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フロンティア(FRONTIER)は、日産自動車の日本国外向けピックアップトラックであり、北米などで生産・販売されている。
日産・フロンティア | |
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4代目 クルーキャブ | |
概要 | |
別名 |
日産・ピックアップ(欧州) 日産・ナバラ(南アフリカ、大洋州及び英国) 日産・ハードボディ(南アフリカ) |
販売期間 | 1997年- |
ボディ | |
ボディタイプ | 2/4ドアピックアップトラック |
駆動方式 | 後輪駆動/四輪駆動 |
系譜 | |
先代 | 日産・ダットサントラック |
初代フロンティアは、D22型系 ダットサントラックの北米仕様であり、他の地域向けのD22型は、欧州向けが「ピックアップ」、大洋州およびイギリス向けがナバラ、南アフリカ向けが「ハードボディ」となる等、地域ごとに車種名が異なっている。
生産拠点は、アメリカの日産北米会社、ブラジルのルノー・アイルトン・セナ工場に併設された日産ブラジル自動車、タイのタイ日産 、スペインの日産モトール・イベリカ会社、中国・河南省の鄭州日産汽車公司のほか、大洋州、中東向けなどは日産車体が担当し、ダットサントラックの後継として、日産の主力車種の一翼を担っている。2012年からは三菱自動車工業との事業協力により、三菱のタイの工場でも生産が開始される予定である。
また、モータースポーツの分野でも、パリ・ダカールラリーをはじめとするラリーレイドや、スタジアムレースへの参戦が続けられている。
1998年モデルとして、1997年2月のシカゴオートショーで発表された。
1999年にキングキャブ(エクステンドキャブ)と3.3L級V6エンジンのVG33Eが追加され、翌2000年にはクルーキャブ(ダブルキャブ)が追加された。
2001年、それまでの地味な印象を払拭し、攻勢に転ずるべく、フェイスリフトを行う。若年層に訴えるより大胆なスタイルへと変更され、日産ディーゼルから供給を受けていたUDエンジン搭載の大型車を除き、MA09ERT以来2機種目となる、機械式スーパーチャージャー付のVG33ERを設定した。
2004年にD40型系に置き換えられ、北米向けシングルキャブはこの代が最後となった。
日産・フロンティア(2代目) D40型系 | |
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クルーキャブ | |
キングキャブ(リア) | |
概要 | |
別名 |
スズキ・イクエーター 日産・フロンティアナバラ |
製造国 |
アメリカ合衆国 メキシコ ブラジル スペイン タイ マレーシア |
販売期間 | 2004年 - 2021年 |
ボディ | |
乗車定員 | 5名 |
ボディタイプ | 2/4ドアピックアップトラック |
エンジン位置 | フロント |
駆動方式 | 後輪駆動/四輪駆動 |
プラットフォーム | F-Alphaプラットフォーム |
パワートレイン | |
エンジン | 本文参照 |
最高出力 | 本文参照 |
最大トルク | 本文参照 |
変速機 | 本文参照 |
サスペンション | |
前 | ダブルウィッシュボーン式 |
後 | リーフ式 |
車両寸法 | |
ホイールベース | 3,198mm |
全長 | 5,220mm |
全幅 | 1,849mm |
全高 | 1,745-1,877mm |
その他 | |
ブレーキ | ABS付き4輪ディスクブレーキ[1] |
2004年1月、北米国際オートショーに、D40型系フロンティアを出展。同年、2005年モデルとして登場。
2003年に登場したフルサイズピックアップの「タイタン(A60型)」および、フルサイズSUV「アルマーダ(TA60型)」のプラットフォームであるF-Alphaプラットフォームをベースとする。同年に登場した3代目「パスファインダー(R51型系)」、および「エクステラ(N40型系)」とパワーユニット、ドライブトレインの多くを共用している。
キングキャブおよびクルーキャブの設定がある。キングキャブは跳ね上げ式リアシートを備える。後部座席の下には取り外し可能な収納ボックスが収納され、助手席はフラットに折りたたむことで積載性が向上している(レザートリムモデルを除く)。フロンティアはレザーインテリアと工場装着のサンルーフもオプションで選択可能だった[1]。
当初のグレード体制はキングキャブXE、SE、LE、クルーキャブSE、LEのほかに、NISMOオフロードモデルが存在した。これは北米で初めてのNISMOブランドの車である。このフロンティアNISMOはキングキャブとクルーキャブのボディ構成と4WDと2WDを設定しており、専用ホイールオフロードサスペンションの特別チューニングや、モデル独自の電子制御トラクションコントロールシステムなどパフォーマンス指向のチューニングが施された[2]。
