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帝国文化院(ていこくぶんかいん、ドイツ語: Reichskulturkammer)は、ナチス・ドイツ時代のドイツにおいて、文化・芸術・報道方面の統制を行った機関。
帝国文化院は1933年9月22日に制定された帝国文化院法(Reichskulturkammergesetz)によって、国民啓蒙・宣伝省下の機関として設置が決まり、11月22日の文化院法施行令によって「芸術作品の生産、複製、上演、加工と普及保存、販売、仲介」に関わる「文化的職業身分」を包括的に監督することが定められた[1]。帝国文化院総裁は国民啓蒙・宣伝大臣(ヨーゼフ・ゲッベルス)が兼任した。
施行令による文化院が管轄する文化財とは、「公衆に伝達する」ことが前提となっており、芸術は芸術家自身が認定するという前衛芸術の考えとは相容れなかった[2]。またゲッベルスの「新しい国家において、芸術創作上の自由は保証される。この自由は、我々民族の必要性およびその責任により厳しく制限された範囲内にある。しかし、その境界は、芸術ではなく、政治によって線引きされる」という発言にも見られるように、文化院の設置は芸術に対する政治の優越性を前提としたものであった[2]。
帝国文化院のもとには分野別の7つの院が設置され、その分野での統制に当たった。また、ヴァイマル共和政時代に存在した職能団体を下部組織として組み込み、個々の団体に会員の審査を行わせた[2]。
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