」「死者の書(終篇)」として掲載される[1]。1943年(昭和18年)9月には青磁社から雑誌掲載分を各章の入れ替え・増補校訂した単行本『死者の書』として出版された。
現行版(文庫)は、青磁社本を底本とした中公文庫(改訂版1999年)、岩波文庫(2010年)、角川ソフィア文庫(2017年)。
平城京の都の栄える頃のことである。春の彼岸の中日、二上山に日が落ちたとき中将姫は尊い
千部写経の成就に導かれ、非業の死を遂げた大津皇子の亡霊とまみえ、尊い俤びとと重なるその姿を蓮糸で曼荼羅に織り上げた姫は、さまよう魂を鎮め、自らも浄土へといざなわれた。
2006年には、川本喜八郎により人形アニメーション映画化された。2006年2月11日公開。上映時間70分。
同名タイトルでのコミカライズ作品が、近藤ようこの作画で、月刊コミックビームの2015年1月号より連載[2]。また、企画展「折口信夫と『死者の書』」が2016年9月3日から10月10日にかけて國學院大學博物館でも開催された[3]。「THE BEST MANGA 2017 このマンガを読め!」では、第7位に選出された[4]。
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