Loading AI tools
ウィキペディアから
MA10Sは日産・マーチK10型の専用エンジン(987cc)として小型・軽量・高性能を狙って新開発されたエンジンで、日産自動車では初めてシリンダーブロックの材質にアルミニウムを採用し、当時1,000ccクラスではAT車で整備重量69kgと世界最軽量のエンジンであった。
電子制御キャブレター(ECC)を採用し、日産・マーチK10型標準仕様車及び日産・Be-1に搭載された。
基本的に市販仕様は1982年9月から1991年11月頃まで製造された。
当初は排気系触媒の違いにより5速MT車エンジン及び4速MT用エンジンの2種類があり、モノリス型酸化触媒仕様エンジン(MA10SのLグレード型5速仕様)とモノリス三元触媒仕様エンジンの2種類に分かれていた。
K10初期型から中期間で使用、のちに後期型(1989年発売)の仕様では改良三元触媒に統一された。
このエンジンの発展型としてMA10ET(ターボ付)、MA09ERT(スーパーチャージャー切り替え式ターボチャージャー)、MA10E型(日産・ザウルスJr専用競技用インジェクション)、輸出用としてはMA12(MA12S 1,235cc)がある。
MA10S型エンジンは基本設計はその生産終了までは細部を除き、ほぼ同じである。エンジン本体はコンパクトな水冷直列4気筒エンジンで排気量は987ccとした。
動弁機構ではアルミダイカスト製のシリンダーブロックを採用、シリンダーレイアウトは4連サイアミーズ型を採用、軽量化を図った。
潤滑系ではシリンダーブロックの配列を等ピッチとし、かつ密着し、シリンダーブロックの全長を短縮した。
燃焼効率を高めるため(ハイスクワール吸気ポート)半球形の燃焼室の中心付近に急速燃焼を可能とするスパークプラグ配置とし、吸排気系はクロスフロー方式とした。強いスクワールを与える吸気ポートとスクワールを維持しやすい凹凸のない半球燃焼室、さらに9.5と高い圧縮比などによる燃焼効率の向上を狙った。
クランクシャフトでは鋳鉄製中空型とし、ピン部及びジャーナル部も中空化、軽量化を図った。
静粛性、信頼性向上を目指し、一体型メインベアリングキャップを採用、タイミング(コックド)ベルトの採用、各部品の剛性の向上などにより、振動、騒音、を低減、アルミ製シリンダーブロックの精密度をコンピューターによる最適設計でその剛性を高め、より高度な信頼性が得られるようにした。
動弁機構はV型弁配置のSOHC機構とし静粛、耐久性に優れたゴム製タイミングベルトで駆動している。
Seamless Wikipedia browsing. On steroids.
Every time you click a link to Wikipedia, Wiktionary or Wikiquote in your browser's search results, it will show the modern Wikiwand interface.
Wikiwand extension is a five stars, simple, with minimum permission required to keep your browsing private, safe and transparent.