2007年1月18日、タイで「フロンティア ナバラ」として発売。同年、従来のクルーキャブよりも13インチ以上長いベッドを備えたロングベッドモデルと外装色「デザートストーン」が追加された[3]。
2008年2月19日シングルキャブを発表し、3月6日にタイに投入。その後、世界120カ国に投入開始。
2008年、シカゴオートショーに北米スズキ向けにOEM供給される「イクエーター」を出品。D40系フロンティアをベースにオリジナルのフロントマスクを与えられたモデルとなっている。2008年末に発売された。
北米向けのフロンティアは2009年モデルで、一部のマイナーコンポーネントの形状をアップデートした。ヘッドライトとボンネット、V字型のグリルシェルが微妙に変更されている。バンパーは丸みを帯びて80mm前方に突き出ている。この他にもより多くのオプション、色、および新しいホイールを備えた。従来の上位モデルのNISMOはPRO-4Xモデルに置き換えられた。また、エンジンの性能も調整された[4]。
2011年、グレードのラインナップが改訂された。以前のフロンティアXEはS、SEはSV、LEはSLになった。フロンティアSLはクルーキャブのみ選択可能である。ボディスタイルはキングキャブとクルーキャブ、ドライブラインは4x2と4x4なのは変わらない[5]。
2012年モデルの改良では、キングキャブとクルーキャブSVに新たにスポーツアピアランスパッケージを追加。スポーツアピアランスパッケージには、ダークハイパーシルバー仕上げの18インチアルミ合金ホイールとフロントグリル、ボディカラーのフロントバンパーとリアバンパー、フロンティアロゴの刺繍が施されたスポーツクロスシートトリム、フォグランプ、ボディサイドの「フロンティア」スポーツグラフィック、ホワイトフェイスゲージ、Bluetoothハンズフリー電話システムなどが含まれる。また、4気筒エンジン搭載車に2輪ブレーキリミテッドスリップ(ABLS)とビークルダイナミックコントロール(VDC)を標準装備し、外装色にはブリリアントシルバー、メタリックブルー、ラヴァレッドの3色を新たに設定した[6]。
2013年モデルでは、キングキャブとクルーキャブ4x2 ATのラインアップに「Desert Runner」モデルが追加されるなど、多くの改良が加えられた。「Desert Runner」には、16インチのオフロードデザインのアルミ合金ホイール、ビルシュタイン製オフロードショック、Desert Runnerのデカールとバッジなど、特別な装備が用意された。さらに、従来のSVプレミアムユーティリティパッケージに代わり、バリュートラックパッケージが登場した。バリュートラックパッケージでは、SVプレミアムユーティリティパッケージに搭載されていたスプレー式ベッドライナー、フォグランプ、Utiliトラックタイダウン装備などが追加される。また、ほとんどのモデルの燃費は、エンジンのフリクション低減と空力特性の向上により、1ガロンあたり1〜2マイル向上している[7]。
2018年モデルには特別仕様車、ミッドナイトエディションが追加された。[8]。
2020年モデルではパワーウィンドウとロック、プッシュスタート、手動チルトステアリングなどがすべてのトリムレベルに標準装備された[9]。
エンジン | 排気量 | 最高出力 | 最大トルク | 備考 |
---|---|---|---|---|
QR25DE 直列4気筒DOHC | 2,488 cc | 154 hp (115 kW; 156 PS) / 5,200 rpm | 173 lb⋅ft (235 N⋅m) / 4,400 rpm | 2005年 - 2006年モデル |
152 hp (113 kW; 154 PS) / 5,200 rpm | 171 lb⋅ft (232 N⋅m) / 4,400 rpm | 2007年 - 2019年モデル | ||
VQ40DE V型6気筒DOHC | 3,954 cc | 265 hp (198 kW; 269 PS) / 5,600 rpm | 284 lb⋅ft (385 N⋅m) / 4,000 rpm | 2005年 - 2006年モデル |
261 hp (195 kW; 265 PS) / 5,600 rpm | 281 lb⋅ft (381 N⋅m) / 4,000 rpm | 2007年 - 2019年モデル | ||
VQ38DD V型6気筒DOHC | 3,779 cc | 310 hp (231 kW; 314 PS) / 6,400 rpm | 281 lb⋅ft (381 N⋅m) / 4,400 rpm | 2020年モデル |
2005年モデル以来、5速MTはキングキャブ4気筒モデルでのみ選択可能だった。また、5速ATは当時販売されていたタイタンと同じジヤトコ・RE5R05Aである。
2020年モデルではフロンティアに新しい3.8リッターV6エンジンと9速ATが搭載され、マニュアルトランスミッションが廃止された。このエンジンは、先に搭載されたエンジンの後継エンジンで、最高出力は310hp(231kW)を発生するが、トルクは変わらない。9速ATは2代目タイタンと同じもので、後にフェアレディZ(RZ34型)にも搭載された9G-TRONICベースのものである。
フロンティアは競合車種である三菱・トライトン、いすゞ・D-MAXとともにユーロNCAPの衝突テストを受け、三振で1つ星の評価を受けた。しかし、アップグレードされたコンピューターソフトウェアで再テストした後、グループ内で最低から最高(全体)の3つ星になった。テストで発見された問題の中には、エアバッグの展開の遅れやシートベルトの拘束力の不足などがあったものの、ソフトウェアのアップグレードによって解決した。
フロンティアは米国道路安全保険協会による試験を、少なくとも2回は受けている。
2015年1月27日、メキシコ工場において新型ピックアップの生産を開始したと発表した[20]。 このメキシコで生産される新型ピックアップは、2014年にタイで生産を開始したNP300ナバラと同型であるが、メキシコ国内での車名はNP300フロンティアである。 北米については2018年10月時点ではD23型が投入されておらず、先代モデルが継続販売されている。
2018年7月30日、アルゼンチンのコルドバ州にあるサンタ・イザベル工場でピックアップトラック NP300フロンティアの生産開始を発表した。 今回の生産開始に伴い、アルゼンチン日産は、タイ、中国、メキシコ、スペインに並ぶNP300フロンティアのグローバル生産拠点の一つとなり、アルゼンチンにおける主要自動車メーカーとしての地位を固める。 新しい組立ラインの年間生産能力は7万台になる予定で、日産とルノー、そしてアライアンスパートナーであるダイムラーにも車両を供給し、その50%は輸出される。ブラジルが、アルゼンチン製のNP300フロンティアの最初の輸入国となる。
日産・フロンティア(4代目) D41型 | |
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2022年モデル キングキャブ S | |
概要 | |
製造国 | アメリカ合衆国 |
販売期間 | 2021年7月 - |
ボディ | |
乗車定員 | 2/5名 |
エンジン位置 | フロント |
駆動方式 | 後輪駆動/四輪駆動 |
プラットフォーム | F-Alphaプラットフォーム |
パワートレイン | |
エンジン | VQ38DD 3,779 cc V型6気筒 |
最高出力 | 310 hp (231 kW; 314 PS) / 6,400 rpm |
最大トルク | 281 lb⋅ft (381 N⋅m; 39 kgf⋅m) / 4,400 rpm |
変速機 | 9速AT |
サスペンション | |
前 | ダブルウィッシュボーン式 |
後 | マルチリーフ式 |
車両寸法 | |
ホイールベース |
3,200 mm(キングキャブ) 3,200 - 3,551 mm(クルーキャブ) |
全長 |
5,339 mm(キングキャブ) 5,399-5,692mm(クルーキャブ) |
全幅 |
1,854 mm(キングキャブ) 1,854 - 1,897 mm(クルーキャブ) |
全高 |
1,811 - 1,831 mm(キングキャブ) 1,814 - 1,852 mm(クルーキャブ) |
車両重量 |
1,971 - 2,052 kg(キングキャブ) 2,031 - 2,203 kg(クルーキャブ) |
最大積載量 |
649 - 735 kg(キングキャブ) 499 - 671 kg(クルーキャブ) |
その他 | |
ブレーキ | ベンチディスク |
2021年2月4日に4代目へのフルモデルチェンジを行い、北米で同年夏より販売を開始することが発表された[21]。車名は3代目のNP300フロンティアから2代目までのフロンティアに回帰される。
外観は2020年にフェイスリフトが行われた4代目ナバラ同様に「インターロックグリル」が採用され、テールランプを立体形状に変更。また、車名ロゴは3代目では荷台左側に装着されていたエンブレムが無くなり、荷台下部の刻印に変更。フロントとリアのエンブレム・ホイールの中央・ステアリングのCIは2020年7月に改定された新CIとなる。
エンジンには9割以上の部品を新開発もしくは改良を行った3.8L 直噴V6エンジンがD40型に引き続き搭載され、トランスミッションにはロックアップ領域の拡大、電動油圧システムの採用、インプットシャフトの長尺化により3代目の5速ATに比べてギアレンジが拡大された9速ATを採用。油圧パワーステアリングはチューニングされ、ステアリング中立付近のフィーリングを改善したほか、ステアリングギア比をクイック化。サスペンションは走行時における振動を大幅に低減された新型の油圧キャブマウントが採用され、ダンピングを制御するため、ミッドサイズのピックアップトラックでは唯一となるウレタン製バンプラバーを搭載。スタビライザーはフロント・リア共に太くなり、車体のロールが軽減された。また、安心した制動力を発揮するため、ABS付の4輪ディスクブレーキも採用された。
4WD車には電子制御パートタイム式の「シフトオンザフライ4WDシステム」が搭載されており、滑りやすい路面でもトラクションを確保する4輪リミテッドスリップ制御を採用。ヒルディセントコントロールも新たに装備されたほか、2WD車を含む全車にヒルスタートアシストも標準装備された。
先進技術や安全性能も多く盛り込まれ、米国向け日産車では初採用となるオフロードモード(4LOモードを選択して低速走行中に車外に設置された4台のカメラが上空から俯瞰するような映像をディスプレイ上に映し出し、オフロード走行をサポートする機能)を備えたインテリジェント アラウンドビューモニターが搭載されたほか、歩行者も検知するインテリジェント エマージェンシーブレーキ、リア自動ブレーキ、ハイビームアシスト、インテリジェント クルーズコントロールなどを装備することが可能で、タイヤ空気圧警報システム、リアドアアラート(人や荷物は検知されない)、8個のエアバッグは全車に標準装備される。
「PRO-4X」(4WD車)と「PRO-X」(2WD車)には専用の特別装備が用意されており、オンロード、オフロードのドライブを快適に過ごせる装備を搭載している[22]。
2022年9月29日、北米日産が2023年モデルを発表した[23]。2022年11月1日から開催されるSEMAショーではNISMOオフロード・フロンティアV8コンセプトを公開する[24]。
2022年11月1日から開催されるSEMAショーではNISMOオフロード・フロンティアV8コンセプトを公開する[25]。
2023年9月23日、4WD車のSLグレードをベースにした特別仕様車「ハードボディエディション」を発表した。その名前の通り、「フロンティア」として初めて名前が与えられた頃への原点回帰とも言えるモデルである。オリジナルの外観を忠実に再現した、3本スポークのヘリテージスタイルの17インチアルミホイールに始まり、アルミニウム製スキッドプレート、ブラックのオーバーフェンダー、ブラックのサイドレール、マッドフラップ、ベッドマウント式のスポーツバーによって、レトロで頑丈な外観を演出する。また、80年代のクルマによく見られた、ブラック塗装のバンパー、ミラー、ドアハンドル、グリルを装備している。日産デザインアメリカのヒレン・パテルによると「初代ハードボディのデザイン要素のいくつかを取り入れ、それらを現代的にアレンジした。初代ハードボディを知らなくても、覚えていなくても『かっこいいトラックだ』と言えるだろう」とのことである[26]。
グレード | ホイールベース | 全長 | 全幅 | 全高 | 荷台長 | 荷台幅 | 荷台の深さ | 荷台容積 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
S | 126.0 in (3,200 mm) | 210.2 in (5,339 mm) | 73.0 in (1,854 mm) | 71.5 in (1,816 mm) (4x2) 72.1 in (1,831 mm) (4x4) | 73.3 in (1,862 mm) | 61.4 in (1,560 mm) (最大) 44.5 in (1,130 mm) (ホイールハウスの間) | 19.4 in (493 mm) | 49.6 cu ft (1.40 m3) |
SV | 71.3 in (1,811 mm) (4x2) 71.8 in (1,824 mm) (4x4) |
グレード | ホイールベース | 全長 | 全幅 | 全高 | 荷台長 | 荷台幅 | 荷台の深さ | 荷台容積 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
S | 126.0 in (3,200 mm) (SWB) 139.8 in (3,551 mm) (LWB) | 210.2 in (5,339 mm) (SWB) 224.1 in (5,692 mm) (LWB) | 73.0 in (1,854 mm) | 71.8 in (1,824 mm) (4x2) 72.4 in (1,839 mm) (4x4) | 59.5 in (1,511 mm) (スタンダードベッド) 72.7 in (1,847 mm) (ロングベッド) | 61.4 in (1,560 mm) (最大) 44.5 in (1,130 mm) (ホイールハウスの間) | 19.4 in (493 mm) | 40.1 cu ft (1.14 m3) (スタンダードベッド) 49.2 cu ft (1.39 m3) (ロングベッド) |
SV | 71.4 in (1,814 mm) (4x2) 72.0 in (1,829 mm) (4x4) | |||||||
SL | 74.7 in (1,897 mm) | 71.4 in (1,814 mm) (4x2) 72.0 in (1,829 mm) (4x4) | ||||||
PRO-X / PRO-4X | 72.3 in (1,836 mm) (4x2) 72.9 in (1,852 mm) (4x4) | |||||||
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